0 編集部が注目した重点ポイント
①売上高2,453百万円で増収を確保する
WEB販売比率の高いフリープラン市場が低調に推移する厳しい環境下でしたが、WEB販売比率の低い添乗員付きプラン市場が好調に需要を牽引し、売上高は前期比2.0%増の2,453百万円を達成しました。営業損益も大幅に改善し、本業の回復基盤が強固になっています。
②一時的な評価損で当期純損失を計上する
当期の親会社株主に帰属する当期純損失は1,131百万円となりました。これは本業の不振ではなく、主に提携先であるベルトラ社の投資有価証券評価損957百万円を特別損失として計上したことが主因であり、営業損益自体は大きく黒字化へ近付いています。
③AI検索や越境ECでターゲット市場を広げる
円安等のマクロ要因によるブレ幅を見据え次期業績予想は未定としつつも、システム内製化の強みを活かして自然言語によるAI検索の導入や、伝統的工芸品サイト「KOGEI JAPAN」での越境ECマーケットプレイス事業の開始など、新領域への進出を加速させます。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.7
当連結会計年度の売上高は2,453百万円(前期比2.0%増)となり、インバウンド起因の国内旅行商品高騰や円安といった逆風下でも増収を確保しました。営業損益は▲45百万円と、前年の▲102百万円から赤字幅を大幅に縮小させており、開発の内製化推進による売上原価の低減(外注費の減少)が大きく寄与しています。最終損益に関しては、投資有価証券評価損957百万円および減損損失72百万円の計上が響き、1,131百万円の純損失となりました。
本決算の実績確定報告であるため通期予想に対する進捗率は100%の完了となりますが、主要な比較メニューにおける競争優位性は高く維持されており、市場環境に対して業績は堅調に推移していると判断できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.12
トラベルコ(国内・海外旅行比較サイト)
【事業内容】1,500以上の旅行サイトの商品を網羅的に比較・検索できる、日本最大級の旅行比較メタサーチシステムを運営しています。
【業績推移】フリープラン市場が低調だったものの、添乗員付きプラン市場の好調を捉え、プラットフォーム全体の増収確保を牽引しました。
【注目ポイント】オリコン顧客満足度調査の「ホテル比較サイト」ランキングで3年連続総合1位、かつ全項目で1位を獲得するなど圧倒的な優位性を誇ります。さらなる需要獲得に向け、従来の検索エンジン強化に加えてAI検索最適化(AIO)の推進やクルーズ等の新メニュー追加を予定しており、大規模システムを並行して進化させられる高度なWebマーケターや開発人材が求められています。
TRAVELKO(多言語旅行比較サイト)
【事業内容】海外市場および活発なインバウンド市場をメインターゲットとした、多言語対応の海外版トラベルコを展開しています。
【業績推移】世界的なレジャー旅行市場の復調に合わせ、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語の対応により、海外旅行売上の着実な回復を後押ししています。
【注目ポイント】海外の現地大手予約サイトとの新規連携強化を進め、圧倒的な価格優位性の確立を目指しています。ユーザーインターフェース(UI)のローカライゼーションや、海外版アプリの機能拡充など、グローバル市場に特化したプロダクト改善をスピード感を持って推進できる開発・企画人材の存在が不可欠となっています。
工芸関連事業(GALLERY JAPAN / KOGEI JAPAN)
【事業内容】日本最大級の伝統的工芸品情報サイトの運営、および現役作家による美術工芸作品を販売するオンラインギャラリーを運営しています。
【業績推移】美術工芸品を扱う「GALLERY JAPAN」において海外需要の伸びが極めて顕著であり、すでに海外販売が国内を上回る規模へ成長しています。
【注目ポイント】海外市場での日本伝統工芸への関心高まりを背景に、日常使いができる工芸品情報を発信してきた「KOGEI JAPAN」において、越境を含むECマーケットプレイス事業を新たに開始予定です。より市場規模の大きい日常工芸品市場へアプローチするため、大規模な国際EC基盤の立ち上げや、海外マーケティング、流通設計を担える専門人材の活躍機会が大きく広がっています。
