【面接対策】住友不動産の中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】住友不動産の中途採用面接では何を聞かれるのか

住友グループの一角、総合不動産大手である住友不動産への転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果などを具体的に問われるほか、キャリアシートでは見えてこない「人間性」も見られます。即戦力として、そして一緒に仕事をする仲間としても多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しておきましょう。


住友不動産の採用面接前に知っておくべきこと

社風への理解

住友不動産は、日本を代表する総合デベロッパーとして、「より良い社会資産を創造し、それを後世に残していく」という基本理念のもと、賃貸事業や新築マンション分譲事業、「新築そっくりさん」でお馴染みのリフォーム事業等、幅広い事業を展開しています。

こうした事業展開について、「若いうちから数十億円以上の投資金額の大きい事業をやらせてもらえる」「実際自分が関わったビルや建物を目の前にすることが、やりがいにつながる」との声が多く見られ、ダイナミックな仕事に大きなやりがいを感じていることが分かります。また、「お客様との関係は深まり、信頼していただけでやりがいを感じる」「顧客の夢をカタチにする面白みがある」と、ダイナミックさと同時に、人と人とのつながりを通して、自分自身の成長も感じられる仕事であると言えます。

住友不動産の大きな特徴として、歴史ある住友グループでありながら、「完全な実力主義」であることが挙げられます。「年功序列は全くなく、年齢に関係なく、実力のある社員には、どんどん仕事が任される」「基本的に集客を自分で立案してクロージングまで持っていくので自分次第で成績が変わる」という口コミが多く寄せられています。賃金制度においても、営業職は成果に応じて歩合給や報奨金があり、技術職も資格手当が設定されていたりと、成果・実力がダイレクトに反映される制度設計になっています。こうした制度であるがゆえに、教え教えられる風土という意味では、「先輩から教わることは少なく、自ら積極的に行かないとドンドン孤立する」という声に代表されるよう、自立して仕事に取り組む姿勢は強く求められることが分かります。

意思決定プロセスにおいても、旧来型の日本企業の特徴である「煩雑なプロセス」や「組織間の壁」といったものは存在せず、「社員と上司、経営陣との距離が近く、中間管理職への無駄な根回しは他社と比べて少ない」「経営層が出席する会議においては、社員は積極的に意見が求められる」と、風通しの良さを感じさせる声が多く見られます。こうした風土であるため、「たとえ若手であっても、自分が経営者だったらどんな判断をするか、場面場面で自分の意見を求められる」「担当としての自分の考えを事業に反映して進めていける」と、社内的な地位や年次に関係なく、強い当事者意識を持つことが求められるようです。

「完全な実力主義」な風土の中で、強い主体性と当事者意識を持ちながら、ダイナミックかつ「顧客の夢を形にする」仕事に取り組む。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。

選考は何次まで?

住友不動産の中途採用プロセスは、書類選考後、筆記試験と会社説明会および2回の面接です。会社説明会と1次面接、筆記試験は同日に実施されます。筆記試験では、建築知識と、PC操作スキルを問うものであり、「難易度が高いうえに、1時間程度及ぶので対策や準備が必要」という口コミも見られます。1次面接は人事担当者、最終面接は職場社員の管理職と人事によるものです。面接では、「業務内容や賃金体系に関する説明がほとんどだった」という口コミもあり、双方向でのコミュニケーションを通して、人間性やスキルを確認しているようです。

住友不動産は、オフィスビル事業、分譲マンション事業、ハウジング事業、不動産関連事業、羽田有明プロジェクトの5つの事業分野を展開しています。それぞれの事業分野において、営業職・技術職・スタッフ職の3つの職種に分かれます。担当事業や勤務地等によってさらに職種は細分化されているほか、職種によっては指定の資格所有が条件になっている場合もあります。募集職種の全体像を把握するとともに、「その中でもなぜその職種に応募したのか」を明確に説明できるようにしておきましょう。

面接内容の傾向は?

面接内容には、「『完全な実力主義』な風土の中で、強い主体性と当事者意識を持ちながら、ダイナミックかつ『顧客の夢を形にする』仕事に取り組む」という社風が大いに反映されています。「あなたが今の仕事で、やり方を従来の方法から変えたものがあれば教えてください」「今までの仕事であなたなりに工夫してきた点、改善点は何ですか?」といった質問が多く見られ、仕事に対して主体的に、当事者意識を持って取り組める人材かどうかが、大きな評価ポイントであることが分かります。

また、「前職で上司にどういう印象を持たれていたか」「同年代または年下の同僚達からどういう人だと思われていると思うか」と、客観的な自己分析を求められたり、「今の会社も安定しているのになぜこの会社を受けたのですか」「今の会社を退社する理由をかなり細かく聞かれた」と転職理由についても深く確認されます。こうした質問を通して、「完全な実力主義」な社風へのカルチャーフィットを確認しているようです。

職種によっては、「今度、新商品を出しますが、それの具体的なプロモーションを提案してください」といった出題があったり、「住友不動産の家の印象は?」という質問があるため、事業内容や今後の経営戦略を確認することはもちろん、どんな質問に対しても落ち着いて論理的に答えられるよう、しっかりと準備をしておきましょう。

