損益計算書(PL):最終赤字も粗利率は81%に改善
AI insideの2019年3月期の売上高は前期比59.5%増の4億4500万円と大幅に伸びました。一方で営業損失は1億8100万円の赤字でした。
売上原価は前期比53.1%減の8400万円で、増収にもかかわらず原価は減りました。新規公開時の有価証券届出書には「「DX Suite」ユーザの大幅な増加に伴い売上高が増加したものの、受託開発案件が減少したことにより前事業年度と比較して外注費が減少」したことによると書かれています。
これにより、売上総利益は3億6100万円で前期比3.6倍に伸長。粗利率は同45.3pt増の81.1%となっています。
販売費及び一般管理費は前期比32.1%増の5億4300万円で、売上高を上回っています。
主な要因は、新規公開時の有価証券届出書には「販売力強化、読み取りエンジンの開発や読取り精度の向上のための人員の増加、サーバー費、業務委託等の増加」によるとあり、給料手当は前期の6036万円から1億7828万円へと3倍近く増えています。ただし研究開発費は前期の1億3814万円から3754万円へと1億円以上減っています。
親会社株主に帰属する当期純損失は1億8400万円の最終赤字。赤字額は前期比で46.0%減っています。
2020年3月期の業績予想は、2020年2月12日の第3四半期決算とともに大幅に上方修正されています。売上高は前期比242.8%増の15億2600万円(修正前は13億3500万円)、営業利益は3億3300万円(同2億1100万円)、経常利益は3億1000万円(同1億9300万円)、当期純利益は3億4800万円(同1億9100万円)となっています。
売上高の修正の理由について会社は「代理店による顧客獲得件数が想定を上回り、主力の『DX Suite』クラウド版の新規契約件数が順調に増加したことに加え、リリース間もない『AI inside Cube』の需要が高く、主に期間限定のトライアル導入を想定していたものの、継続利用が見込める本番利用における導入台数が計画を超えたことによるもの」としています。
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