0 編集部が注目した重点ポイント
①全利益項目で過去最高を更新する
2026年3月期通期は売上高1,138億円(前期比9.5%増)、営業利益598億円(同10.4%増)を達成し、過去最高の更新を記録しました。主力のオークション事業における出品・成約台数の伸長と手数料改定の効果が収益を強力に牽引しています。
②総還元性向100%以上へ方針を強化する
株主還元方針を大幅に強化し、2026年3月期から2028年3月期までの3か年で総還元性向100%以上を目指す方針を掲げました。配当性向60%以上への引き上げに加え、180億円規模の自己株式取得を決議するなど資本効率向上へ舵を切っています。
③大型会場建替えへ500億円を成長投資する
2026年1月の横浜会場新築建替えに続き、東京会場(約200億円)やHAA神戸会場(約150億円)の建替えなど、3か年で500億円の成長投資を計画しています。処理能力と利便性の拡張を通じて市場シェア50%の獲得を目指しています。
1 連結業績ハイライト
出典:決算説明資料 P.5
売上高
113,854百万円
前期比 +9.5%
営業利益
59,847百万円
前期比 +10.4%
経常利益
60,590百万円
前期比 +10.4%
親会社株主に帰属する当期純利益
41,360百万円
前期比 +9.9%
当連結会計年度における業績は、国内新車販売の伸び悩みといった外部環境が存在したものの、中古車輸出市場の活性化やオートオークション出品・成約台数の増加に支えられ、営業利益率52.6%という極めて高い収益性を維持して着地しました。
2026年2月10日に公表された修正計画(売上高111,900百万円、営業利益58,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益40,000百万円)に対する達成率は、売上高が101.7%、営業利益が103.2%、当期純利益が103.4%となり、修正後の業績計画を上回って堅調に着地しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:決算説明資料 P.6
オートオークション
【事業内容】
会員向けオートオークションやバイクオークションの運営、専用端末およびインターネット接続サービス、陸送取次や金融サービスを展開しています。
【業績推移】
売上高は89,702百万円(前期比9.6%増)、営業利益は58,584百万円(同10.0%増)となり、セグメント営業利益率は65.1%に達しました。
【注目ポイント】
出品台数3,504千台(前期比9.4%増)、成約台数2,347千台(同9.4%増)の伸長に加え、専用端末「USS JAPAN」の落札手数料改定が奏功しました。同社は基幹システムの刷新や会場建替えを計画しており、大規模取引を支えるプラットフォーム開発エンジニアや現場運営統括の重要性が高まっています。
中古自動車等買取販売
【事業内容】
中古自動車買取専門店「ラビット」の運営および事故現状車の買取販売事業を展開しています。
【業績推移】
売上高は12,470百万円(前期比1.4%減)となったものの、営業利益は380百万円(同37.7%増)と大幅な増益を達成しました。
【注目ポイント】
「ラビット」は販売台数減により減益となった一方、事故現状車買取販売において台当たり粗利益が増加したことで大幅な利益率改善を実現しました。相場データに基づく精密な車両査定ノウハウと、買取ネットワークの運営効率化を推進できる実務人材の需要が高まっています。
リサイクル
【事業内容】
株式会社アビヅ等を通じて、廃自動車や金属スクラップ等のリサイクル事業、設備・プラント処分元請事業を展開しています。
【業績推移】
売上高は10,292百万円(前期比22.4%増)、営業利益は673百万円(同24.1%増)と高成長を記録しました。
【注目ポイント】
資源リサイクルでの非鉄金属相場の上昇に加え、プラント解体工事の大規模案件受注が急増し増収増益を達成しました。2028年度売上高200億円を目標に掲げており、太陽光パネルのリサイクル事業化やアルミニウムのダイレクトリサイクルを牽引する技術・施工管理職への期待が寄せられています。
その他
【事業内容】
報告セグメントに含まれない事業として、オートローン事業および太陽光発電システムによる売電事業等を行っています。
【業績推移】
売上高は1,388百万円(前期比24.1%増)、営業利益は61百万円(同164.3%増)となりました。
【注目ポイント】
事業規模自体は限定的であるものの、本業のオークション流通網とシナジーを生み出す金融商品サービスの提供や、遊休資産を活用した再生可能エネルギー運用を通じて着実な黒字化の定着を果たしています。ファイナンス設計や事業企画の経験が生かせる土壌です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:決算説明資料 P.17
2027年3月期の通期連結業績予想は、売上高119,800百万円(前期比5.2%増)、営業利益61,000百万円(同1.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益41,600百万円(同0.6%増)を見込んでいます。新車流通の回復基調や新型車投入に伴う買い替え需要を見込み、出品台数3,560千台(同1.6%増)、成約台数2,362千台(同0.6%増)を計画しています。同社は2026年4月にCIS(中古自動車情報端末)の月会費改定を実施しており、継続的な収益基盤の拡充を図っています。また、東京会場やHAA神戸会場の建替えといった大規模な成長投資が予定されており、中長期的な市場シェア50%の実現に向けて、施設設計やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を担う中核人材の採用がますます重要になっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
ユー・エス・エスは国内中古車流通において43.2%の圧倒的シェアを保持し、営業利益率50%超という極めて強固な収益構造を有しています。志望動機を作成する際は、同社が推進する東京・HAA神戸等の主要会場建替えやオートオークション基幹システム刷新という成長投資に対し、自身の専門性がいかに貢献できるかを言語化することが有効です。また、リサイクル事業における太陽光パネルのリサイクルや非鉄金属回収など、サーキュラーエコノミー領域での新規事業拡大に共感を示すことも説得力を高めます。
面接での逆質問例
質問例1:「中期的に市場シェア50%の獲得を目指す中で、東京会場やHAA神戸会場の新築建替えが計画されていますが、現場オペレーションの効率化やデジタル化に関してどのような役割分担が期待されているでしょうか?」
質問例2:「アビヅを中心とするリサイクル事業で2028年度売上高200億円という高い目標を掲げておられますが、太陽光パネルのリサイクルなど新規成長領域において中途入社者が早期に発揮すべき専門性について教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日発表)
- 2025年度 決算説明資料(2026年5月発表)



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