【面接対策】リゾートトラストの中途採用面接では何を聞かれるのか

会員制リゾートホテルをはじめ、多くの宿泊施設やゴルフ場などの経営・会員権販売事業を行う総合リゾート企業、リゾートトラスト。経営破綻した企業が所有していた物件を買収、付加価値の高い新施設へと再生させるなどの手法で業績を伸ばし、成長してきました。

そんなリゾートトラストの口コミを見てみると、独特の企業風土が浮かび上がります。「体育会系」との口コミが散見されるように、就業にあたっては、厳しいノルマと休日出勤や時間外勤務の多さに耐えうる心身の強靭さが要求されます。こと営業職においては「足を使ってノルマを達成する」というような体力勝負の営業体質があり、それを負担に感じる社員は少なくないようです。一方、成績に応じて評価が決まる実力主義の面もあり、ノルマは厳しくともそこにやりがいを感じるとの口コミも見られます。こうした体育会系の企業風土に馴染めるかどうかは、社員個人の性格や志向によるでしょう。

また、ワークライフバランスや女性の活躍しやすさについてはまだ発展途上の面が見られ、職種によってはプライベートや子育てとの両立が困難な状況があるようです。それでも「社会的地位の高い顧客と接することで良い経験が積める」と考える社員もおり、苦労を上回るやりがいを見いだせる人には向いている環境と言えそうです。

体育会系で仕事内容はシビアだが、実力主義のため大きなやりがいを感じられる。採用面接では、こうしたリゾートトラストの社風にフィットする人材かどうかを見極められます。

書類選考通過後、内定までには通常2～3回の面接があります。口コミによると、適性検査や小論文を挟む場合もあります。1次・2次面接は比較的和やかで話しやすい雰囲気で行われることが多いのに対し、最終となる3次面接では回答のひとつひとつを深掘りされたり、リゾートトラストに対する知識の深さを問われたりするなど、入社にあたっての姿勢や覚悟を見られているようです。しっかりと自分をアピールできるよう、事前に十分な対策を行いましょう。面接内容の傾向についての詳細は次項をご覧ください。

リゾートトラストでは、事務総合職やホテルスタッフ職、営業スタッフ職などで中途採用を行っています。希望する職種では自分のどのような面が活かせるのか、またそれをどのように面接の場でアピールできるのか、再確認しておくとよいでしょう。

「今まで頑張ったことは？」「入社して実現したいことは？」など、中途採用面接ではオーソドックスと言える質問ももちろんありますが、リゾートトラストという企業に対する知識の深さや、入社して仕事をするにあたっての覚悟を問われる傾向があります。

特に最終面接では「企業情報（創立年や売上高など）について聞かれた」「『（業務が多岐にわたるため）求人票に記載のない業務内容もこなさなければならない場合があるが大丈夫か？』と確認された」といった口コミが見られます。企業情報を答えられなければ志望動機の説得力も薄れますし、事前に仕事への覚悟を確認しておかなければ入社後に業務内容と自分の意思とのミスマッチを招きます。企業研究の一環として、コーポレートサイトに掲載されているような基本的な企業情報はきちんと目を通し、自分の希望する職種への理解も徹底しておきましょう。

また、面接が多少高圧的な雰囲気であったとしても慌てないよう、事前に質疑応答のシミュレーションをしておけば役に立ちます。自分の回答が全体を通して整合性のとれたものになっているか、最終チェックも必須です。

リゾートトラストの面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。

リゾートトラストグループでは「Connect 50 ～ご一緒します、いい人生～」と銘打った中期経営計画（2018～2022年度）を策定、グループ中核企業であるリゾートトラストもこれに基づいた経営を行っています。

会員制を基本とし、グループ全体として「『ハイセンス・ハイクオリティ』『エクセレント・ホスピタリティ』の追求」を掲げていることからも分かるとおり、リゾートトラストの戦略におけるターゲットは国内富裕層です。

少子高齢化社会となった現在でも富裕層人口は微増、ライフスタイルも多様化していることを受け、より質と付加価値を重視したサービス提供を行っていく姿勢です。リゾートトラストの会員数は、国内富裕層の推定総数のうち10分の1を占めると考えられ、会員数拡大の余地はまだあるものの成長スピードは緩やかになり、事業は成熟期に入ったとの見方が前提となっています。したがって、会員数拡大ではなく、サービスの質や利益率、認知度の向上に力を入れていくことが戦略の基本となっています。顧客の生涯に寄り添うサービスによって一人当たりの利用額を増やし、グループ全体としての連携を強化することで、より強固なブランド性を確立したい考えです。

会員権事業においては、販売力・サービス力を強化することで、顧客が「満足」を超えた「感動」を味わえるような営業・サービス体制を目指します。

ホテル・リゾート事業においては、生産性アップとブランド力強化により、さらなる収益率向上が期待されます。

この中期経営計画の中には、人員体制の見直しや労働時間の削減も要素として盛り込まれています。「リゾートトラストの計画目標達成のために効率的に働ける人材」が求められていると言えるでしょう。中途採用面接にあたっては、こうした中期経営計画の方向性をしっかりと理解し、自己分析に落とし込んでおくことが必要です。

リゾートトラストの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜリゾートトラストか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人物は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。

業界理解や職種理解の枠を超えて、リゾートトラストという企業についてしっかりと理解する。そのためには競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。

• 株式会社プリンスホテル
• 株式会社東急ホテルズ

このようにリゾートトラストの採用面接を受ける上では、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では「体育会系で仕事内容はシビアだが、実力主義のため大きなやりがいを感じられる」という社風を意識して、「与えられた業務を遂行するために努力と行動を惜しまない人材」であると印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくといいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

リゾートトラストの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

• 「体育会系で仕事内容はシビアだが、実力主義のため大きなやりがいを感じられる」社風を理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。


• リゾートトラストの中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。


• 競合他社についての理解を深め、「なぜリゾートトラストなのか」に対する答えを明確にしておく。