【平均年収688万円】バトンズ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収688万円】バトンズ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

バトンズは、M&Aプラットフォーム「BATONZ」の企画・開発・運営を主軸とするM&Aテクノロジー事業を展開しています。中小企業の後継者問題解決に貢献するため、M&Aを身近な経営手段とすることを目指しています。直近期は売上高、利益ともに大幅な増加となりました。


目次

※本記事は、株式会社バトンズ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月30日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


バトンズは、「誰でも、何処でも、簡単に、自由に、M&Aが出来る社会を実現する」をビジョンに掲げ、インターネットを利用したM&Aプラットフォーム「BATONZ」の企画・開発・運営を主軸とするM&Aテクノロジー事業を展開しています。同社は、中小企業の後継者問題解決に貢献するため、M&Aを身近な経営手段とすることを目指しています。

単体従業員数は126名です。同社はM&Aテクノロジー事業の単一セグメントで事業を展開しています。

バトンズは、M&Aを行う売り手と買い手、M&A支援機関の三者が利用するM&Aプラットフォーム「BATONZ」を運営しています。主要サービスとしてM&AプラットフォームとM&A SaaSの2つを展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社バトンズは、M&Aプラットフォーム事業を展開する企業として、専門性と技術力を兼ね備えた人材の育成と確保に注力しています。従業員一人ひとりの成長を支援し、多様な働き方を可能にする制度を整備することで、高いパフォーマンスとモチベーションの両立を目指していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が比較的若く、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や成長機会を重視する企業文化がうかがえます。事業規模の拡大に伴い、積極的な採用活動を行っていることが、従業員数の増加にもつながっています。

項目 数値
平均年間給与 6,880,000円
平均勤続年数 2.7年
平均年齢 34.6歳
単体従業員数 126人


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


株式会社バトンズは、「誰でも、何処でも、簡単に、自由に、M&Aが出来る社会を実現する」というビジョンのもと、日本全国の事業承継課題の解決とM&Aの普及を社会的使命としています。このビジョン実現のためには、「M&Aに関する高い専門性」「深い顧客理解」「AI・テクノロジーをはじめとする高い技術力」を兼ね備えた人材の育成・確保が不可欠であると認識しています。

同社は、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できるよう、「多様なキャリアパスの構築」「成果主義に基づく公正な評価」「成長支援」「柔軟な職場環境の整備」の4つの柱を掲げ、人材戦略を推進しています。具体的には、マネジメント職だけでなく専門職としてのキャリアパスを確立し、本人のキャリア意向を尊重した人事配置(ジョブ・ローテーション等)を行うことで、組織の活性化と専門性・技術力の向上を図っています。

報酬制度においては、年齢や社歴、経験にとらわれず、割り当てられた「期待する成果・役割」に応じて等級と報酬水準を決定する「ミッショングレード制」を導入しています。これにより、高い専門性や技術力を持った優秀な人材が、早期に挑戦し正当に報われる環境を構築しています。また、従業員を4つの職種(営業/企画・スタッフ職、エンジニア職、ビジネスオペレーション職、売り手支援専門職)に区分し、それぞれの機能に応じた等級制度および報酬決定方式を適用しています。

個人の成長支援として、「MVP制度」等の表彰による称賛文化の醸成や、独自の資格制度である「M&Aプロフェッショナル制度」の運用、有志による勉強会の開催などを通じて、組織全体の専門性と技術力の底上げを図っています。さらに、ライフスタイルに対応しやすい柔軟な働き方を支援するため、「リモートワーク」の活用、「早出遅出等の勤務支援制度」、最大4週間の「ワーケーション」を可能とするなど、従業員のエンゲージメント向上とワークライフバランスの両立を支援しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率が100%を超える場合があるのは、過年度に配偶者が出産した従業員が当事業年度に育児休業等を取得することがあるためです。労働者の男女の賃金の額の差異は、主に男女間の管理職比率および雇用形態の差異によるものです。パート・有期労働者の男女賃金差異は、対象となる労働者がいないため開示されていません。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 24.0%
男性労働者の育児休業取得率 166.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 77.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 75.6%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


バトンズは、M&Aプラットフォーム「BATONZ」の企画・開発・運営を通じて、M&Aを身近な経営手段とすることを目指す企業です。インターネットを活用したM&A市場の見える化を推進し、事業承継課題の解決に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は「M&Aテクノロジー事業」の単一セグメントを展開しており、M&Aプラットフォーム「BATONZ」の企画・開発・運営を主軸としています。主要サービスは「M&Aプラットフォーム」と「M&A SaaS」の二つです。

