【面接対策】千葉銀行の中途採用面接では何を聞かれるのか

地方銀行としては国内第3位の総資産額であり、千葉県内のみならず関東ではよく知られる存在の千葉銀行。2019年には地銀トップの横浜銀行との業務提携（千葉・横浜パートナーシップ）を発表、経営環境が厳しくなりつつある地銀の中での生き残りを図ります。すでに2016年には武蔵野銀行との資本・業務提携をスタートさせており、関東中心部をカバーする地銀ネットワーク構築の動きに注目が集まっています。

そんな千葉銀行の口コミを見ると、その待遇や働きやすい職場環境を評価する社員が多いことが分かります。評価制度に年功序列的な面はあるものの、給与・賞与ともに安定した水準を保っている点、休日出勤の頻度も少なく、有給休暇も取りやすい点など、企業風土としては非常にホワイトな様子。ワークライフバランスも取りやすく、女性の管理職登用も多いようです。こうした労働環境のためか、社員はおっとりした人が多く、支店を超えた交流のための社内イベントが定期的に開催されるなど、社内の雰囲気もおおむね良好なことがうかがえます。

また、千葉県内では圧倒的なブランド力を有するため、顧客からの信頼を得て業務に取り組めることにやりがいを感じる社員が多いよう。しかし、転居を伴う転勤や出張が少ないことなどを「成長のチャンスが少ない」と感じる社員もおり、地域に根ざした業態が自分の志向に合うかどうかは事前に熟考が必要でしょう。

千葉銀行には、年功序列的ではあるものの働きやすく穏やかな社風があります。採用面接では、こうした社風にフィットする人材かどうかを見極められます。

書類選考通過後、複数回の面接があります。選考が進むにつれて、面接官の年次や職位も上がったとの口コミがありました。選考終了までには1か月程度と、比較的スピーディに選考が進むことが多いようです。

現在、千葉銀行では総合職・エリア総合職・マネープランナーの3職種で中途採用を行っています（通年採用）。コーポレートサイトにも人物重視で選考を行う旨の記載がありますが、口コミを見ても選考は人物評価を重視する傾向にあります。経験者優遇とのこともあり、希望する職種には自分のどのようなスキルや志向、考え方が活かせるのか、またそれらを面接の場でどのようにアピールするのが効果的か、事前にしっかりと対策をして臨みましょう。面接内容の傾向についての詳細は次項をご覧ください。

「特に難しいことは聞かれなかった」という口コミや、「学生時代に頑張ったことは？」「自分の性格を野球のポジションに照らし合わせると何か？」など人物に関わる質問をされた人が散見されるように、高度に専門的な質問よりは応募者の人柄を掘り下げる人物重視の傾向が見られます。そのため、若年層の応募者に対しては学生時代のエピソードや学業内容について問われることが多いようです。学生時代も含め、自分の経歴を整理し、端的に答えられるようにしておくことが必要です。そして「一緒に働きたい人材」だと印象づけられるよう、自分の人柄を表すエピソードの選定はじっくり行いましょう。基本的な質問に対しては、あらかじめ回答を準備しておくと役立ちます。

また、「自分を動物にたとえると何か？」と質問された人や自己紹介を求められた人もいました。千葉銀行の選考において、人物評価にはコミュニケーション能力や職場適応能力も含まれます。少々の変化球的質問にも落ち着いて答えられるよう、心の準備をしておきましょう。友人や近しい人を相手に、面接のシミュレーションをしておくのも有効です。

千葉銀行の面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。

千葉銀行では、「ベストバンク2020 Final Stage -価値共創の3年」と題した第13次中期経営計画を掲げています。

千葉県内での主要プロジェクトや、経済状況・金融政策などをはじめとした社会環境を背景に、「顧客との共通価値の創造」「働き方改革」「持続的成長を可能にする経営態勢の構築」の3つの課題をクリアすることで「『リテール・ベストバンク』グループ」（職員の能力を最大化した環境において顧客へ最良のサービスを提供し、地域活性化に貢献する銀行）を目指します。

そのために、顧客第一主義を大原則に顧客や地域社会と成長をともにすること、互いに尊重しあう職場環境からプロフェッショナルなサービスを生み出すこと、経済の潮流に乗りつつ革新的なサービスを創造するために挑戦し続けることに重点的に取り組んでいきます。社会構造の変化に対応することで他の地銀との差別化を図るとともに、地域社会に貢献することで、千葉県トップの地銀としての存在感をゆるぎないものにしたいところです。横浜銀行との業務提携に踏み切ったように、既存のアライアンスのみならず新たなパートナーシップ締結も積極的に行っています。

また、この中期経営計画においては、ダイバーシティの推進や効果的な人材育成により、企業としての人的基盤を整えることも重要な戦略のひとつです。多様性に富む人材の積極的な活用により、柔軟で迅速なサービスの提供と収益性の向上に繋げたい千葉銀行では、「地域の発展とサービスの向上のために自身の能力を惜しみなく活かせる人材」が求められていると言えるでしょう。したがって、採用面接に臨むにあたっては、中期経営計画をしっかりと理解し、自己分析に落とし込んでおくことが必要です。

千葉銀行の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜうちの会社なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面もあわせて見ています。業界理解や職種理解の枠を超えて、千葉銀行という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。

• 株式会社横浜銀行
• 株式会社京葉銀行

このように、千葉銀行の採用面接を受ける前には、中期経営計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では「年功序列的ではあるものの働きやすく穏やかな社風」を意識して、「組織になじみつつ、地域の発展とサービスの向上のために自身の能力を惜しみなく活かせる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

千葉銀行の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

• 「年功序列的ではあるものの働きやすく穏やかな社風」を理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。


• 千葉銀行の中期経営計画「ベストバンク2020 Final Stage -価値共創の3年」を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。


• 競合他社についての理解を深め、「なぜ千葉銀行なのか」に対する答えを明確にしておく。