【平均年収666万円】小松ウオール工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収666万円】小松ウオール工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

小松ウオール工業は、可動間仕切や固定間仕切、トイレブースなどの製造、販売、施工を手がける間仕切りの専門メーカーです。直近の業績は、国内経済の回復を背景に堅調に推移し、増収増益となりました。中期経営計画に基づき、新製品開発や生産能力増強にも取り組んでいます。


目次

※本記事は、小松ウオール工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


小松ウオール工業は、可動間仕切、固定間仕切、トイレブース、移動間仕切、ロー間仕切などの製造、販売、施工を主軸に事業を展開しています。建築空間における間仕切りの専門メーカーとして、幅広い製品を提供しています。

単体従業員数は1,446名です。同社の事業セグメントは単一となっています。

小松ウオール工業は、可動間仕切、固定間仕切、トイレブース、移動間仕切、ロー間仕切等の製造、販売及び施工を主として事業を展開しています。

同社は中期経営計画に基づき、高層建築用・外装用移動間仕切「SKYDOOR」を開発しました。また、生産能力増強のため加賀工場2号棟の建設を進めています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


小松ウオール工業は、間仕切の専門メーカーとして、自社一貫体制で事業を展開しています。同社では、従業員一人ひとりの成長と働きがいを重視し、持続的な企業価値向上を目指す人材戦略を推進しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的安定した水準にあります。これは、長期的なキャリア形成が可能な環境であることを示しています。

項目 数値
平均年間給与 6,662,000円
平均勤続年数 14.1年
平均年齢 38.1歳
単体従業員数 1,446人


同社は、確定給付型の制度として退職一時金制度、確定拠出型の制度として企業型確定拠出年金制度を設けています。これらの制度は同社に適用されます。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は15.9億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、1968年の創業以来、「常に一流を指向し、積極果敢に行動する」という基本理念のもと、間仕切の総合メーカーとして成長してきました。建設業界の構造変化と労働環境の変化に対応し、持続的な企業価値向上を実現するため、2025年4月より新人事制度を施行しています。

この新人事制度では、自律とチームワークを支える人材育成に注力し、一人ひとりがプロフェッショナルとしてキャリアを切り拓くキャリア自律を支援しています。具体的には、新入社員へのパーソナルコーチ制度や階層別教育を充実させ、心理的安全性を確保し成長できる環境を整えています。また、専門性と多様性を尊重する複線型キャリアパスを導入し、管理職層を「マネジメントコース」と高度な専門性を発揮する「専門職コース」に分離しました。これにより、多様なキャリア志向に応え、組織全体の技術・提案力の高度化を図っています。

報酬体系については、2025年4月より基本理念と連動した透明性の高い報酬体系を運用しています。昇給および賞与の決定においては、経営方針達成に向けた自律的な挑戦と成果を重視し、部門を超えた全社最適の視点での行動および高い付加価値の創出に対し、その貢献度を公正に処遇へ反映させることで、組織全体のパフォーマンス向上を図っています。マネジメントコースと専門職コースでは、各コースの役割に応じた賃金体系を確立し、職責に応じた処遇差を明確化するとともに、従業員が主体的にキャリアアップを目指せる、納得感と透明性の高い報酬運用を徹底しています。

同社は、性別・国籍・雇用形態に関わらず多様な価値観をもった人材を登用し、従業員一人ひとりが個々人の能力を最大限に発揮し活躍することが重要であると考えています。特に、製造業・建設業の業界特性上、職場のマイノリティになりやすい女性従業員に対しては、生き生きと働ける環境整備の他、トレーニング機会の提供など、従来以上の活躍支援が必要です。

