柿安本店の転職研究 2026年4月期通期決算に見るキャリア機会

柿安本店の転職研究 2026年4月期通期決算に見るキャリア機会

柿安本店の2026年4月期通期決算は、原材料高騰で営業利益4.9%減となる一方、精肉事業が利益31.3%増と伸長し純利益は15.7%増を確保。「なぜ今柿安本店なのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


👤この会社への転職を志望する方へ

柿安本店の選考を受ける予定ですか? 書類作成や面接に臨む前に最新決算をチェックしておくと、採用担当者の印象が変わります。この記事では、直近の業績・財務状況・事業の動向を、転職志望者の視点でまとめています。

0編集部が注目した重点ポイント

①精肉事業のセグメント利益が31.3%増と大きく伸びた

精肉事業の売上高は13,573百万円(前期比1.7%減)と減収ながら、セグメント利益は1,020百万円(同31.3%増、+243百万円)と5事業で最大の利益額となりました。オリジナルブランド牛『三重柿安牛』の特別販売会は大きな反響を呼び、対象店舗の拡大と定期開催が決まっています。

②原材料高騰△385百万円で営業利益が4.9%減少した

営業利益は1,426百万円(前期比4.9%減、△74百万円)でした。説明資料によると、既存店の増益や出店・改装・退店による影響(+155百万円)、工場関連(+71百万円)がプラスに働いた一方、原材料の高騰が△385百万円の減益要因となりました。なお特別損失の縮小により、純利益は811百万円(同15.7%増)と増益を確保しています。

③8つの戦略で新業態・外販・EC強化を進める

会社は「成長に向けた8つの戦略」として、STEP1で既存事業の収益改善・料亭業態強化・新業態の挑戦・販路拡大、STEP2で外販事業拡大・ECサイト(インターネット通販サイト)強化、STEP3で海外進出・M&A(企業の合併・買収)を段階的に掲げています。当期は15店を退店し期末325店舗となりましたが、来期は5店の出店と7店の改装を計画しています。

1連結業績ハイライト

2026年4月期は売上高36,072百万円と前期並みの規模を維持した一方、原材料の高騰が響き、営業利益は1,426百万円と減益で着地しました。
2026年4月期 連結業績(通期)

出典:株式会社柿安本店 2026年4月期 決算説明会資料 P.1

売上高

36,072百万円

前期比 △0.1%

営業利益

1,426百万円

前期比 △4.9%

経常利益

1,473百万円

前期比 △4.2%

親会社株主に帰属する当期純利益

811百万円

前期比 +15.7%

売上高は前期比0.1%減の36,072百万円とほぼ横ばいでした。売上原価率は前期の45.8%から46.4%へ上昇した一方、販管費は前期比0.9%減(△171百万円)と抑制が進みました。経常利益は1,473百万円(同4.2%減)です。特別損失が前期の321百万円から110百万円へ縮小し、減損損失も212百万円から51百万円へ減ったことで、純利益は811百万円(同15.7%増)と増益を確保しました。財務面では自己資本比率79.6%、現金及び預金8,052百万円と健全な水準です。

期初予想に対する達成率は売上高99.1%、営業利益95.1%、経常利益95.0%と、いずれも予想をわずかに下回る着地となりました。四半期別では、第3四半期会計期間(11月~1月)の営業利益が1,018百万円と通期の約7割を占めており、この期間の売上・利益が通期業績を大きく左右する構造です。

2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

柿安本店は精肉・惣菜・和菓子・レストラン・食品の5つの事業部で運営されています。売上高の約7割を精肉事業と惣菜事業が占めており、各事業の現状と求められる人材像を整理します。
2026年4月期 セグメント概要(通期)

出典:株式会社柿安本店 2026年4月期 決算説明会資料 P.3

精肉事業

【事業内容】精肉類の製造小売事業です。期末店舗数は38店で、売上高構成比は37.6%と最大です。

【業績推移】売上高13,573百万円(前期比1.7%減)、セグメント利益1,020百万円(同31.3%増)。利益率は約5.6%から約7.5%へ改善しました。

【注目ポイント】2026年2月9日の「肉の日」にはWEB予約システム「ニクヨヤク」を活用し、松阪牛や黒毛和牛のすき焼食べくらべ袋等を販売しました。3月の『三重柿安牛』特別販売会は大きな反響を受け、対象店舗の拡大と定期開催が決定。創業155周年の取り組みとして独自ブランドの再強化を掲げており、希少性と付加価値を訴求する販売力やデジタル予約を生かせる人材の活躍余地が広がっています。

注目職種:精肉店舗の店長・販売スタッフ/販促・商品企画/WEB予約・デジタル販促

惣菜事業

【事業内容】惣菜、弁当類等の製造小売事業です。期末店舗数は89店で、売上高構成比は35.5%を占めます。

【業績推移】売上高12,821百万円(前期比+4百万円)とほぼ横ばい、セグメント利益916百万円(同21.8%減)。利益率は約9.1%から約7.1%へ低下しました。

【注目ポイント】看板商品の大海老を使った『大海老マヨ~ジェノバソース~』や、ローストビーフに九条葱などを巻いた『牛もも肉の九条葱巻き 柚子胡椒の香り』といったアレンジ商品、新商品『春爛漫 10品目の美彩御膳』を投入しました。減益からの立て直し局面にあり、来期は4店の改装を計画。商品開発力と店舗の収益改善を担う人材の重要性が高まっています。

