0編集部が注目した重点ポイント
①当期より報告セグメントを4分野へ再編
2026年3月期より、報告セグメントを従来の材料別から、分野別の「電子・情報」「環境・エネルギー」「ライフ・ウェルネス」「コア・マテリアル」へ再編しました。市場ニーズに直結した事業管理体制となることで、各分野における専門人材のキャリア機会がより明確に拡大しています。
②高付加価値品の伸長で過去最高益を更新
ハイエンドサーバー向け低誘電樹脂や電池用材料などの高収益品が大きく伸び、営業利益は前期比88.9%増と飛躍的に向上しました。すべての利益項目で過去最高を更新しており、持続的な成長に向けた研究開発や人材への投資基盤が強固になっています。
1連結業績ハイライト
出典:第一工業製薬_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.4
売上高
82,886百万円
前期比 +13.1%
営業利益
10,107百万円
前期比 +88.9%
経常利益
10,372百万円
前期比 +80.8%
親会社株主に帰属する当期純利益
6,169百万円
前期比 +138.6%
2026年3月期の通期連結決算は、ハイエンドサーバー向けの低誘電樹脂材料や、電池用材料の販売が力強く伸長したことにより、売上高が前期比+13.1%の82,886百万円と大幅な増収を記録しました。これらの高収益品の販売比率上昇や工場稼働率の改善が寄与し、営業利益も前期比+88.9%の10,107百万円へと飛躍的に向上しています。
通期の業績目標を大きく上回り、すべての利益項目において過去最高益を更新しており、全社的に極めて堅調な推移を示しています。事業環境の変化に機敏に対応し、戦略的な製品ミックスの改善が大きな成果を出していることが確認できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:第一工業製薬_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.5
電子・情報
事業内容:IT・電子部品の付加価値を高める高機能材料を提供。
業績推移:低誘電樹脂が大幅に伸長し、売上高は30,507百万円(前期比+21.8%)、営業利益は6,203百万円へと増収増益を達成しました。
注目ポイント:ハイエンドサーバー向け材料の需要が急速に高まっており、同領域が全社の利益成長を牽引しています。情報通信インフラの高度化に伴い、さらなる製品の高機能化が求められるため、電子材料分野での研究開発や技術営業の知見を持つ専門人材がビジネス拡大の要として高く評価される環境です。
注目職種:電子材料の研究開発、テクニカルセールス
環境・エネルギー
事業内容:環境負荷低減とエネルギー分野を支える製品を提供。
業績推移:電池用材料や基板用封止材が好調で、売上高23,304百万円(前期比+24.5%)、営業利益3,142百万円の大幅な黒字転換を果たしました。
注目ポイント:リチウムイオン電池向けの負極用水系複合接着剤などが急成長しています。モビリティの電動化(EV)シフトというメガトレンドを捉えた事業展開を進めており、環境配慮型素材やエネルギーデバイスの知見を活かして、次世代の基幹事業を育成していくダイナミズムを体験できるやりがいのあるポジションです。
注目職種:電池材料プロセスエンジニア、新規事業企画
ライフ・ウェルネス
事業内容:健康で快適な社会づくりに貢献する技術や機能性材料を提供。
業績推移:食品・香粧品用途が国内外で堅調に推移し、採算性改善により売上高13,892百万円、営業利益599百万円と安定した増益を確保しています。
注目ポイント:ショ糖脂肪酸エステルをはじめとした生活密着型の機能性素材を取り扱っています。グローバルでのニーズが底堅く、採算性改善の成果も表れています。人々のウェルビーイング向上に直結する分野であるため、消費財メーカー等に対するソリューション提案力や海外市場の開拓経験を持つ人材の活躍の場が用意されています。
注目職種:海外営業、機能性素材のマーケティング
コア・マテリアル
事業内容:多様な産業分野で機能性と利便性を高める素材を提供。
業績推移:土木・建築用途の落ち込みなどにより、売上高15,182百万円、営業利益162百万円と減収減益で推移しました。
注目ポイント:幅広い産業のインフラを支える基盤事業ですが、現在は市況低迷の影響を受けています。今後は既存市場への横展開や新用途の開拓による立て直しが急務であり、現状を打破して新たなビジネスモデルを構築する事業推進力や、地道なプロセス改善を実行できる実務家タイプの人材が求められます。
注目職種:法人営業、生産管理・プロセスエンジニア
3今後の見通しと採用の注目点
出典:第一工業製薬_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.14
中期経営計画「SMART 2030」の2年目となる2027年3月期は、売上高84,000百万円、営業利益11,000百万円の増収増益を見込んでいます。中東情勢などの地政学リスクや原材料価格の高騰といった不確実性は存在するものの、ハイエンドサーバー向け低誘電樹脂や電池用材料などの注力分野が力強い成長ドライバーとなり、引き続き確固たる増益基調を維持する計画です。また、バイオ由来原料を用いた300℃級の樹脂成形に対応する「トレハロース誘導体」の開発や、大潟工場におけるオフサイトPPAを活用した使用電力の100%再生可能エネルギー化など、GX(グリーントランスフォーメーション)を強力に推進中です。事業成長と環境負荷低減を両立する戦略的投資が続く中、新たな価値創造をリードできる中核人材の採用機会は着実に広がっています。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
第一工業製薬の最大の強みは、情報通信や環境・エネルギーといった急成長市場に対し、ニッチトップの機能性素材を提供できる技術力にあります。志望動機では「これまでの経験を活かし、需要が拡大している電池用材料や低誘電樹脂のグローバル展開を加速させたい」といった、具体的な注力領域と自身の強みを結びつける構成が効果的です。また、バイオ由来原料の開発などサステナビリティ経営にも注力しているため、環境負荷低減に寄与する素材ビジネスへの熱意を示すことも高い評価に繋がります。
面接での逆質問例
- 「当期より4つの分野別セグメントへ体制が刷新されましたが、私の応募する部署において、今後最も強化していきたい顧客層や技術領域は何でしょうか?」
- 「中期経営計画『SMART 2030』の基盤として人的資本経営の推進が掲げられていますが、中途入社者がリーダーシップを発揮するために期待されている具体的な役割を教えてください。」
5転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
新規事業に多額の投資を続けている
原料高による収益の悪化の影響が大きく赤字である。にもかかわらず、新規事業に多額の投資を続けているため(おそらく次年度も)、不安が募る。
(40代前半男性・研究開発・正社員) [キャリコネの口コミを読む]管理職にもならなかったら800万にギリギリ到達しないくらい
今年度は赤字のため次期のボーナスは下がるだろうと思う。また事業が良くなってきたら元に戻るだろうという期待もあるが、ほんとに大丈夫かという不安もある。ちなみに、多分あんまり残業しないで管理職にもならなかったら800万にギリギリ到達しないくらいでキャリアが終わると思う。
(40代前半男性・研究開発・正社員) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 第一工業製薬株式会社 2026年3月期 通期決算説明会資料
- 第一工業製薬株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)



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