業務渡航・システム提供(ホテルスキップ株式会社)
【事業内容】出資比率100%の連結子会社ホテルスキップを通じて、旅行会社向けのフライト・ホテルオンライン予約システムや、業務渡航システムの導入・提供を行っています。
【業績推移】企業の出張・業務目的の海外旅行消費額が回復を続けるなか、市場の顕著な回復に比例してシステム導入が順調に拡大しています。
【注目ポイント】海外業務渡航市場の年間旅行消費額は、2025年時点でコロナ前比131.3%に達するなど旺盛な需要が続いています。旅行会社向けオンライン予約システムの機能拡充と新規導入拡大をさらに加速させる方針であり、BtoB向けのエンタープライズシステム開発のスキルや、旅行業界向けのソリューション営業の経験を持つ人材が強く求められています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.16
2027年3月期の連結業績予想については、円安や燃油価格といったマクロ要因による不確実な要素が多く、精度の高い予測が困難なため現段階では「未定」とされています。しかし経営陣は守りに入るのではなく、AIによるシステム開発など、全社的な業務効率の向上と最適化を強力に推し進めることで、事業成長とコスト削減の両立を図り、さらなる収益性向上を目指す方針を掲げています。
具体的には、トラベルコにおける大規模言語モデル(LLM)を利用した自然言語による「AI検索」の導入や、企業向けAIサービスの提供開始が予定されています。全従業員に占めるシステムエンジニアの割合が約5割という強固な内製開発体制をベースに、AI等の先端技術や新規EC事業の立ち上げを担える技術系スペシャリスト、プロジェクトマネージャー層の採用に高い注目が集まっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社はエンジニア比率が約5割と高く、開発のほぼ全てを内製化している圧倒的な技術駆動型の体制が強みです。志望動機を構築する際は、1,500以上の旅行サイトを繋ぐ大規模メタサーチの機能拡充へ向けた「内製開発ならではのスピード感や技術的な挑戦への共感」を軸にすると良いでしょう。また、これから本格化するLLMを活用したAI検索システムの構築・企業向けAIサービスの提供や、伝統的工芸品プラットフォーム「KOGEI JAPAN」での越境ECマーケットプレイス立ち上げといった、新領域のグローバル事業基盤を主導したいという挑戦心を言語化することが高く評価される鍵となります。
面接での逆質問例
質問例1:現在、トラベルコにおける生成AI・LLM技術を導入した検索精度の向上や、企業向けAIサービスの提供開始が計画されていますが、ほぼすべての開発を内製化されている貴社において、これらのAI新規プロジェクトに携わるエンジニアチームの体制や、求められる技術的マイルストーンについて詳しくお聞かせください。
質問例2:「KOGEI JAPAN」において日常工芸品市場をターゲットとした越境ECマーケットプレイス事業の開始が予定されていますが、海外での販売が国内を上回っている「GALLERY JAPAN」のノウハウをどのように応用し、初期の海外マーケティングやグローバルな決済・物流基盤の構築を推進される計画でしょうか。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
休みをとることに抵抗がない
旅行サイトを運営しているため、休みを旅行に当てる人が多い。実際に、長期休暇を取得して海外旅行に行く人も多いため休みをとることに抵抗がない。その点が他の企業よりもいいポイントになると思う。女性的視点でもかなりいい会社だと思います。
(20代後半・ソフトウェア関連職・女性) [キャリコネの口コミを読む]経営者の突然の指令が降りてくる
経営者の突然の指令が降りてくると、それに即時対応することになり、全体のスケジュールがそれによりずれることもあります。
(30代前半・Web関連職・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社オープンドア 2026年3月期 決算説明会資料
- 株式会社オープンドア 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)



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