0 編集部が注目した重点ポイント
①マレーシア子会社株式を譲渡し構造改革を進める
2026年5月、スペシャリティフード事業に属するマレーシアの連結子会社Premium Fats Sdn Bhdの全株式を関連会社へ譲渡することを決定しました。油脂加工品事業の海外における更なる成長と構造改革を加速させる狙いがあり、事業ポートフォリオの最適化を進めています。
②コスト高で減益も2027年3月期は営業増益へ転じる
2026年3月期は円安や原材料・エネルギー価格の高止まりにより、営業利益が4,404百万円(前期比48.6%減)と苦戦しました。しかし次期(2027年3月期)は価格改定の浸透や高付加価値化により、営業利益55億円(前期比24.9%増)への回復を目指しています。
③高付加価値品と構造改革で収益性を改善する
長持ち油「SUSTEC」や「スマートグリーンパック」をはじめとする高付加価値品売上高が71,630百万円(前期比1.9%増)へと伸長しました。また、スペシャリティフード事業では不採算事業撤退と構造改革によりセグメント利益が大幅増益を達成しました。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 通期決算補足資料 P.2
売上高
226,574百万円
前年同期比 -1.8%
営業利益
4,404百万円
前年同期比 -48.6%
経常利益
5,781百万円
前年同期比 -42.4%
親会社株主に帰属する当期純利益
4,753百万円
前年同期比 -32.1%
当連結会計年度における業績は、家庭用油脂における物価上昇による節約志向や、ミールバリュー(搾油後のミール副産物価値)の低水準、カナダ産菜種の油分低下、円安に伴う油脂コストの上昇が重くのしかかり、営業利益は前期比48.6%減の44億4百万円となりました。一方で、インバウンド需要回復を背景とする業務用油脂の販売や「SUSTEC」シリーズ等の高付加価値品は堅調に推移しました。
通期目標に対する実績としては、修正予想の売上高2,260億円(実績2,265億円)、営業利益50億円(実績44億円)に対し、利益面でコスト増加の影響を受けやや下回る着地となりましたが、構造改革と高付加価値品の拡大という成長の方向性は着実に前進しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 通期決算補足資料 P.3
油脂事業
【事業内容】
家庭用油脂、業務用油脂、大豆・菜種ミール(搾油残渣)の製造販売を展開。
【業績推移】
売上高 206,849百万円(前期比1.1%減)、セグメント利益 3,375百万円(前期比59.1%減)。
【注目ポイント】
原材料高や円安等によるコスト大幅増で減益となりましたが、外食・人流回復により業務用油脂が堅調に推移しました。人手不足やコスト上昇に悩む顧客に対し、長持ち油「SUSTEC」や作業負荷を軽減する「調理油」などの高付加価値ソリューションを提案・拡販できる企画・提案営業力が必要とされています。
スペシャリティフード事業
【事業内容】
乳系PBF(植物性食品)、粉末油脂、食品用澱粉(テクスチャーデザイン)等の開発販売。
【業績推移】
売上高 18,991百万円(前期比7.7%減)、セグメント利益 828百万円(前期比513.1%増)。
【注目ポイント】
汎用スターチ終売や不採算事業からの撤退により売上高は減収となったものの、価格改定効果と機能性スターチ等への特化により利益が大幅増加(前年比6.9億円増)しました。食感や機能を科学するテクスチャーデザイン領域や、大豆シート「まめのりさん」の北米・欧州向けグローバル展開を担う開発・海外事業人材の需要が高まっています。
その他
【事業内容】
不動産賃貸事業等の附帯事業。
【業績推移】
売上高 733百万円(前期比25.5%減)、セグメント利益 200百万円(前期比4.0%増)。
【注目ポイント】
自社所有不動産の有効活用や関連サービス業務を中心に安定した利益基盤を維持しており、全社経営基盤を下支えしています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 通期決算補足資料 P.9
次期(2027年3月期)の連結業績予想として、売上高2,430億円(前年比7.2%増)、営業利益55億円(前年比24.9%増)、経常利益62億円(前年比7.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益50億円(前年比5.2%増)を見込んでおり、本格的な業績回復フェーズを目指しています。
2026年度は第六期中期経営計画の締めくくりの年であり、さらなる基礎収益力の向上やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進、人財育成といった経営基盤の強化に注力します。さらに、マレーシア子会社株式の譲渡に伴う事業ポートフォリオ高度化や、高付加価値製品の拡大を牽引できるプロフェッショナル人材の採用・育成が重要な鍵を握ります。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は単なる製油メーカーから、おいしさ・健康・低負荷を兼ね備えた「素材活用ソリューション企業」への変革を進めています。特に人手不足や食材高騰に直面する外食・食品業界に向けた「SUSTEC」などの高付加価値提案や、食品の食感を科学する「テクスチャーデザイン」は競合との大きな差別化要素です。「顧客の調理現場の課題を技術やソリューション提案で解決したい」といった視点や、DX・SCM基盤の強化に関わってきた経験は非常に強力なアピールになります。
面接での逆質問例
面接では、事業ポートフォリオ再編や高付加価値化に向けた具体的な取り組みについて質問するのが効果的です。
質問例1:「2027年3月期に向けて営業利益24.9%増を目指されていますが、高付加価値品(SUSTECやスマートグリーンパック等)の拡大に向けた営業・開発体制の強化施策について教えてください。」
質問例2:「マレーシア子会社の株式譲渡など事業再編を進められる中、海外市場におけるスペシャリティフード事業の今後の展開方針と求めている人材像を伺えますでしょうか。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
ある程度プライベートを捨てないといけないかもしれません
実際管理職になられている女性の方も、ある程度昇格して社内での地固めをして35才を過ぎてからの結婚、出産という感じでしたので女性管理職になりたいのであれば、ある程度プライベートを捨てないといけないかもしれません。
(購買・資材・40代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]アピールが得意な人が出世し易いかもしれません
学歴が全てのため、組合の委員長にでもならない限り、基本的に高卒の方は管理職にはなれません。成果主義とは言っているものの年功序列が強く、その中でも出世するにはアピールが得意な人が出世し易いかもしれません。周りと一緒に楽しく仕事をしようという人よりは自分自身を強くアピール出来る人が出世するかと思います。
(購買・資材・40代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 通期決算補足資料



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