住友不動産については、この記事以外にも就職・転職者が知っておきたい企業情報を網羅した「企業研究記事」があります。

住友不動産の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。

住友不動産の面接攻略法(面接対策)

住友不動産の経営戦略を理解した上で自己分析をする

住友不動産の面接を受ける上では、「第八次中期経営計画」を理解しておくことが不可欠です。「第八次中期経営計画」では、事業部門別に業績目標と事業戦略が設定されています。

①不動産賃貸
好調な市場環境に支えられた七次を上回る利益成長を目指す
・空室率の低下と賃料上昇により拡大した既存ビルの収益力をさらに強化する
・七次竣工ビル(延21万坪)の通期稼働と、八次竣工ビル(延23万坪)の新規稼働による収益を確実に取り込む

②不動産販売
七次で実現した高水準の利益規模を維持する
・量を追わず利益重視で販売ペースをコントロールしていく
・競争激化の用地取得環境が続く中、「好球必打」で着実に確保する方針は継続する

③完成工事
リフォーム(新築そっくりさん)は、六次までの停滞から脱した七次の成長路線を継続する
良質な住宅ストック形成を目指す国策と合致する成長市場であり、需要拡大を見込む

注文住宅は、施工、品質管理体制を一段と整備し、事業基盤を強化する
七次で3千棟規模に業容が拡大、九次以降の成長を見据え足場を固める

④不動産流通
グループの連携を一層強化し、九次以降の成長基盤を構築する
七次で住友不動産販売の完全子会社化を実施、効率化をさらに進める

住友不動産の「第八次中期経営計画」は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。

「第八次中期経営計画」では、目標として、「中計最高業績連続更新、3ヵ年累計経常利益7000億円の達成」を掲げています。その柱となるのが、東京都心の再開発プロジェクトです。現在の募集職種においても、「羽田空港・有明プロジェクト」の開業企画・運営職が、通常の営業職・技術職とは別で設定されていることからも、当プロジェクトにおいて活躍できる人材が求められていることが分かります。「第八次中期経営計画」の①不動産賃貸「八次竣工ビルの新規稼働による収益を確実に取り込む」からも、強い決意をもって事業に取り組む姿勢が読み取れます。これまでの経験してきた大規模プロジェクトにおいて、高い目標を掲げられる中で、どんな困難な状況においても、主体的に、自ら解決の道を切り開いてきたエピソードを準備するとよいでしょう。そのプロセスにおいて、不動産業界での活躍を裏付けられる専門性やコミュニケーション能力を具体的に織り込むことも効果的です。

また③完成工事では、「リフォーム(新築そっくりさん)」事業に重点が置かれた戦略であることが分かります。通常の戸建建築とは異なり、提案、設計、施工管理、お客様への引き渡しまで、技術営業職が一貫して担当するため、こうした仕事の進め方において自らの専門性や経験を発揮できることをアピールしましょう。すべての工程を見通したうえで、関係者をうまく巻き込み、場面場面で担当者として意思決定を下してきたエピソードは、「強い主体性と当事者意識」を求められる社風にフィットする人材であることも印象づけられるでしょう。

「なぜ住友不動産に転職したいのか」の明確化には他社研究を

住友不動産の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ住友不動産か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。

業界理解や職種理解の枠を超えて、住友不動産という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。

  • 三井不動産株式会社
  • 三菱地所株式会社
  • 東急不動産株式会社

住友不動産の採用面接で実際に聞かれた質問内容

このように、住友不動産の採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「『完全な実力主義』な風土の中で、強い主体性と当事者意識を持ちながら、ダイナミックかつ『顧客の夢を形にする』仕事に取り組む」という社風を意識して、高い目標を達成するために、主体性と当事者意識を持って、困難な場面も自ら切り開ける人材であることを印象付けられるよう、様々なエピソードを準備しておくと良いでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

32歳男性/カウンターセールス【結果:1次面接で不採用】

質問

今までの仕事で工夫してきた点、改善点は何ですか?

回答

しゃべり方や内容、簡潔さも先方の判断材料になるのだと感じ…(口コミの続きとアドバイスを見る

30歳男性/用地仕入【結果:最終面接で不採用】

質問

今の仕事で、やり方を従来の方法から変えたことは?

回答

金融機関において担保処分するなかで…(口コミの続きとアドバイスを見る

31歳女性/人事【結果:2次面接で不採用】

質問

前職で上司にどういう印象を持たれていたか?

回答

はっきり言って頭が真っ白になりました…(口コミの続きとアドバイスを見る

32歳男性/セールスエンジニア【結果:入社】

質問

転職を考えた大きな理由は何ですか?

回答

やりがいと、お金とはっきり答えました…(口コミの続きとアドバイスを見る

住友不動産の採用面接に向けて

住友不動産の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

  • 「『完全な実力主義』な風土の中で、強い主体性と当事者意識を持ちながら、ダイナミックかつ『顧客の夢を形にする』仕事に取り組む」という社風を意識する。そして、高い目標を達成するために、主体性と当事者意識を持って、困難な場面も自ら切り開ける人材であることを、自分の言葉でアピールする。

  • 住友不動産の「第八次中期経営計画」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。

  • 競合他社について研究し、「なぜ住友不動産か」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。

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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。

この記事の執筆者

東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。


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