日本IBMの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
アメリカに本社を置くIBMの日本法人である日本アイ・ビー・アム(以下、IBM)は、「IT業界の巨人」としてITを軸としたさまざまな事業を展開しています。1980年代までメインフレーム市場を独占したIBMですが、現在はAIプラットフォーム「Watson」や「IBM Cloud」といった製品を主力としています。また、サービス・プラットフォームの構築やデジタルテクノロジーを通じたソリューションを提供するなど、コンサルティングファームとしての顔も持ちあわせています。
外資系企業と言うと、ドライな個人主義を想像しがちですが、同社の口コミには「外資系という雰囲気はほとんどない」「外資系とは思えない泥臭い部分がある」「日本企業的にチームで飲みに行く」という声もあり、日本的な側面も多くあるようです。同時に、「上司であろうと部下であろうとお互いにさん付けで呼び合う文化」というように、風通しの良い社風が特徴となっています。また、ダイバーシティ分野での先駆者を標榜しており、あらゆる社員の働き方によい影響を及ぼしているといえます。
仕事では、語学力やコミュニケーション力、論理的思考力、リーダーシップといった資質が重要視されます。「プロフェッショナルとしての意識がみな高い」「優秀な人間と仕事ができることにやりがいを感じる」という口コミからも、高い能力を持ち合わせた集団であることがうかがえるでしょう。社内にはさまざまなプロジェクトがあり、プロジェクトを通じて自己をさらに高められる環境に多くの人が満足とやりがいを感じています。
面接では、同社の社風にフィットしていることに加え、プロフェッショナルとして高みを目指していける人材であることを伝える必要があります。説得力を持って伝えるために具体的なエピソードを用意し、論理的に説明できるとよいでしょう。
■選考は何次まで?
エントリー後、2〜3回程度の面接がおこなわれます。グループディスカッションがおこなわれた年もあり、「毎年採用プロセスが変わる」という口コミがありますので注意してください。また、多くの職種で英語によるエントリーとなります。内定までの期間はおおむね1ヶ月程度ですが、本国承認に時間がかかり3ヶ月程度を要した人もいるようです。
現在、同社のキャリア採用ページには300を超える求人が掲載されています。応募を検討する場合は、必ずコーポレートサイトにアクセスして詳細を確認してください。また、同社のコミュニティーに登録すると、関心のある領域に関するイベントや募集職種の最新の採用情報などを入手できますので、こうしたものを利用するのもよいでしょう。
■面接内容の傾向は?
「志望動機」「入社後のキャリア展望」「これまでの仕事の成果」といったオーソドックスな質問は必ず出るため、対策が必須です。回答内容はもちろん、どれだけ論理的に説明できるかといった点も見られるため、そうした点を意識して「根拠」とともに回答を用意しておく必要があるでしょう。
また、「六本木通りは1日に何台の車が走っていると思いますか?」という質問をされた人も。このような、わずかな情報をもとに論理的思考を駆使して数値を導き出す「フェルミ推定」を必要とされる質問が出されるのも同社の特徴です。さらに、「面接官からお題を与えられて、それに対して自分自身の考えをプレゼンテーション形式で発表する」というケースもあるようです。こうしたケースでは、説得力を持たせるための具体的な事例等も必要になってくるため、日頃からそうした引き出しを増やすことを心がけるとよいでしょう。
さらに、「ソリューションについて何か知っていることがあるか」と聞かれた面接経験者は、「ソリューションの本を読んでおいたことが役に立った」と振り返ります。応募部署に関する専門書も何冊かは読んで勉強しておく必要がありそうです。
日本IBMの面接攻略法(面接対策)
■日本IBMの「IBMers Value」を理解した上で自己分析をする
IBMの面接を受ける前に、「IBMers Value」を理解しておきましょう。
IBMグループでは世界中のIBM社員が共有する3つの価値観として「IBMers Value」が定められています。
〜IBMers Value〜
・お客様の成功に全力を尽くす
・私たち、そして世界に価値あるイノベーション
・あらゆる関係における信頼と一人ひとりの責任
もともとは、「個人の尊重」「最善の顧客サービス」「完全性の追求」という3つの信条を掲げていたIBMグループ。しかし、同社の経営危機やITによる世の中の変化の流れを受けて、2003年に全世界のIBM社員が参加する数万人規模のオンラインディスカッションが実施され、同社の本質的な価値についての意見交換がおこなわれました。その結果、同社の3つの信条は「IBMers Value」へと再構築されました。
そして、こうした価値観とともに醸成されてきたのが「THINK(考えよ)」という文化です。IBMでは、社員が正しい意思決定を行うのは、やるべきことを命じられたからではなく、やるべきことを知っているからだと考えられています。つまり、自分自身で考えることによって仕事や自己を進化させ、それが組織の成長や企業文化にも繋がっていくのです。
IBMの面接にあたっては、「IBMers Value」を強く意識し、3つの価値観の意味するところを咀嚼したうえで、これに向けて自分がどういった行動をとることができるのかを考える必要があるでしょう。
■「なぜ日本IBMに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
面接では、「なぜIBMか」という質問に説得力をもって答える必要があります。この質問には「応募者がどんな仕事をしたいのか」「それがここで実現できるのか」を確かめる目的もありますが、応募者がしっかりと企業研究したうえで応募しているかを確認する意図もあります。
その業界や職種の魅力だけでなく、IBMでしか実現できないことを見つけ出し、訴求することが大切です。そのためには、以下のような競業他社についても研究をおこなったうえで、「なぜIBMか」について語れるようにしておきましょう。
- 日本オラクル株式会社
- 日本ヒューレット・パッカード株式会社
- アクセンチュア株式会社
日本IBMの採用面接で実際に聞かれた質問内容
IBMが目指している方向性や、求める人材像がわかってきたのではないでしょうか。
IBMでは、風通しの良い社風のなか、プロ意識の高いメンバーがITを主軸としたさまざま仕事にあたっています。その根底にあるのが、顧客に目を向けた3つの価値観「IBMers Value」です。語学力やコミュニケーション力、論理的思考能力、リーダーシップといった資質はもちろんですが、「IBMers Value」をしっかりと理解し、共感できることが大切になります。そのうえで、「プロフェッショナルとして高みを目指していける人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問に自分だったらどうに答えるかシミュレーションしながら面接対策しておきましょう。
[30代前半・男性/経営コンサルタント] 【結果:一次面接で不採用】
[20代後半・男性/経営コンサルタント] 【結果:入社】
[40代後半・男性/プロジェクトマネージャー] 【結果:内定を辞退】
[20代後半・男性/システムエンジニア] 【結果:入社】
日本IBMの採用面接に向けて
IBMの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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