0 編集部が注目した重点ポイント
①中計の主要利益目標を前倒しで達成する
愛媛銀行は第18次中期経営計画の主要計数目標である「当期純利益60億円以上」や「ROE4.0%程度」などの目標を2025年度に前倒しで達成しました。本業の収益力強化やコストコントロールの成果が結実しており、次期中期経営計画では新たな成長戦略と目標が設定される予定であるため、中長期的なキャリア形成を目指す求職者にとって大きな好機です。
②デジタル支店が1年で口座数1万件を突破する
2025年3月に開設されたデジタル専門の「HandyBank支店」は、開設後1年で預金47億円、口座開設数10,323口座に達するなど着実に拡大しています。愛媛県内自治体や地元大学とのコラボレーションを展開しており、デジタル技術を活用した非対面取引の推進など、同行の次世代を担うDX推進人材の活躍フィールドが広がっています。
③優秀な人材確保へ2026年10月に賃金制度を改定する
同行は、人的資本の強化と将来を担う優秀な人材の確保・育成を目的に、2026年10月1日付で新たな賃金制度改定を実施予定です。行員の成長意欲・挑戦意欲を後押しする環境整備を進めており、職務や専門性に応じた公平で納得性の高い処遇体系への刷新は、中途採用での入行を検討する求職者にとっても魅力的な要素です。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度(2026年3月期)決算説明資料 P.6
経常収益
68,517百万円
前年比 +3.6%
経常利益
10,665百万円
前年比 +36.1%
親会社株主に帰属する当期純利益
7,212百万円
前年比 +26.2%
※コア業務純益(単体):10,441百万円(前年度比3,829百万円増加、銀行本業の投資信託解約損益等を除く経常的な収益力を測る指標)
2025年度の連結業績は、円金利上昇に伴う貸出金利息の増加や、堅調な市況を背景とした株式等売却益の増加により、経常収益・各利益ともに大幅な増収増益を達成しました。特に経常利益および当期純利益は過去最高益を更新し、親会社株主に帰属する当期純利益が70億円を突破したことは同行初の大快挙となります。預金利息の支払いは増加したものの、米国やスイスの政策金利低下による外貨調達コストの減少が利益面を強く後押ししました。
通期目標に対する達成状況としては、第18次中期経営計画で掲げた最終年度(2026年度)の利益目標を1年前倒しで完全に達成しており、業績の進捗は極めて順調であると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度(2026年3月期)決算説明資料 P.25
銀行業
【事業内容】 愛媛銀行本体が担うコア事業であり、愛媛県内を中心とした預金・貸出業務のほか、コンサルティングや船舶(シップ)ファイナンスを幅広く展開しています。
【業績推移】 外部顧客に対する経常収益は62,764百万円、セグメント利益は9,887百万円となり、前年度比で大幅なセグメント増益を達成しました。
【注目ポイント】 市場金利上昇を受けて円貨貸出金利回りが改善したほか、世界4大船主の一角を占める今治船主等の旺盛な需要を捉え、シップファイナンス残高が5,355億円へ伸長しています。さらに、M&Aや事業承継、両手型人材紹介業務の内製化によりコンサルティング関連手数料が4億3百万円増加しました。金利上昇局面における最適な貸出ポートフォリオ構築や、企業のライフステージに応じた高度な課題解決を導くため、海運・造船業の専門知識を持つ人材やコンサルティング専門人材の獲得・育成が最優先事項となっています。
リース業
【事業内容】 連結子会社のひめぎんリース株式会社が、地域の中小企業を中心に各種物件のリース業務や投資業務を提供しています。
【業績推移】 外部顧客に対する経常収益は3,678百万円、セグメント利益は130百万円となり、前年度から安定した利益計上を維持しています。
【注目ポイント】 「ESGリースを通じた一気通貫型脱炭素支援体制の構築」が高く評価され、環境省の「ESGリース促進事業に係る優良取組認定事業者」に四国内のリース事業者として初めて認定されました。ひめぎんグループ全体で地域脱炭素化を加速させており、サステナブルファイナンスや債券投資などのESG関連投融資実行額は累計923億円に達しています。地域企業の環境経営・サプライチェーンのグリーン化を足元から支援するため、環境ビジネスやサステナビリティに関する高い専門性を持ったリース営業人材の重要性が増しています。