M&Aプラットフォームは、M&Aを行う売り手と買い手、そしてM&A支援機関の三者が利用するマッチングの場を提供しています。収益は、M&A成約時に買い手から受領するシステム利用料、買い手向けの有料オプションサービスによる月額利用料、および売り手向けのFA支援サービスの手数料から得ています。

M&A SaaSは、M&Aアドバイザー業務にかかるDX化・業務効率化を実現する機能・システムをSaaS形態でM&A支援機関に提供しています。導入顧客からはプランに応じた月額システム利用料を受領しており、パートナープログラムや金融機関向けのB MASSといったサービスを展開しています。

その他、行政・地方自治体からの受託事業、M&Aに関する講演やコンサルティング、情報メディアの発刊、人材紹介事業なども手掛けています。同社の事業は、M&Aテクノロジー事業全体で好循環を生む構造を構築しており、M&A SaaSを通じてM&A支援機関の利用を維持・促進しています。また、幅広い業種や規模の案件ニーズに対応したオープンプラットフォームとして、M&Aプラットフォームの安全性・健全性向上にも積極的に取り組んでいます。

2026年3月期におけるサービス別の販売実績では、M&Aプラットフォームが売上高の大部分を占め、前期から大きく増加しています。M&A SaaSも前期から増加しており、その他サービスも前期から大幅に伸びています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


2026年3月期は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の全てにおいて大幅な増加となりました。売上高は前期から大きく伸びており、利益もそれに伴い大きく増加しています。

これは、M&Aプラットフォームにおける成約単価の増加や、買い手向け有料オプションの上位プラン会員数の増加、M&A支援機関向け業務支援SaaSの提供社数増加が貢献しています。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社では、事業規模の拡大に伴い積極的な採用活動が行われており、従業員数は前期から増加しています。平均年間給与も前期から増加傾向にあります。

これらの状況は、同社の事業が成長フェーズにあり、組織の拡大と従業員への還元が進んでいることを示唆しています。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社は財務基盤を強化し、事業活動を通じて資金を創出しています。将来に向けた投資も行いながら、安定した資金の流れを維持している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社は当事業年度において純資産を増加させており、財務基盤の強化が進んでいます。また、現金及び預金も増加傾向にあり、手元資金の厚みが増していることが示されています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 444百万円 706百万円
自己資本比率 - -
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 324百万円 791百万円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社は営業活動により資金を獲得しており、本業で安定的に資金を生み出している状況です。投資活動では無形固定資産等の取得に資金を使用しており、将来に向けた事業基盤の強化を進めていることがうかがえます。財務活動による資金の増減は発生していません。

これらのキャッシュフローの状況から、同社は本業で得た資金を成長投資に充て、かつ余剰資金も確保している優良な状態にあると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 146百万円 543百万円
投資CF △58百万円 △76百万円
財務CF 0百万円 0百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 87百万円 467百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

M&A市場の動向は、景気動向や税制・法規制の変更により需要が変化する可能性があります。また、M&Aプラットフォーム業界は参入障壁が低いと考えられ、既存事業者の事業拡大や大手資本による新規参入で競争が激化する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は事業規模の拡大や質の高いサービス提供のために、優秀な人材の継続的な採用、早期育成、管理職・プロフェッショナル人材の獲得・育成を重要視しています。しかし、人材確保の競争は激しく、計画通りに進捗しない場合や人材の大量流出が生じた場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


バトンズは「誰でも、何処でも、簡単に、自由に、M&Aが出来る社会を実現する」というビジョンを掲げ、日本の社会課題解決に貢献しています。M&Aプラットフォームの提供を通じて、経営者の成功を応援し、成約できる環境を創り続けることを目指している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


バトンズは「誰でも、何処でも、簡単に、自由に、M&Aが出来る社会を実現する」をビジョンに掲げています。日本の後継者問題や企業継続の課題解決に取り組み、M&Aが一部の経営者に限定されていた現状を打破し、多くの企業や事業を次世代へと繋ぐことを使命としています。

同社は「経営者の成功を『全力で応援』する」と「『成約できる環境』を創り続ける」という2つのミッションのもと、M&Aの専門知識とテクノロジーを融合させたM&Aプラットフォームを提供しています。DX化による品質と生産性向上を図りながら、誰もが安心してM&Aを活用できる環境を創出しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


バトンズは、行動指針を「HIGH‐FIVE」というキーワードで5つに具体化し、キックオフや表彰制度と連動させることで社内への浸透を図っています。具体的な取り組み内容をナレッジとして共有し、さらなる浸透を目指しています。