人材育成方針及び環境整備方針として、積極的な女性採用の推進、女性従業員の育成と管理職登用の推進、仕事と家庭の両立を支援し働きやすい職場環境の構築を掲げています。具体的な取り組みとして、新卒の女性採用推進、有給休暇制度の拡充、積立休暇制度の用途拡大、短時間勤務制度及び時差勤務制度の拡充、次期女性管理職層の育成を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。当事業年度における女性管理職比率は1.9%となり、前事業年度の8.4%に対して大きく減少しました。これは、多様なキャリアパスの確立を目的とした2025年4月の新人事制度の施行によるものです。

指標 数値
女性管理職比率 1.9%
男性育児休業取得率 48.0%
男女賃金差異(全労働者) 80.4%
男女賃金差異(正規雇用労働者) 80.9%
男女賃金差異(パート・有期労働者) 57.2%

多様性・登用

指標 数値
新卒女性採用比率(2025年度実績) 38.3%
女性管理職比率(2025年度実績) 1.9%
中途採用管理職比率(2025年度実績) 57.6%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


小松ウオール工業は、建築物の空間を構成する間仕切製品の製造、販売、施工を主軸とする会社です。多様な間仕切製品の提供を通じて、快適で機能的な空間づくりをサポートしています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、可動間仕切、固定間仕切、トイレブース、移動間仕切、ロー間仕切といった幅広い間仕切製品の製造、販売、施工を手掛けています。これらの製品は、オフィスビルや文化施設など、様々な建築物の内部空間に利用されています。

収益は、これらの間仕切製品の提供と、それに伴う施工サービスから得られています。特に可動間仕切が主力製品であり、固定間仕切やトイレブースも事業の大きな部分を占めています。移動間仕切やロー間仕切、その他既存間仕切の解体・移設組立なども手掛けています。

海外の外部顧客への売上高はなく、事業は国内に集中しています。また、特定の相手先への売上高が総販売実績の100分の10以上を占めることはなく、顧客基盤は分散している傾向があります。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


当事業年度の経営成績は、国内経済の緩やかな回復を背景に、堅調な推移を見せています。オフィスや文化施設からの需要が旺盛であり、主力の可動間仕切やトイレブース、移動間仕切が事業を牽引しました。中期経営計画に基づいた取り組みが、こうした結果に繋がっています。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


小松ウオール工業は、本業で安定した資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。財務基盤の厚みや資金の流れから、同社の経営の安定性を確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


小松ウオール工業の自己資本比率は80.7%となっており、プライム市場の製造業平均46.8%と比較して高い水準を示しています。これは、同社の財務基盤が強固であることを示しています。ROE(自己資本利益率)は7.9%であり、プライム市場平均の9.4%を下回っています。手元資金である現金及び預金等は101億44百万円となっており、不況時にも耐えうる資金を確保している状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産の総額 377.9億円 392.4億円
自己資本比率 - 80.7%
ROE(自己資本利益率) - 7.9%
現金及び預金等 136.5億円 101.4億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


小松ウオール工業の当期の営業活動によるキャッシュ・フローは43億85百万円の増加となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上や減価償却費によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは60億86百万円の減少となりました。これは主に、加賀工場2号棟(仮称)建設工事等に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出が要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは18億3百万円の減少となりました。これは主に、配当金の支払額によるものです。当期は本業で得た資金を上回る投資を行っており、将来の成長に向けた積極的な投資フェーズにあることがうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 33.3億円 43.9億円
投資CF △4.7億円 △60.9億円
財務CF △27.3億円 △18.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 28.6億円 △17.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は建物に使用される間仕切の製造、販売、施工を行っており、販売はすべて国内市場に限定されています。公共投資及び民間設備投資の減少は、同社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、製品の主要原材料である鋼板等の価格高騰や調達停止も、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

労働市場における人材獲得競争の激化や、専門性や経験を有する人材の流出等により、必要な人材の採用・育成が計画どおりに進まない場合には、同社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


