0 編集部が注目した重点ポイント
①売上収益は29,221百万円に達し過去最高を更新する
2026年3月期通期の売上収益は前年同期比+14.8%増の29,221百万円に達し、当初計画を達成して過去最高を更新しました。主にタイズを中心とする人材紹介事業が非積み上げ型収益の急成長を牽引しており、中長期的な人手不足を背景とした旺盛な採用ニーズを取り込むことに成功しています。
②Living TechとLife Serviceを統合し新体制へ移行する
第3次中期経営計画に合わせ、2026年3月期4Qより従来の「Living Tech」と「Life Service」を新セグメント「Life Service」へ統合しました。旧Vertical HRのミラクス社が新セグメントに移行するなど事業管理体制を大幅に刷新しており、意思決定の迅速化と組織の生産性向上を図るキャリア機会が生まれています。
③新規M&Aによる3社の追加でHR領域を拡張する
当期にエニーキャリア社、アルファスタッフ社、Quantum Reservation Pte. Ltdの3社を新規連結しました。薬剤師特化の人材紹介やリゾート業界派遣など特定専門領域の拡充を加速させており、前年同期とは単純比較できない規模の顧客基盤を獲得し、グループ全体のシナジー創出を強化しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 通期決算説明会資料 P.5
売上収益
29,221百万円
+14.8% (前年比)
EBITDA
7,592百万円
+7.2% (前年比)
営業利益
5,913百万円
+4.5% (前年比)
※EBITDA=営業利益+減価償却費及び償却費+減損損失+固定資産除却損及び評価損-負ののれん発生益(事業の本質的な収益力を測るための指標)
2026年3月期の連結業績は、タイズを中心とするVertical HRが業績を牽引し、売上・各利益ともに当初の業績予想を上回って着地しました。戦略的先行投資や低採算事業の整理により利益面の成長率には一部課題が残るものの、強固なキャッシュ創出力ベースの経営基盤が確立されており、安定性と高成長を両立したビジネスモデルが強みとなっています。
通期業績予想に対する達成率は、売上収益が104%、EBITDAが102%、営業利益が101%となっており、すべての主要な経営指標において当初計画を大幅かつ順調に達成しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 通期決算説明会資料 P.12
Vertical HR
【事業内容】美容・ヘルスケアの『リジョブ』やメーカー特化型人材紹介の『タイズ』、建設、運送など特定業界に特化した求人メディアおよび人材紹介・派遣事業を展開しています。
【業績推移】当期の売上収益は13,328百万円を記録し、当初の業績予想である12,000百万円に対し、達成率111%の大幅な計画上振れを達成しました。
【注目ポイント】製造領域やヘルスケア領域での採用ニーズが極めて高い水準を維持しています。当期よりグループインしたエニーキャリア社やアルファスタッフ社(注:前年同期は未連結のため単純比較不可)のPMIも順調であり、コンサルタントの労働生産性向上やAIを活用したマッチング効率化により、高単価な成約介在モデルへのシフトが成功を収めています。専門性を活かしたエージェント職のキャリア機会が拡大しています。
Living Tech
【事業内容】不動産に関連するポータルメディア『賃貸スモッカ』や、リフォーム会社比較『リショップナビ』、ガス・電気料金比較『エネピ』などを運営しています。
【業績推移】売上収益は6,933百万円となり、業績予想の7,000百万円に対して99%の進捗と、マクロ環境の影響を受けつつも概ね計画通りの推移となりました。
【注目ポイント】インフレによる引越し・リフォーム需要の減退を、エネルギー領域のクロスセル好調が補う粘り強い構造となっています。保険マンモス社の吸収分割による組織統合が進められており、従来の”集客”から”成約支援”へとビジネスモデルを進化させている最中です。蓄積された顧客資産を活かし、マーケティングやシステムの内製化、新規サービス開発を進めるプロダクト専門人材への需要が高まっています。
Life Service
【事業内容】『フランチャイズ比較.net』等の比較メディア事業や、旅行会社向けホテル予約システムおよび手配を行う『アップルワールド』などを運営しています。
【業績推移】売上収益は8,960百万円となり、当初の業績予想である9,000百万円に対して達成率100%と、計画通りの安定着地を達成しました。
【注目ポイント】旅行領域は急激な円安に伴い海外レジャー需要が緩やかな推移である一方、業務渡航需要が堅調に推移したことで全体の業績を下支えしました。今後は低採算事業の統合やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング:業務プロセスの外部委託)への垂直統合を推進することで利益率の底上げを図る方針です。AIによる見積もり自動化や成約課金型モデルへの転換といったデジタル変革を牽引する開発エンジニアが求められています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 通期決算説明会資料 P.56
2027年3月期の通期連結業績予想は、売上収益33,500百万円(前年比115%)、営業利益6,430百万円(前年比109%)、EBITDA8,320百万円(前年比110%)と、さらなる過去最高の更新を見込んでいます。新セグメント区分の「Vertical HR」が売上収益15,500百万円(前年比123%)へと高成長を牽引する計画です。第3次中期経営計画では「人とAIの最適配置」を軸とした成長エンジン「ZMAモデル」を本格始動し、単なる集客から成約・実務代行にまでバリューチェーンを拡張します。約160億円以上の戦略投資枠を確保し、大規模なボルトオンM&Aや領域拡張に規律を持って投資していく方針であり、グループシナジーの最大化やバーチャルカンパニー制を具現化できる、優秀な次世代経営人材や事業推進人材の採用に強いスポットライトが当てられています。
4 求職者へのアドバイス
じげんは、蓄積した豊富な顧客資産や特定業界のデータを基盤に、集客から成約・BPOまで顧客の業務プロセス全体に深く介在する戦略を推進しています。同社への志望動機を構築する際は、人手不足やDX推進といった不可逆な産業構造の変化を捉えつつ、同社の強みである内製化されたプロダクト開発力やAI技術の融合に共感を示すと効果的です。「自身のこれまでの経験を活かして、単なる広告モデルを超えた成約価値の最大化や生産性向上に深くコミットしたい」という姿勢をアピールすることが、面接官への強いインパクトへとつながります。
・第3次中期経営計画における「人とAIの最適配置」を推進するにあたり、AIエージェントの導入によって現場コンサルタントのコアタイム創出や生産性向上が図られているとのことですが、実務におけるAIツール活用支援や全社的なリテラシー均質化に向けた具体的な取り組みについて教えていただけますでしょうか。
・戦略投資枠として約160億円以上を確保し、大規模案件を含めた連続的M&Aを検討されているとのことですが、新規参入領域のPMIを加速させる上で、新しく参画する事業責任者や経営人材のパイプラインにおいて、現在どのようなスキルセットや資質が最も重視されているかをお聞きしたいです。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
人さえ揃っていれば休みはしっかり取れる
どこの飲食店でも 言える事でしょうが バイトが足りなければ 休み返上して出勤しなければならないですが 人さえ揃っていれば 休みは しっかり取れるし 出勤時間も抑えて働く事ができます。
(30代前半・その他・男性)
[キャリコネの口コミを読む]残業は必ずやっていかないと難しい
みなし残業で40時間あり、その時間で治まれば1万円の手当があります。ただ求められる質と本職以外の仕事も多いので残業は必ずやっていかないと難しいです。
(20代前半・営業・男性)
[キャリコネで給与明細を見る]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社じげん 2026年3月期 通期決算説明会資料
- 株式会社じげん 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)



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