0 編集部が注目した重点ポイント
① 非ホンダ系への拡販を加速し1,000億円を目指す
第16次中期経営計画において、ホンダグループ以外の戦略OEM向け売上を2029年3月期に1,000億円規模へ拡大する目標を設定しました。マルチ・スズキや長安マツダからの新規受注獲得、インドでの合弁会社設立など顧客多元化が進んでおり、他社顧客開拓を担う営業や開発人材の活躍機会が拡大しています。
② 埼玉地区拠点を集約し高効率生産体制を断行する
2026年3月期において、埼玉地区の複数拠点を行田工場へ集約(4工場から1工場へ統合)を完了させました。さらに米州拠点要員の約4割削減やライン自動化を徹底推進しています。固定費削減と生産効率向上により「稼ぐ力」の再生を図っており、生産技術やDX推進におけるプロフェッショナルが求められています。
③ 減産影響で減益も第16次中期で利益率5%へ回復を図る
2026年3月期は主要顧客の減産等により、売上収益4,423億円(前期比4.0%減)、営業利益103億円(同37.2%減)となりました。しかし次期は営業利益130億円へのV字回復を見込み、2029年3月期に営業利益率5.0%(前期比+2.7pt)を目指す新中期計画を始動させています。
1 連結業績ハイライト
出典:00 (2).pdf P.5
売上収益
4,423億円 (△4.0%)
営業利益
103億円 (△37.2%)
税引前利益
154億円 (△22.9%)
当期利益 (親会社所有者帰属)
71億円 (△17.3%)
2026年3月期の連結業績は、主要顧客の減産影響や米州での諸経費増加等を受け、売上収益4,423億16百万円(前期比△4.0%)、営業利益103億25百万円(同△37.2%)と減収減益となりました。原価低減や収益改善の取り組みを進めたものの、主要顧客の減産による影響が大きく響く結果となりました。
通期決算の実績評価としては「進捗が遅れている」ものの、構造改革を推進中です。2027年3月期は営業利益130億円へのV字回復を見込んでおり、埼玉地区の拠点集約(行田工場への統合完了)や米州の要員適正化など、収益力回復に向けた種まきが完了し、次期中期計画での再成長基盤を整えています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:00 (2).pdf P.43
日本
事業内容:四輪車用シート及び内装品、二輪車用シート等の開発・製造を担う国内中核セグメントです。埼玉地区の拠点集約を推進しています。
業績推移:売上収益は1,121億円(前年比+1.5%)、営業利益は96億円(同△7.1%)となりました。ロイヤリティ収入の減少等により減益となったものの増収を維持しています。
注目ポイント:埼玉地区の生産拠点を行田工場へ集約(4工場から1工場へ統合)完了させたほか、パイロットライン等での自動化やスズキ・長安マツダ向け新商権の立ち上げが進んでいます。高効率生産体制を支える生産技術や次世代シート開発の人材ニーズが高まっています。
米州
事業内容:米国・カナダ・メキシコ・ブラジルにおいて四輪車用シート及び内装品の供給を展開しています。重要市場としての投資を行っています。
業績推移:売上収益は2,613億円(前年比△0.8%)、営業利益は14億円(同△76.0%)となりました。主要顧客の減産や諸経費増により厳しい減益となりました。
注目ポイント:現在、収益体質の抜本的刷新に向け地域統括機能(TSアメリカズ)要員の約4割削減や自動倉庫導入・ライン自動化を断行しています。北米拠点の構造改革やサプライチェーン再編を牽引できる現場リーダーへの期待が高まっています。
中国
事業内容:中国市場において四輪車用シートおよび内装品等の製造・販売を行っています。現地需要に即した生産を行っています。
業績推移:売上収益は561億円(前年比△20.7%)、営業利益は67億円(同△9.1%)となりました。減産影響を受けつつも費用抑制を徹底しました。
注目ポイント:長安マツダ向け「EZ-60」リアシート等の新規商権を獲得し、重慶TS新工場の稼働を開始しました。急速に変化する市場環境において、現地拠点のスリム化と新顧客開拓を力強く推進できる事業企画・営業人材が求められています。
アジア・欧州
事業内容:タイ、インド、インドネシア、ポーランド等で四輪・二輪車用シート部品等の製造を展開します。新興国での拡大を進めています。
業績推移:売上収益は424億円(前年比△5.7%)、営業利益は△4億円(前期△9億円から損益改善)です。減損損失の解消等で赤字幅が縮小しました。
注目ポイント:インド市場ではマルチ・スズキ向け「e VITARA」等の新規受注や現地大手Krishnaグループとの開発合弁会社設立など激甚な拡大期にあります。新工場での迅速な立ち上げや新市場開拓を主導するエンジニアが活躍できます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:00 (2).pdf P.25
2027年3月期からスタートする第16次中期経営計画では、「稼ぐ力を取り戻す」を経営方針に掲げ、2029年3月期に営業利益率5.0%(2026年3月期比+2.7pt)への回復を目指します。売上面ではホンダグループ以外の戦略OEM向け売上を1,000億円規模へ拡大させる目標を立て、マルチ・スズキや長安マツダ等との協業・受注活動を強化しています。
また、モジュール化技術やAI・DXを活用した高効率開発・生産体制の強化を進め、安定した品質向上と省人化を推進します。次世代車室内空間の開発推進や新規顧客開拓に向け、シートフレーム設計、生産技術、海外事業開発、DX推進といった多領域で専門スキルを持つ人材の採用を本格化させています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
テイ・エス テックの面接では、第16次中期経営計画で掲げられている「稼ぐ力を取り戻す」変革期に対する姿勢と、ご自身の専門スキルをどう還元できるかを論理的に説明することが大切です。特に非ホンダ系顧客(スズキや海外OEM等)への新商権獲得推進や、国内・海外拠点における生産ラインの自動化・高効率化(DX推進)に貢献したいというストーリーが強く評価されます。
面接での逆質問例
- 「第16次中期計画で戦略OEM向け売上1,000億円を目指すにあたり、開発や営業の現場ではどのようなスピード開発・提案プロセスを推進されていますか?」
- 「行田工場への生産拠点集約やライン自動化が進む中で、生産技術・エンジニアリング部門に期待される役割の変化や具体的なキャリアパスについて教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明会資料



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