0 編集部が注目した重点ポイント
① マジセミ子会社化でイベント事業のシェアを拡大する
2026年4月1日にマジセミ株式会社の全株式を取得し完全子会社化しました。これにより、中途採用におけるデジタルイベントやウェビナー関連職種でのキャリア機会が拡大する可能性があります。なお、当期の実績には含まれておらず、次期より新規連結されるため前年同期比の単純比較に影響を与える点に留意が必要です。
② リサーチ会社をQ3より新規連結し新領域へ進出する
2025年10月1日付で株式会社ピイ・ピイ・コミュニケーションズを完全子会社化し、当期第3四半期より新規連結しました。リサーチ・アドバイザリーという新たな事業領域への進出に伴い、高度な専門職種におけるキャリア機会が拡大しています。前年は未連結のため単純比較はできない点に留意が必要です。
③ 単価改善によりBtoC事業で前年比15.1%増収する
BtoCメディア事業において、読者の嗜好や検索エンジンの動向に即したコンテンツの高品質化が奏功し、広告単価が劇的に改善しました。売上収益は1,691百万円と前年比15.1%増を記録し、セグメント利益も71.9%増と大幅な成長を遂げ、全社の売上拡大を力強く牽引する原動力となっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.5
売上収益
8,311百万円
+2.6%
調整後EBITDA
1,931百万円
▲8.7%
営業利益
1,765百万円
▲13.0%
当期利益
1,191百万円
▲20.4%
※調整後EBITDA = 営業利益+減価償却費(使用権資産に関わる減価償却費を除く)+無形資産の償却費+M&A関連費用+株式報酬費用+減損損失-その他の一時収益+その他の一時費用(本業の収益性を表すための指標)
当連結会計年度の連結売上収益は8,311百万円(前年比2.6%増)となり、BtoCメディア事業の躍進が全社の増収に貢献しました。一方で、CMSやデータ管理基盤などのシステム強化投資、子会社発注ナビへの広告宣伝費投入、M&A実行に伴うアドバイザリー費用等の先行により、営業利益は1,765百万円(同13.0%減)、当期利益は1,191百万円(同20.4%減)のコスト先行による減益となりました。
当期の通期目標に対する進捗状況については、セグメント目標に対してBtoBメディア事業が94.6%、BtoCメディア事業が112.8%の進捗率に達しており、グループ全体として概ね順調な進捗と評価できます。次期の業績反転に向けた投資原資および成長基盤は十分に確保されています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.7
BtoBメディア事業
(注:次期より連結されるマジセミは当期実績に含まれず、ピイ・ピイ・コミュニケーションズは当期第3四半期から新規連結されたため、前年同期との単純比較には留意が必要です)
【事業内容】IT・ビジネスおよび産業テクノロジー領域における専門メディアの運営や、デジタルイベント、リードジェンサービスを展開しています。
【業績推移】売上収益は6,619百万円(前年比0.2%減)、セグメント利益は1,207百万円(同29.1%減)と、国内SaaS顧客の鈍化を背景に減収減益となりました。
【注目ポイント】国内SaaS領域の停滞やAI検索による流入減の逆風に対し、タイアップ広告や発注ナビの成長(33.8%増収)が下支えしています。顧客データ管理基盤「Campaign Central」の提供開始や動画プラットフォーム「TechLIVE」の開設など、保有データを活かした新サービスへの展開を加速しており、データ利活用やコンサルティングを担う専門人材の獲得が最優先課題となっています。
・データ利活用・アナリスト職
・動画コンテンツ企画・編集職
BtoCメディア事業
(注:当期より新規CMSへの刷新が完了し、編集業務の効率向上が図られています)
【事業内容】パソコンやスマホ等の製品情報を提供するメディアや、ネット上の旬な話題を届ける「ねとらぼ」などのコンシューマー向けメディアを運営しています。
【業績推移】売上収益は1,691百万円(前年比15.1%増)、セグメント利益は557百万円(同71.9%増)となり、大幅な増収増益で全社の成長を牽引しました。
【注目ポイント】読者嗜好やプラットフォーム動向に即したコンテンツ高品質化が奏功し、UIとコンテンツ編成の最適化によって広告単価(CPM)が前年比40.5%増の530円へと大きく改善しました。2025年5月のCMS刷新による編集業務効率化も寄与しています。変化に迅速に対応できる体制が構築されており、メディアの価値向上に直結するクリエイティブ人材の活躍フィールドが広がっています。
・UI/UXデザイナー・改善担当職
・広告運用・アドテクノロジー専門職
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.43
2027年3月期は、既存のBtoBメディア事業の底打ちに加え、新たに完全子会社となったマジセミ株式会社や株式会社ピイ・ピイ・コミュニケーションズの通期連結が寄与し、過去最高の売上収益を計画しています。通期の業績予想は売上収益9,200百万円(前年比10.7%増)、営業利益2,000百万円(同13.3%増)と、4期ぶりの増益に転じる見通しです。中期戦略として「AI時代に適合したデータドリブンなメディア+の事業体」を掲げ、50億円~80億円の中期投資枠を設定して積極的なM&A投資を継続しています。既存事業に留まらない新たな領域での成長加速を目指しており、新事業の開拓やコンサルティング推進を担う中途採用の重要性が一段と高まっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は、AI検索の普及などの急激な環境変化をチャンスと捉え、「AI時代に適合した、データドリブンなメディア+の事業体」への変革を強力に推進しています。単なる情報発信に留まらず、マジセミの完全子会社化によるウェビナー事業の強化や、リサーチ・アドバイザリー領域への進出など、テクノロジーの買い手と売り手を結ぶデータプラットフォームとして独自の競争優位性を築いています。変化を恐れず、データを基盤とした新しいビジネスモデルの創出や、既存メディアの枠を超えた領域拡張に貢献したいという強い意欲を示すことが、説得力のある志望動機につながります。
面接での逆質問例
・2026年4月に完全子会社化されたマジセミ社とのシナジーにより、デジタルイベント事業のシェア拡大が期待されていますが、既存メディアの会員基盤やデータを活用した新規サービスの具現化において、中途採用の専門人材にはどのような役割やスピード感が期待されていますか。
・中期戦略として「マーケプロセスのカバレッジ拡大」やコンサルティング・リサーチ領域への進出が掲げられていますが、入社後に既存のメディア編集や営業の枠組みを超えて、新しい事業領域に挑戦できる社内体制やキャリアパスについて詳しく教えていただけますでしょうか。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
若手を活躍させて行くことが課題
若手を活躍させて行くことが課題。社内のプロジェクトも管理職が仕切っており、若手が活躍、若手を起用できそうなタイミングでもそのまま管理職がすすめてしまう。
(20代後半・企画営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]ベンチャーから大手企業まで担当できる点
ベンチャーから大手企業まで担当できる点。メディアということもあり、営業はしやすい。また、顧客との関係性も構築しやすく、大きな提案を年間通して実施できる。
(20代後半・企画営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- アイティメディア株式会社 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
- アイティメディア株式会社 2026年3月期 決算説明会資料



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