0 編集部が注目した重点ポイント
①中期経営計画を上方修正し利益目標を引き上げる
事業収益性の改善が想定を上回るペースで進んだことから、「中期経営計画2028」の最終年度(2028年度)目標をアップデートしました。営業利益目標を従来の80億円以上から110億円以上へ増額し、資本効率を示すROE目標も8.0%以上から10.0%以上へ引き上げています。選別受注の徹底や施工現場の生産性向上が実を結び、成長フェーズへの移行が加速しています。
②株主還元方針を変更しDOE4%以上を目安に導入する
従来の配当性向50%程度を基本とした方針から、2026年度以降はDOE(自己資本配当率)4%以上を目安とする新還元方針へ変更することを決定しました。業績変動の影響を受けにくい安定的な株主還元を実現しつつ、資本効率の向上を推進します。次期配当予想は1株当たり223円への大幅増配を予定しており、株主還元姿勢を一段と強化しています。
③繰越工事高が3,316億円と過去10年で最高水準に達する
大型トンネル工事や住宅工事などの受注獲得が順調に進んだ結果、当期の受注高は2,256億円(前期比423億円増)へと大幅伸長しました。これにより期末時点の繰越工事高(手持ち工事高)は3,316億円と過去10年で最大値を記録しました。十分な手持ち工事量を確保したことで、今後の売上および利益計上に向けた極めて強固な事業基盤が構築されています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.3
当連結会計年度の業績は、売上高が海外工事の減少や前期反動の影響で減収となったものの、土木事業での設計変更獲得や建築事業での低採算工事の減少に伴う粗利益率の向上により、営業利益が前年比+62.5%増と急回復しました。また、匿名組合投資利益の計上などにより経常利益も大幅に伸長しています。
通期計画に対する進捗・達成状況としては、期初時点の営業利益予想(34億円)を大きく上回り、中計目標を1年前倒しで達成する非常に力強い業績着地となりました。収益力構造の改革成果が着実に表れています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.27
土木工事セグメント
【事業内容】
鉄道近接工事、新線建設、道路、トンネル、上下水道などの社会インフラ構築および改修工事の請負と関連コンサルティング。
【業績推移】
売上高911億円(前期比2.4%増)、セグメント利益(売上総利益)98億円(前期比5.4%増)。粗利益率は10.8%へ向上しました。
【注目ポイント】
鉄道分野における圧倒的な技術力と施工実績を強みに、羽田空港アクセス線や大規模駅改良工事などを着実に推進しています。設計変更の獲得やICT施工の導入による生産性向上成果が表れており、安定した高収益基盤を構築しています。インフラ老朽化に伴うリニューアル需要の増大に対し、高度な専門性を発揮できる環境です。
建築工事セグメント
【事業内容】
駅舎、大規模物流施設(倉庫)、集合住宅、ホテル、防衛省関連施設などの建築工事の請負および設計・監理。
【業績推移】
売上高840億円(前期比7.7%減)、セグメント利益(売上総利益)61億円(前期比45.2%増)。低採算工事の消化により急回復しました。
【注目ポイント】
厳格な選別受注と原価管理の強化により、採算性が劇的に改善しました。本部による現場集中支援体制の構築やBIM活用の推進が進んでおり、現場負担の軽減と効率化を両立させています。物流施設や防衛施設などの成長分野への注力を強めており、組織改革と収益向上を推進する即戦力人材が求められています。
不動産・新事業他セグメント
【事業内容】
不動産の開発・売買・賃貸事業、建設資機材販売・警備などの付帯事業、および農業や小水力発電などの新領域事業。
【業績推移】
不動産事業売上高52億円(前期比9.9%増)、セグメント利益7億円(前期比8.9%増)。物件売却が計画通り進展しました。
【注目ポイント】
首都圏や地方都市圏での循環型不動産開発ビジネスを強化しており、安定収益源としての役割を高めています。また、農業(いちご農園)や再生可能エネルギー(小水力発電)といったサステナビリティ経営を体現する新事業にも積極的に投資を行っており、新規開発やアセットマネジメント領域でのキャリア機会が広がっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.20
2027年3月期の連結業績予想として、売上高1,850億円(前期比2.9%増)、営業利益66億円(前期比17.4%増)、当期純利益63億円(前期比25.3%増)の増収増益を見込んでいます。過去最高水準の手持ち工事量をバックボーンに、建築施工現場の集中支援体制による生産性向上や現場DXの推進を加速させる方針です。
また、中長期的な競争力向上に向けて、5年間で255億円規模の成長投資(技術開発・DX・人材育成・不動産開発)を計画しています。特に「鉄建アカデミー構想」による人材育成や現場業務のBPO・自動化など、多様な働き方と組織強化に注力しており、変革を推進する経験豊富な人材の採用需要が極めて高まっています。
4 求職者へのアドバイス
鉄建建設は、「止めずに更新する技術」をはじめとする高度な鉄道近接施工技術を強みに、インフラ再構築や都市再開発で独自の存在感を発揮しています。志望動機では、単に「建設に携わりたい」だけでなく、「選別受注と施工プロセスのDX推進により高収益化へ挑む現場変革」や「集中支援体制を活用した効率的で質の高い施工管理の実践」といった、同社が注力する構造改革の方向性と自身のキャリア軸を合致させることが有効です。
「建築事業における集中支援部などの現場バックアップ体制の導入により、中途入社者が早期に力を発揮できる環境はどのように整えられていますか?」や、「独自開発の生成AI(てっけんAI-Chat)やICT技術の現場実装において、施工管理職にはどのような役割やスキル更新が期待されていますか?」といった質問が効果的です。同社の業務改革や技術投資に対する深い関心を示せます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
施工管理に配属になった場合と営業職その他に配属になった場合で
施工管理に配属になった場合と営業職その他に配属になった場合で休日日数が異なります。
(法人営業・20代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 鉄建建設 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 鉄建建設 2026年3月期 決算説明会資料・中期経営計画2028アップデート



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