0編集部が注目した重点ポイント
①地域商社を新設し地域課題解決を加速する
第29次中期経営計画の始動に伴い、当行100%出資の地域商社「株式会社しみずフューチャーデザイン」を新たに設立予定です。地域のコンサルティングカンパニーへの進化に向けて事業ポートフォリオを再編しており、地域活性化やソリューション営業の高度化を担う専門人材のキャリア機会が大きく拡大する可能性があります。
②連結経常利益が前期比36.2%増と大幅に伸長する
2026年3月期の連結業績は、貸出金利息の増加やシステム移行完了に伴う経費削減が寄与し、経常利益が前期比36.2%増の31億34百万円へと大幅に拡大しました。「金利のある世界」への本格転換に機敏に対応し、確かな収益力の向上が明確な成果として現れています。
③人事制度を改定し全体の10%人員を再配置する
戦略的な人員配置を進めるため、人事制度の改定やシニア層のさらなる戦力化を推進し、2028年度までに全体員数の約10%に相当する80名を再配置する計画です。本部営業部門や営業店への人員シフトを進めており、挑戦を評価する風土の中で行員の専門性を高める環境が整備されています。
1連結業績ハイライト
出典:決算説明会資料 P.6
経常収益
33,674百万円
前期比 +15.5%
経常利益
3,134百万円
前期比 +36.2%
親会社株主に帰属する当期純利益
2,000百万円
前期比 +7.5%
※コア業務純益=4,744百万円(一般貸倒引当金繰入額を除く実質的な業務粗利益から営業経費を差し引いた、銀行本来の収益力を示す主要指標)
当連結会計年度は、段階的な利上げを背景に金利環境が好転する中、貸出金利息および有価証券関連収益の増加等によって経常収益が大きく拡大しました。前中期経営計画(第28次中期経営計画)の最終年度として、重要計数目標のコア業務純益40億円以上に対して単体ベースで47億円を計上し、目標を大幅に達成しました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は目標の25億円を下回る20億円の着地となり、一部計画には課題を残したものの、連結自己資本比率は8.54%と目標の8%以上をしっかり確保しています。
通期の実績評価としては、資金利益の力強い回復とシステム移行費用の削減効果が現れており、基礎的な収益基盤の底上げは順調に進捗したと評価できます。次なる成長フェーズへ向けた足腰の強さが証明された決算内容となっています。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:決算説明会資料 P.18
銀行業(清水銀行単体)
事業内容:預金、貸出金、有価証券投資、外国為替など、静岡県を主要基盤とする地域密着型の金融サービスを提供しています。
業績推移:経常収益は27,245百万円(前期比19.0%増)、経常利益は2,975百万円(前期比46.2%増)と全体の利益成長を強力に牽引しています。
注目ポイント:「金利のある世界」への本格転換を背景に貸出金利息が増加し、利回りは1.29%へと大幅に改善しました。新たな中期経営計画では対話型事業性評価シートの高度化や、脱炭素経営・DX支援の深耕を掲げています。法人の経営課題に深く踏み込むソリューション営業や、資産形成・相続対策を強化する個人コンサルティングの領域で、高度なスキルを持つ中途採用人材の活躍フィールドが急速に拡大しています。
リース業・クレジットカード業
事業内容:清水リース&カード株式会社において、設備投資支援を行うリース業務および利便性を高めるクレジットカード業務を展開しています。
業績推移:経常収益は6,795百万円(前期比21百万円増)、経常利益は279百万円(前期比6百万円増)と、安定的な収益を確保しています。
注目ポイント:地域企業の省力化・デジタル化投資の活発化を背景に、リース料収入が底堅く拡大しています。銀行本体の営業部門との密接な顧客連携によって複合取引の拡大が進められており、設備投資金融や企業の決済インフラ最適化に携わる領域で、金融実務の専門性を発揮したい転職者にとって魅力的な環境が整っています。
その他(信用保証業務等)
事業内容:報告セグメントに含まれない子会社を通じ、融資の円滑化をサポートする信用保証業務などを担っています。
業績推移:経常収益は1,187百万円(前期比28百万円減)、経常利益は84百万円(前期比1億60百万円減)と、利益面で減少を記録しました。
注目ポイント:金利上昇局面における適切な与信管理とリスクコントロールの高度化が進められており、保証審査業務の精度向上が急務となっています。グループ全体の健全経営の土台を支えるため、審査プロセスやリスクマネジメント体制の刷新が進む中、専門的な分析力や内部管理能力を持つ人材の価値が一段と重要視されています。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:決算説明会資料 P.23
次期の連結業績予想として、経常収益378億円(前期比12.3%増)、経常利益38億円(前期比21.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億円(前期比25.0%増)と、大幅な連続増益を見込んでいます。新たな中期経営計画の3年間では、ROE5%以上の早期達成を掲げ、採算性を重視した事業ポートフォリオの見直しを機動的に実施する方針です。市場運用では、金利上昇に伴う円債の含み損に対して計画的な売却・購入の入れ替えオペレーションを継続します。また、業務効率化の面では組織横断の業務改革プロジェクト『Accel Lab』を始動し、AIエージェントの導入や集中業務の再編によって計画期間累計で126,000時間の業務削減に挑戦します。これにより創出された余力を営業店および本部の戦略部門へ集中配備することで、組織全体の生産性が劇的に向上していく見通しです。
4求職者へのアドバイス
清水銀行が掲げる「地域のコンサルティングカンパニー」への深化や、新中期経営計画で強化される「ソリューション営業」への深い共感を軸に組み立てるのが効果的です。特に、新たに設立予定である100%出資の地域商社会社「株式会社しみずフューチャーデザイン」を通じた地域産業振興への貢献や、対話型事業性評価シートの活用による企業のライフステージに寄り添った支援に携わりたいという強い意欲を伝えることで、経営陣の戦略的ベクトルと一致した評価を獲得しやすくなります。
- 新中期経営計画の基本方針である「ソリューション営業」の高度化において、他業界でBtoB営業やコンサルティングを積み重ねてきた中途採用人材には、具体的にどのような独自の知見や新たな視点が期待されていますか。
- 生産性向上戦略として「AIエージェントの活用」や「126,000時間の業務削減」が提示されていますが、現場の行員がより高度な顧客提案業務へシフトしていくにあたり、現在どのような能力開発・リスキリングの体制を構築されていますか。
- 新たに設立予定の地域商社会社「しみずフューチャーデザイン」と、銀行本体の法人営業部門との間では、地域課題を起点とした価値創出において、今後どのような実務的・有機的な連携方法を計画されていますか。
5転職者が知っておきたい現場のリアル
福利厚生も充実し働きやすい環境
年収は今まで以上になるようにせってされ、福利厚生もほかの会社に負けないくらい充実している。また、転勤は希望する人だけであり、手を上げなければ転勤は基本的にはない。転勤する方が様々な業務に就くことができるのでおのずと年収は上がってくる。会社側もそこは、しっかりと配慮してくれて、働きやすい環境だと思う。
(20代前半・店長・男性) [キャリコネの口コミを読む]サービス残業が当たり前で社風の一つ
全てではないがサービス残業が当たり前で社風の一つ。これを変えない限り若年層の退職が減ることはないと思う。定時後も、システム終了まで稟議や企業査定などの事務に没頭している。日中は営業推進の為館内で事務作業をする事は好ましく思われず、またそれを上司に指摘される。
(30代前半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社清水銀行 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社清水銀行 2026年3月期 決算説明会資料



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。