小松ウオール工業は、間仕切の専門メーカーとして、社会の要請に応える製品とサービスを提供し続けています。お客様、従業員、株主との共存共栄を図りながら、社会への貢献を目指す企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は、間仕切の専門メーカーとして、ビルの高層化や建物の工期短縮といった建設業界の要請に応え、「自社一貫システム」で新製品を社会に提供してきました。今後も間仕切関連製品を中心に、新製品の開発とサービスの向上を通じて、着実な業容拡大と安定した収益を継続的に上げ、取引先、従業員、株主との共存共栄を図り、社会への一層の貢献を行うことを経営指針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は「我が社の基本理念」に基づき、お客様の声やニーズを製品・サービスに反映し、安心で快適な空間を提供することで社会に貢献するという基本姿勢を創業当初より受け継いでいます。持続的な成長と中長期的な企業価値向上には、性別、国籍、雇用形態に関わらず多様な価値観を持つ人材を登用し、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮し活躍することが極めて重要であると考えています。特に女性従業員の活躍支援や中途採用者の活躍維持にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、社会課題の解決と持続的な成長のための重要課題への取り組みを通じて、ESG経営を推進し、持続可能な社会の構築に貢献しています。また、「資本コストや株価を意識した経営」を重要課題と認識しており、企業価値向上に向けた方針を明確に開示し、取り組みを進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


小松ウオール工業は監査等委員会設置会社であり、経営の意思決定と業務執行を分離する執行役員制度を導入しています。これにより、取締役会の監督機能強化と迅速な意思決定を目指す体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


小松ウオール工業の株主構成を見ると、筆頭株主はKANOであり、創業家や代表取締役社長の資産管理会社であると考えられます。また、上位株主には創業家とみられる個人株主も含まれており、特定の株主グループが経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。従業員持株会も上位に名を連ねています。

株主名 持株比率
KANO 19.29%
日本マスタートラスト信託銀行 8.99%
小松ウオール工業従業員持株会 4.47%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性6名・女性2名)で構成され、女性役員比率は25.0%です。代表取締役社長社長執行役員は加納慎也氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
加 納 慎 也 代表取締役社長社長執行役員 2011年3月に大和証券を退職後、同年4月に同社に入社。東京支店営業部長、執行役員営業本部副本部長、取締役執行役員企画本部長兼販売企画部長、技術開発本部長兼IR・経営企画担当などを歴任し、2023年6月より現職。
山 田 新 一 取締役 常務執行役員営業本部長 1991年6月に福助を退職後、同年6月に同社に入社。関西・中京ブロック長、執行役員営業本部副本部長、取締役執行役員営業本部長などを歴任し、2020年6月より現職。
綾 由 紀 夫 取締役常務執行役員管理本部長 1985年3月に同社に入社。販売部長、執行役員販売部長、取締役執行役員技術本部長、管理本部長などを歴任し、2023年6月より現職。
古 谷 まゆみ 取締役 2001年10月に監査法人トーマツに入所。個人会計事務所開所、公認会計士登録を経て、2022年4月より古谷まゆみ公認会計士事務所所長。2022年6月より同社取締役として現職。


社外取締役は、蜂谷俊雄氏(金沢工業大学教授・指名・報酬委員会委員長)、中田浩一氏(元北國フィナンシャルホールディングス代表取締役・監査等委員会委員・指名・報酬委員会委員)、松山純子氏(香林坊法律事務所所長・監査等委員会委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能強化と業務執行の迅速化・効率化を図っています。社外取締役は独立した立場から経営全般への監督と助言を行い、経営体制の強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


小松ウオール工業の役員報酬は、基本報酬と業績連動型の株式報酬で構成されています。社外取締役には基本報酬のみが支払われる一方、社外取締役を除く取締役には、業績向上へのインセンティブとして株式給付信託(BBT)による業績連動型株式報酬が導入されています。これは、役位や業績達成度に応じて付与されるポイントに基づき、退任時に同社株式が給付される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 1.6億円 40.2百万円
監査等委員(社外除く) 1名 21百万円 21.0百万円
社外取締役 4名 19百万円 4.8百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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