個々人の目標やミッション管理にはWill‐Can‐Mustシートを用いており、従業員それぞれのWill(成長やキャリアに対する志向性)を鑑みながら業務目標や部署配置を決定しています。これにより、高いパフォーマンスとモチベーションの両立を図る企業風土があります。

また、「バトンズBar」という月次の全社組織横断的な交流の場を設定し、新規採用者の職場適応をスムーズにしています。組織間の人的・情報交流を活発化させ、日々の業務生産性向上と帰属意識の醸成に寄与しています。同社では、性別・国籍・入社時期に関わらず能力を本位とする人材登用を行い、人材の多様性確保に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


バトンズは、M&Aプラットフォームの運営において、安心安全なM&Aを行える環境の提供を最重要課題と認識しています。リスク度合いに応じた多層的なチェック体制を構築し、ユーザー価値を最優先に、利便性やリーズナブルさを両立させる方針です。特に利用登録時や案件登録時における複合的審査と、案件成約前後におけるリスクヘッジの取り組みに重点を置いています。

システム開発への投資と技術革新への対応も重要なテーマです。生成AI技術をはじめとする急速な技術革新への積極的な対応は事業成長に不可欠であり、最新の技術動向のフォローや役職員への教育を通じて、ユーザーニーズにマッチしたサービス開発を継続しています。

さらに、優秀な人材の確保と人材育成を課題としています。事業拡大のため、事業企画、商品企画、マーケティング、フィールドセールス、カスタマーサクセス、M&Aコンサルタント、ITエンジニア、各種専門家といった多職種で優秀な人材を増やすことが不可欠です。採用に注力し、IPOを通して採用マーケットにおける知名度向上と採用力向上を目指しています。増員に伴うミドルマネジメントの強化も重要であり、採用と並行して各種研修を通じた強化に努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は、2025年6月24日に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行し、独立社外取締役を招聘することで経営に対する監督機能を強化しています。また、業務執行の迅速化を図るため執行役員制度を導入しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


バトンズは、M&A支援事業を展開する日本M&Aセンターホールディングスが筆頭株主として同社を支えています。また、代表取締役社長CEOの神瀬悠一氏や常務取締役の宮竹秀太郎氏といった経営陣も上位株主として名を連ねています。このように、事業会社と経営陣が主要な株主として同社の資本構成を形成していることが特徴です。

株主名 持株比率
日本M&Aセンターホールディングス 32.47%
神瀬 悠一 22.03%
宮竹 秀太郎 13.91%
XTech2号投資事業有限責任組合 8.46%
アニマルスピリッツ1号投資事業有限責任組合 8.17%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性6名・女性3名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。代表取締役社長CEOは神瀬悠一氏が務めています。社外取締役比率は44.4%です。

氏名 役職 主な経歴
神瀬 悠一 代表取締役社長CEO 日本ユニシス、NTTデータ経営研究所、リクルートグループの執行役員・取締役を経て、2019年4月に同社取締役CMOに就任。2022年3月より代表取締役社長CEOより現職。
宮竹 秀太郎 常務取締役 佐川急便、グッドウィル、スターシップホールディングスを経て、日本M&Aセンターに入社。2018年4月に同社取締役COOに就任し、2026年6月より常務取締役より現職。
鈴木 安夫 取締役 足利銀行、日興コーディアル証券を経て、日本M&Aセンターに入社。2018年4月に同社非常勤取締役に就任し、2026年6月より取締役より現職。
海山 龍明 取締役COO デロイトトーマツコンサルティング、株式会社HIT代表取締役などを経て、2023年8月に同社執行役員に就任。2025年4月より取締役COOより現職。
木村 博史 取締役CFO NTTデータ経営研究所、フロンティア・マネジメント、リクルートグループの経営企画部長などを経て、2024年12月に同社執行役員に就任。2026年6月より取締役CFOより現職。


社外取締役は、田中優子氏(ユコット代表取締役)、永田靖子氏(日本M&Aセンターホールディングス上席執行役員・常勤監査等委員)、浅野恵理氏(辻・本郷税理士法人シニアパートナー・監査等委員)、江端重信氏(三宅坂総合法律事務所パートナー・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監査・監督機能の強化と業務執行の迅速化を図っています。独立社外取締役が経営の客観性・中立性を確保し、監督・助言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、競争力と事業規模のバランス、期待される役割に応じた制度、公平・公正な制度の3つの考え方を基本方針としています。現時点では基本報酬(固定報酬)を中心とした体系であり、必要に応じて業績連動報酬や非金銭報酬等を導入する方針です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 82百万円 20.5百万円
社外役員 4名 9百万円 2.3百万円


なお、報酬等の額は、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社への移行前後の期間に係るものです。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。