【18年12月期】資産売却を進めるキリンHD 新しい投資先は「医と食をつなぐ事業」

【18年12月期】資産売却を進めるキリンHD 新しい投資先は「医と食をつなぐ事業」

キリンビール(麒麟麦酒)を中心とする国内飲料事業で知られるキリンホールディングスですが、海外事業や医薬・バイオケミカル事業でも利益を上げ、「多角化戦略」を進めています。ここ最近は不採算事業の整理で財務面での健全性を高める一方で、「医と食をつなぐ事業」に積極投資。会社の現状と課題について、財務諸表を中心に分析します。


損益計算書(PL):売上高は回復基調

キリンHDの2018年12月期は、増収増益でした。

売上収益は前期比3.6%増の1兆9305億円。事業利益(営業利益に受取利息や配当金などの金融収入を加えた数字)は同2.4%増の1993億円でしたが、事業利益率は同0.1pt減の10.3%とやや悪化しています。

なお、キリンHDはグローバルな事業展開を行う上でグループ内の会計処理統一を行うことを目的として、2017年12月期より会計基準をIFRS(国際会計基準)へ移行しました。そのため、2016年12月期以前との単純比較はできず、あくまでも参考にしてください。

また、下記グラフは事業利益率ではなく、貸借対照表上の営業利益率としています。

2019年12月期の業績予想は当初、売上収益が2兆円、事業利益が1900億円を見込んでいました。しかし、2019年4月に実施したオーストラリアの子会社ライオン社の飲料事業の事業譲渡により減損処理等が発生したことから、第2四半期決算で以下のように下方修正しています(単位:百万円)。

  • 売上収益2,000,000→1,964,000(1.8%減)
  • 事業利益190,000→190,000(変わらず)
  • 税引前利益132,900→123,000(7.4%減)
  • 当期利益81,900→76,000(7.2%減)
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益62,900→56,000(11.0%減)

セグメント分析:国内外の飲料と医薬で利益

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この記事の執筆者

コンサル会社員をしながら、副業ライターとして執筆活動を行っています。証券アナリスト取得を目指し日々邁進しております。