ミロク情報サービスの転職研究  2026年3月期決算に見るキャリア機会

ミロク情報サービスの転職研究 2026年3月期決算に見るキャリア機会

ミロク情報サービスの2026年3月期決算は、売上高・各利益ともに過去最高を更新。サブスク型への移行加速によりストック型のソフト使用料が33.8%増と大きく伸長しました。「なぜ今ミロク情報サービスなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

海外企業の子会社化でASEAN市場へ参入する

2025年にシンガポールのSynergix Technologiesを子会社化し、当連結会計年度の第4四半期より連結損益に反映しました。前年は未連結のため単純比較不可ですが、今後はASEAN進出企業へのDXコンサルティングを共同展開します。これにより、グローバルな開発やクロスボーダーの案件に携わるキャリア機会が拡大する可能性があります。

サブスク移行でソフト使用料が101億円を突破する

主力ERP製品のサブスクリプションモデル(利用料方式)への移行が想定以上に進展したことで、ストック型のソフト使用料収入が前年同期比+33.8%の101億円へと大幅に伸長しました。強固な収益基盤が確立されたことで、顧客のLTV最大化を目指すカスタマーサクセス等の採用強化に繋がっています。

DXプラットフォーム事業へ先行投資を実施する

統合型DXプラットフォーム「Hirameki 7」などの事業において、コンテンツ拡充や有償化に向けた先行投資を継続しています。関係会社での計画未達や投資により連結営業利益は計画をわずかに下回りましたが、新たな価値創造に向けてバックオフィスDX領域での開発・専門職の重要性が増しています。

1 連結業績ハイライト

売上高および各利益ともに増収増益を達成。強固なストック収益の積み上げにより過去最高を更新し、着実な成長軌道へと推移しています。
連結業績のポイント

出典:2025年度 本決算説明会資料 P.1

売上高

48,926百万円

前期比 +6.0%

営業利益

6,677百万円

前期比 +6.2%

経常利益

6,870百万円

前期比 +7.5%

当期純利益

5,406百万円

前期比 +23.4%

当連結会計年度の連結業績は、売上高が48,926百万円(前期比+6.0%)、営業利益が6,677百万円(前期比+6.2%)、経常利益が6,870百万円(前期比+7.5%)となりました。人的資本経営に基づく積極的な採用やベースアップによる人件費増加を増収効果で吸収し、各利益ともに過去最高を更新しています。

通期業績予想に対しては、売上高が99.8%、営業利益が99.7%の達成率となり、関係会社の計画未達等の影響で計画をわずかに下回ったものの、経常利益は101.0%、当期純利益は投資有価証券売却益等により110.3%と上振れて着地しており、通期実績の観点から業績は順調に推移したと評価できます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

売切り型(フロー)からサブスクリプション型(ストック)への移行が全社規模で加速しており、それぞれの事業フェーズに応じた専門人材のニーズが高まっています。
品目別売上高推移

出典:2025年度 本決算説明会資料 P.4

システム導入契約(フロー型)事業

【事業内容】 会計事務所や中堅・中小企業向けに各種ERP(統合基幹業務システム)製品のハードウェア、ソフトウェア、システム導入支援サービス(ユースウェア)を一括で提供する事業です。

【業績推移】 当期の売上高は前年同期比+0.9%の24,214百万円となりました。売切り型からサブスク型への移行によりソフトウェア売上は減収となったものの、ハードウェアやユースウェアが順調に伸長しました。

【注目ポイント】 既存製品の法制度改正対応(新リース会計基準や学校法人新会計基準など)や高度化を適宜進めており、顧客の安定的なシステム刷新ニーズを捉えています。売切り型からサブスク型への移行期にあるため、フローからストックへのビジネスモデル変革を現場から支えるシステムコンサルタントや導入支援の専門人材が強く求められています。

■ 注目職種: ITコーディネータ、システムインテグレーションエンジニア、カスタマーサポート

サービス収入(ストック型)事業

【事業内容】 クラウドサービスの使用料、会計事務所向けの総合保守サービス(TVS)、企業向けのソフトウェア運用支援サービスなど、継続的な役務の対価となる安定的なストック型収入を得る事業です。

【業績推移】 当期の売上高は前年同期比+14.7%の21,164百万円と大きく伸長しました。特にソフト使用料が同+33.8%の10,100百万円に達し、全体の成長を牽引しています。

【注目ポイント】 主力ERP製品のサブスク比率(金額ベース)が前期の20.2%から当期は36.5%に上昇するなど、サブスク型への転換が急加速しています。契約継続率も99%以上と非常に高水準を維持しており、顧客のLTV(顧客生涯価値)最大化に向け、伴走支援を徹底するカスタマーサクセスやアカウント営業の重要性が高まっています。