その他
【事業内容】 株式会社ひめぎんソフト(ソフト開発)、株式会社愛媛ジェーシービー(クレジットカード業務)などの連結子会社が周辺金融サービスを網羅しています。
【業績推移】 外部顧客に対する経常収益は2,075百万円、セグメント利益は650百万円を記録し、グループの収益基盤を多角化の側面から支えています。
【注目ポイント】 個人の非対面取引の中心である「ひめぎんアプリ」のダウンロード数が22万件を突破したほか、「APプラットフォーム」の稼働により内務事務の大幅な効率化が進んでいます。内務行員1名あたり約10%の業務削減を達成しており、2026年6月からは社内規定探索や販売記録作成を補助する生成AI活用の本格導入を開始しました。BaaS(金融機能の外部連携)強化などのデジタル変革や、行内のITガバナンス構築、AIを活用した生産性向上を主導できるハイエンドなIT専門人材への期待が極めて高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度(2026年3月期)決算説明資料 P.16
2026年度の通期業績予想について、同行は連結経常利益94億円、親会社株主に帰属する当期純利益65億円を見込んでいます。次期中計に向けた強固な基盤構築のため、貸出金残高の増加に伴う利息収入を保守的に試算する一方、2026年度内に2回の日銀利上げを見込むメインシナリオを想定し、調達コストにストレスをかけた手堅い資金利益予測を立てています。また、足元の中東情勢を踏まえ、信用コストは14億円と厳しめに見積もられました。
このような環境下でも、中計KPIの達成を見通すコンサルティング関連ビジネスの拡大や、中途採用在籍者をさらに増強する方針が掲げられており、即戦力人材の採用は非常に活発です。また、過去最高益を受けて年間配当を前年度比2円増配の48円とするなど確かな株主還元と成長を両立させており、中途採用の専門人材にとっても安定して長く挑戦できる環境が整っています。
4 求職者へのアドバイス
HINT 志望動機のヒント
愛媛銀行は地場産業である海運・造船業に密着した「シップファイナンス」で世界的な存在感を放つ強固な地盤を持っています。志望動機を構築する際は、同行が積極的に進めているコンサルティング業務の高度化や、M&A・事業承継、人材紹介業務の内製化といった注力分野に対し、自らが培ってきたソリューション提案力や専門スキルがどのように貢献できるかを具体的に言語化するのが極めて効果的です。中計目標の前倒し達成やデジタル専門の「HandyBank支店」開設といった変革期において、新しい金融サービスの創造に果敢に挑む挑戦意欲と成長マインドをアピールすることで、選考での高い評価獲得に直結します。
Q&A 面接での逆質問例
- 2026年度内に2回の日銀利上げをメインシナリオとして想定されていますが、金利上昇局面における収益追随率向上のため、営業現場では変動金利比率のコントロールや適正な金利更改に向けてどのようなアプローチが最も重視されていますか?
- 2026年10月に実施予定の新賃金制度改定では、職務や専門性に応じた公平で納得性の高い処遇体系をねらいとされていますが、中途採用で入行した専門人材が、早期に強みを発揮して正当に評価されるための評価運用の工夫や期待値について教えてください。
- 四国初となる環境省の「優良取組認定」獲得や、国内初となるシップリサイクル法に基づく船舶解体業の認可取得支援など、極めて先進的なサステナビリティ経営を牽引されています。今後グループが目指す地域脱炭素化の加速において、中途入行する専門人材が担うべき具体的な役割やミッションは何でしょうか?
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社愛媛銀行 2026年3月期 決算短信
- 株式会社愛媛銀行 2025年度(2026年3月期)決算説明資料



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