0 編集部が注目した重点ポイント
① 上半期は売上高・各利益で過去最高を更新
2026年3月期第2四半期において、連結売上高は1,109億円、営業利益は124億円に達し、売上高は3期連続、営業利益は2期連続で過去最高を更新しました。ホテル運営事業での稼働・単価の上昇や、メディカル事業の堅調な推移が業績を牽引しており、全社的な収益力が大幅に向上しています。
② 会員権の契約高が5期連続で過去最高を記録
ホテル、メディカル、ゴルフを合計した会員権の契約高は690億円に達し、5期連続で過去最高を更新しました。特に「サンクチュアリコート金沢」や「サンクチュアリコート淡路島」などの新規物件が好調で、将来の収益基盤となる繰延収益(不動産代金)も約800億円規模まで積み上がっています。
③ 通期予想を上方修正し全利益で最高値を見込む
上半期の好調を受け、通期業績予想を上方修正しました。下半期には「サンクチュアリコート日光」の開業に伴う収益計上を予定しており、売上高2,600億円、営業利益290億円と、3期連続で過去最高の更新を計画しています。これに伴い、配当予想も年間34円へ増額修正されました。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第2四半期決算説明資料 P.3
売上高
110,950百万円
+3.0%
営業利益
12,415百万円
+8.6%
評価営業利益
19,134百万円
+25.2%
※評価営業利益 = 未開業ホテルの会員権販売において、本来開業時に一括計上される不動産代金の繰延利益が、当期間中に計上されたと仮定した実力値を示す指標。
当第2四半期は、新規開業したホテルの収益貢献や価格改定の効果により、先行投資としてのコスト増加を吸収して「増収増益」を達成しました。特に「評価営業利益」が大きく進展しており、会計上の売上計上時期に左右されない事業の実力が顕著に現れています。
通期予想に対する進捗率は、修正後の計画(営業利益290億円)に対しても42.8%ですが、同社は第4四半期に「日光」の開業に伴う一括収益計上を控えており、上半期の順調な推移から判断して通期達成の確度は高いと言えます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第2四半期決算説明資料 P.7
会員権事業
事業内容:リゾートホテル「エクシブ」や「サンクチュアリコート」シリーズなどの会員権販売、およびゴルフ会員権の募集。
業績推移:売上高28,018百万円(前年同期比10.2%減)。契約高は過去最高を更新したものの、未竣工物件の販売割合増により会計上の収益は繰延べが発生しました。
注目ポイント:契約高は647億円と前年比17%増を記録。「サンクチュアリコート金沢・淡路島」の新商品発売効果が絶大であり、高単価・高付加価値な商品の提案力が求められています。
ホテルレストラン等事業
事業内容:会員制ホテル「エクシブ」「ベイコート倶楽部」の運営、一般ホテルの経営、および飲食サービスの提供。
業績推移:売上高55,264百万円(前年同期比8.4%増)、セグメント利益は3,555百万円と前年比2倍以上の102.1%増を達成。
注目ポイント:「サンクチュアリコート琵琶湖」の稼働寄与に加え、年会費や室料・飲食代の価格改定が浸透。DX推進による生産性向上と高単価戦略の成功が利益を押し上げています。
メディカル事業
事業内容:会員制検診「ハイメディック」の運営、一般健診事業、シニアレジデンスの運営支援等。
業績推移:売上高27,313百万円(前年同期比8.4%増)、セグメント利益3,982百万円(前年同期比3.3%増)と着実な成長を継続。
注目ポイント:会員数の増加に伴う会費収入が積み上がっており、安定した収益基盤となっています。「横浜ベイコース」の販売開始など、新規拠点開発も加速しています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第2四半期決算説明資料 P.20
リゾートトラストグループは、2030年3月期に向けた新中期経営計画を推進しており、年間1〜1.5施設のペースでホテル開発を継続する方針です。特に注目すべきは、メディカル事業とのシナジー強化です。「ゼロ次予防」を掲げた横浜の新拠点や、既存介護施設の「ハイメディック・ケア」へのリブランディングなど、健康と余暇を統合した独自の価値提供を目指しています。
また、海外展開についても三菱商事との合弁会社「Noage International」を通じ、ベトナムやインドネシアでのメディカルツーリズムの整備を開始しました。グローバルな舞台で会員制ビジネスを展開するための組織強化が進んでおり、国際感覚を備えた専門人材のニーズも急速に高まっています。
4 求職者へのアドバイス
同社は「会員制」という強固なプラットフォームを活用し、単なるホテル運営からウェルビーイングの実現へと事業領域を広げています。「安定した顧客基盤を活かし、生涯にわたる付加価値を提供したい」という軸は、非常に高い評価を得られるでしょう。また、DXや人財資本経営への投資を明言しているため、生産性向上への意欲を示すことも有効です。
「サンクチュアリコート日光の開業を控え、現場ではどのようなオペレーションの革新を計画されていますか?」といった質問は、事業スケジュールを把握している証拠となります。また、「国際事業の本格化に伴い、各部門で期待される役割はどう変化していくと考えていますか?」なども、意欲の高さを示す良い質問です。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- リゾートトラスト株式会社 2026年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- リゾートトラスト株式会社 2026年3月期 第2四半期決算説明資料



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。