■ 注目職種: カスタマーサクセス、アカウントプランナー、クラウドサポートエンジニア

グローバル事業(Synergix社)

【事業内容】 2025年に子会社化したシンガポールの「Synergix Technologies」を拠点に、ASEAN市場へ進出する日本企業や現地の多国籍企業に対してクラウドERP製品の導入およびDXコンサルティングを展開する事業です。

【業績推移】 当期の第4四半期より新規に連結損益計算書への反映が開始されました。(注:前年同期は未連結のため単純比較不可)

【注目ポイント】 多通貨・多言語に対応した「Synergix ERP」を活用し、シンガポールをはじめとするASEAN進出企業の子会社管理における課題を解決するアプローチを強化しています。今後はMJSの顧客基盤からの紹介を含めて展開を加速する計画であり、グローバルな開発体制の構築やクロスボーダーでのDX支援を担う、グローバル経営力や英語力を活かせる専門人材が強く求められています。

■ 注目職種: グローバルDXコンサルタント、バイリンガルERP導入エンジニア、海外事業開発

3 今後の見通しと採用の注目点

2027年3月期は2桁の増収を見込み、成長戦略の柱であるサブスク型への移行とAIを活用した高度なコンサルティング体制の事業化を推進します。
2026年度 損益計画

出典:2025年度 本決算説明会資料 P.14

2027年3月期(2026年度計画)は、売上高53,800百万円(前期比+10.0%)、営業利益7,230百万円(前期比+8.3%)を見込み、さらなる成長を目指します。売切り型からサブスク型への移行期間に伴い一時的にソフトウェア売上高の伸長が鈍化する影響を考慮しつつも、子会社化したSynergix社の通期での売上取り込みや、主力ERP製品およびクラウド製品の拡販により2桁の増収を計画しています。

採用・組織面では、新卒社員の積極採用(70名)や給与ベースアップの実施など、持続的成長の基盤となる人材投資を継続します。また、ITコーディネータ有資格者を期末までに160名へ拡充し、生成AI(Claude)を組み合わせた「MJS DXコンサルティング」を本格始動させることで、コンサルタント1人あたりの生産性を20〜40%向上させる方針です。これによりLTVの最大化と安定したストック型収益の積み上げを強力に推進します。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

同社は現在、従来の売り切り型ビジネスからクラウド・サブスク型モデルへの転換を全社規模で急速に進めています。当期はソフト使用料が大幅に伸長し、ストック型の収益基盤がさらに強固になったフェーズです。面接では、これまでの経験を活かして顧客の長期的成長に伴走するカスタマーサクセス体制の構築や、蓄積された財務・税務の知見を活かしたAIエージェント化の推進に貢献したいという意欲を伝えると、変化を牽引する即戦力として高く評価されるでしょう。また、2025年に連結子会社化したシンガポール企業を起点とするASEAN市場へのグローバル展開に関心を示すことも、同社の成長戦略と合致するため効果的です。

Q&A

面接での逆質問例

・主力ERP製品のサブスク比率が36.5%に急上昇しているとのことですが、現場で売り切り型から移行を進めるにあたって、営業職や導入支援職に求められるスキルセットの変化や、最も重視されている評価指標(KPI)について教えてください。
・生成AI(Claude)を活用してコンサルタントの生産性を20〜40%向上させる計画が掲げられていますが、入社後に実務でAIツールを駆使した業務プロセスの再設計に携わる際、どのような研修体制やサポート環境が用意されているでしょうか。
・2025年のSynergix社子会社化に伴い、中堅・中小企業の海外子会社管理に対するソリューション提案が強化されると伺いました。今後、日本国内の拠点で勤務する中で、海外子会社との連携やグローバルプロジェクトに挑戦できる機会はどの程度ありますか。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
"

資格を取得すると数万円程度支給される

簿記やIT系の資格を取得すると、一時金だが、数万円程度支給される。

(27歳・技術・男性) [キャリコネで給与明細を見る]
"

重たい案件にぶつけられる事が多かった

中途の方は期待値が高いのか重たい案件にぶつけられる事が多かったです。

(20代前半・サポートエンジニア・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社ミロク情報サービス 2025年度 本決算説明会資料
  • 株式会社ミロク情報サービス 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


関連記事

ミロク情報サービス 転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態

東証プライム市場に上場する同社は、会計事務所および中堅・中小企業向けの業務用アプリケーションソフトの開発・販売を行うソフトウェア関連事業を展開しています。2025年3月期の業績は、サブスクリプション型モデルへの移行が進み、売上高462億円(前期比5.0%増)、経常利益64億円(同1.3%増)と増収増益でした。


【面接対策】ミロク情報サービス(MJS)の中途採用面接では何を聞かれるのか

会計事務所や中小企業向け業務ソフトの開発販売を手掛けるミロク情報サービスへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。