0 編集部が注目した重点ポイント
①建設機械レンタル事業の利益が262.2%増と大幅に伸長する
建設機械レンタル事業において、北海道新幹線関連工事などの安定需要を捉え、売上高は前期比23.7%増の1,183百万円、セグメント利益は同262.2%増の148百万円と激増した。環境対応型機器の導入や償却負担軽減で収益性が改善しており、インフラ需要に対応する専門人材の重要性が高まっている。
②投資有価証券売却益を計上し当期純利益が5.3%増加する
当期純利益が前期比5.3%増の4,436百万円となり、手堅い増益を達成した。営業利益が同1.9%増の4,380百万円と堅調なことに加え、投資有価証券売却益2,133百万円を特別利益に計上したことが大きく寄与している。この豊かな資金力が、今後の積極的な設備投資や拠点拡大を支える原動力となる。
③前々期の連結から単体決算へ移行し財務を明確化する
同社は前々期(FY2024)まで連結決算を行っていたが、前期および当期(FY2026)は単体決算へ移行している。前々期との財務データは単純比較不可である点に注意が必要だ。転職者は各事業の純粋な単体業績と戦略の進捗を見極めることで、自身が貢献できる組織のリアルな成長性を評価しやすくなる。
1 連結業績ハイライト
出典:決算説明資料 P.4
売上高
35,385百万円 +0.3%
営業利益
4,380百万円 +1.9%
経常利益
5,002百万円 +4.1%
当期純利益
4,436百万円 +5.3%
当期は価格転嫁の推進や新規設備投資案件の受注強化に積極的に取り組んだ。レンタル事業での一部稼働率低下を価格転嫁効果や新店舗の寄与でカバーし、売上高は35,385百万円(前期比0.3%増)、営業利益は4,380百万円(同1.9%増)と底堅い。さらに、投資有価証券売却益の計上によって当期純利益は4,436百万円を記録し、前期比で5%の増益を達成している。
通期計画に対する達成度としては、前年度に発生した能登半島地震に起因する応急仮設住宅需要の反動減を十分に吸収し,売上・利益ともに事前の想定ラインをしっかりと維持して着地した。この成果から、外部環境の変化に左右されにくい極めて堅調な業績推移を実現したと評価できる。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:決算説明資料 P.9
ユニットハウス事業
【事業内容】ユニットハウスの製造・販売・レンタルおよびこれらに付帯する事務用機器や電気製品等の販売・レンタルを行う主軸事業である。
【業績推移】当期のセグメント売上高は29,066百万円(前期比0.1%減)、セグメント利益は3,663百万円(同2.0%増)と、利益面で堅調な成長を確保した。
【注目ポイント】新規展示場の出店やWEB・SNS広告の集客強化により、中古販売棟数が11%増と伸長した。資材高騰に対しては、工場への全自動溶接ロボット導入や部材の仕様変更により原価を抑制し、利益率の改善を果たしている。高い稼働率を維持するための供給体制強化や、自動化を推進する生産技術・マーケティングの専門人材の需要が高まっている。
モジュール・システム建築事業
【事業内容】幅広い業界・業種向けにモジュール建築およびシステム建築の施工・販売を展開する事業である。
【業績推移】売上高は5,135百万円(前期比2.0%減)、セグメント利益は614百万円(同13.7%減)と、外部環境の影響を受け減収減益となった。
【注目ポイント】展示場効果で引き合いは増加したものの,職人不足や資材高騰により法人の設備投資が小型化し工事採算が低下した。しかし、次期は大幅な売上回復を見込んでおり,原価低減や施工の効率化が急務だ。現場のプロジェクトを強力にマネジメントできる施工管理のプロフェッショナルの重要性が一段と高まっている。
建設機械レンタル事業
【事業内容】建設機械の販売およびレンタルを本邦の工事向けや環境対策に配慮して行う事業である。
【業績推移】売上高は1,183百万円(前期比23.7%増)、セグメント利益は148百万円(同262.2%増)と、驚異的な大幅増益を記録した。
【注目ポイント】北海道新幹線関連工事などの安定需要を確実に捉えて稼働率が向上した。付加価値営業の強化や環境対応型機械の拡販、償却負担の軽減により利益率が大幅に向上している。この成長トレンドをさらに牽引し、北日本エリアを中心に積極的なシェア拡大の推進を担えるコア人材の採用可能性が高まっている。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:決算説明資料 P.14
2027年3月期の通期業績は、売上高380億円(前期比7.4%増)、営業利益45億円(同2.7%増)と、さらなる増収増益を見込んでいる。同社は低層建築市場における「軽量鉄骨ゼネコン」の確立を目指し、積極的な成長戦略を打ち出した。具体的には、モジュール建築展示場の増設による空白地域への進出や、旺盛な需要に対応した貸与資産への積極投資を進める計画だ。さらに、AIを活用した受発注・配車や作図、積算の効率化を進めるとともに、成長の加速に向けてM&Aの推進による人材確保と業容拡大を図る方針を明示している。組織のデジタル化や事業拡大のコアとなる専門人材にとって、活躍の好機と言える。
4 求職者へのアドバイス
同社はユニットハウスの原価高騰を自動化や仕様変更で克服し,建機レンタル事業では大幅な増益を達成する底力を持っています。さらに来期に向けて「軽量鉄骨ゼネコン」の確立を掲げ、AI導入やM&Aを伴う構造改革に挑戦しています。安定した財務基盤の上で、自らの専門性を活かして事業のデジタル化や市場開拓に貢献したいという意欲を伝えることが、強力な志望動機となるでしょう。
・「来期に向けてAIを活用した受発注や積算の効率化を推進されるとのことですが、現場のデジタル化を牽引する人材にはどのようなスキルやマインドが期待されますか?」
・「モジュール・システム建築事業の拡大に向けてM&Aを推進される方針ですが、新しく加わる組織や人材とのシナジーを最大化するために、現在どのようなPMI(構造改革・統合プロセス)の取り組みを進められていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社ナガワ 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
- 株式会社ナガワ 2026年3月期 通期決算説明資料



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