注目職種:惣菜の商品開発/店舗運営・店長候補/製造・品質管理

和菓子事業

【事業内容】和菓子類等の製造小売事業です。期末店舗数は178店と5事業で最多です。

【業績推移】売上高6,852百万円(前期比3.3%増)と5事業で最も高い増収率。セグメント利益は388百万円(同0.2%減)と前期並みでした。

【注目ポイント】3月にはいちご入り桜餅『いちご桜』や『いちご大福(桜)』など季節商品を展開し、155周年記念の感謝袋で来店を促しました。成長戦略では高速SA(サービスエリア)への柿次郎(和菓子+弁当)出店や、レストラン+和菓子の併存型出店を掲げています。来期は5事業で最多の3店出店を計画しており、季節商品の企画力と多店舗運営を支える人材が求められます。

注目職種:店舗運営・販売スタッフ/季節商品の企画・開発/製造スタッフ

レストラン事業

【事業内容】レストラン店舗の運営です。「グリル&カレーカキヤス EXPASA御在所店」や中華ビュッフェ専門店「上海柿安ららぽーとTOKYO-BAY店」などを展開し、期末店舗数は11店です。

【業績推移】売上高1,298百万円(前期比3.4%減)、セグメント損失21百万円(前期は1百万円の損失)。当期は5店を退店しました。

【注目ポイント】改装した「グリル&カレーカキヤス EXPASA御在所店」ではロースステーキシリーズや持ち帰り用の『牛めし&ハンバーグ弁当』など、サービスエリアならではのメニューを展開しています。成長戦略の「新業態の挑戦」では複合型店舗の収益体制の確立を掲げており、来期も2店の改装を計画。店舗の整理と新業態づくりを両立させる局面です。

注目職種:店舗運営・調理スタッフ/新業態の店舗開発

食品事業

【事業内容】しぐれ煮の製造・卸及び小売事業です。期末店舗数は9店で、卸売も担う点が特徴です。

【業績推移】売上高1,525百万円(前期比2.1%増)、セグメント利益99百万円(同30.6%減)でした。

【注目ポイント】『柿安 瓶詰シリーズ』の第2弾として、『松阪牛すじ煮 味噌』や複数の『マヨソース』など新たに8種類を追加しました。成長戦略の「外販事業拡大」では新商品開発と営業活動の強化を掲げ、「プレミアム カレー シリーズ」「瓶詰シリーズ」の販路拡大や、法人等へのPB(プライベートブランド)商品の販売に取り組んでいます。店舗外へ販路を広げる営業・開発人材の活躍が期待されます。

注目職種:法人営業/加工食品の商品開発/製造・品質管理

3今後の見通しと採用の注目点

来期は減益の慎重な計画を示しつつ、「成長に向けた8つの戦略」で中長期の成長基盤づくりを進める方針です。
今後の取り組みについて 成長に向けた8つの戦略

出典:株式会社柿安本店 2026年4月期 決算説明会資料 P.7

2027年4月期は売上高36,000百万円(前期比0.2%減)、営業利益1,400百万円(同1.9%減)、純利益800百万円(同1.4%減)を計画しています。会社は、物価上昇や中東情勢をはじめとする地政学リスクの長期化による原材料価格の高騰に加え、深刻な労働力不足を先行きの懸念として挙げており、人材確保は経営環境上の重要テーマといえます。

一方、成長戦略では高速SAへの柿次郎出店などの新業態、法人等PB商品の販売、柿安オンラインストアの売上拡大、SNS(交流サイト)を活用した顧客拡大を推進中です。創業155周年の取り組みとして『三重柿安牛』『プレミアムあぐ~』の独自ブランドの再強化を掲げ、来期は5店出店・7店改装で期末328店舗を計画しています。年間配当は85円を維持する予想です。

4求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

  • 『三重柿安牛』特別販売会の反響と定期開催化に触れ、独自ブランドの価値を伝える販売に携わりたいと語る
  • 精肉事業のセグメント利益31.3%増を例に、既存店の収益改善に貢献したい意欲を示す
  • 高速SAの複合型店舗や外販・ECなど、店舗以外へ販路を広げる挑戦への共感を伝える
  • 家庭内食、中食、外食を擁する総合食品企業として、5つの事業を持つ点に魅力を感じた理由を整理する
Q&A

面接での逆質問例

  • 原材料の高騰が続く中、現場ではどのような商品・販売施策で収益を守っていますか
  • 『三重柿安牛』特別販売会の定期開催に向けて、店舗スタッフに求められる役割はどう変わりますか
  • 複合型店舗の収益体制の確立に向けて、高速SAの店舗ではどのような人材が活躍していますか
  • 「成長に向けた8つの戦略」のうち、入社後に関われる可能性が高い取り組みはどれですか

5転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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 基本的に新卒は昇給が早い

転職組はとても多く、世代問わず頻繁に人が入れ替わっています 基本的に新卒は昇給が早いです 中途は入社するために筆記試験があります

(その他・30代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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基本的に作業場にこもってひたすら食品加工をする仕事

基本的に作業場にこもってひたすら食品加工をする仕事なのであまりやりがいはないです 良いことは肉の知識を覚えられることくらいです

(その他・30代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社柿安本店 2026年4月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 株式会社柿安本店 2026年4月期 決算説明会資料

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ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。

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この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


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