【面接対策】乃村工藝社の中途採用面接では何を聞かれるのか

イベントや商業スペースのデザイン・施工において、業界最大手ともいわれる乃村工藝社。SNSで話題になるような施設からオフィス空間まで、実にさまざまな事業を手がけています。

口コミを見ると、「多くの人に注目される話題のスポットに携わることができる」「クライアントからは信頼されている」など、業界大手としての仕事にやりがいを感じている人が多いようです。それを後押しするように、「大手ならではの研修制度がある」など、教育制度が充実していることもうかがえます。社内には正社員、契約社員、派遣社員などさまざまな業態のスタッフがおり、仕事の内容にほぼ違いはない様子。

その反面、労働時間についてはシビアな意見も多く、「残業はほぼ毎日。プライベートを大切にして生きたい人にはあまり向いていない」といった声が聞かれます。さらに「仕事が忙しすぎて、男女ともに40～50代でも独身の人が多い」など、労働環境が社員のライフスタイルにも影響しているようです。特に女性で結婚・出産後も同社で働きたいと考えているのであれば、慎重に検討する必要があるかもしれません。

また、「何らかの強いコネクションがあれば出世コースにのれる」「社員は50代以上の人が多く、若い人の出世は難しい」など、出世に関してもシビアな意見が散見されます。出世したいのであれば、淡々と仕事をこなすだけでなく、顧客や上司など人とのつながりも重要であるようです。

「業界大手としての責任を担い、人とのつながりを生かしながら仕事にまい進する」。こうした社風にフィットする人材かどうか、採用面接では見極められます。

乃村工藝社では現在、営業職、プランニング職、デザイン職、ディレクター職、スタッフ職で募集をおこなっています。営業職を例に見ると、選考は以下のようなフローで進んでいきます。

1.Web履歴書による書類選考
2.面接2～3回・適性テスト
3.内定

営業職は営業としての就業経験が必須であるほか、英語や中国語などの語学力があると望ましいようです。そのほかさまざまな要件が設定されていますので、詳細は必ず同社のコーポレートサイトにて確認してください。

同社の面接では、自分のアピールポイントや前職での経験、スキルなど一般的な質問をされることはもちろん、人となりを重視した質問をされる傾向があります。「一番自分らしい仕事は何か」という質問では、スキルとともに「その人らしさ」を見ていると思われます。「デザイナーとうまくやっていくにはどうすればいいか」など具体的な場面を想定した質問もあり、社内やクライアントとなじめる性格かどうかも併せて見極められるようです。「人としての常識的な部分をうまく伝えられると面接官への心証が良くなる」といった口コミも。

また、希望の年収だけでなく、その金額を提示する根拠まで詳しく聞かれることがあります。ここでも「人となり」をよく見られるので、給与の話題になった際は謙虚さを意識して受け答えできるとよいでしょう。

応募するにあたっては、同社の中期経営計画をあらかじめよく理解しておきましょう。

同社では、2022年までのスパンで「N22」と呼ばれる長期ビジョンを設定。そのうち2017年～2019年においては中期経営計画を立てています。

この中期経営計画は以下の3本柱によって成り立っています。

1.優良顧客の獲得・深耕による事業領域拡大
2.利益向上
3.市場・商品・技術の拡大

中期経営計画では、事業機会を最大化、またダウンサイドリスクに対応し、「さらに強いノムラ」へと進化したい考えです。そしてこれを踏まえ、2020年からは「全てのお客様のオンリーワン・パートナー」を目指すとしています。

この中には、とくに「海外戦略の強化」や「各部門、機能、グループ会社等連携の円滑化」といった具体的な記載も見られます。海外での実績がある人や部署をとりまとめた経験のある人は、そのエピソードをまとめておき、中期経営計画に絡めて紹介できるとよいでしょう。

面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ乃村工藝社なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「同社の社風になじめる人材か」といった点だけでなく、「本当に同社の業務や経営方針を理解しているか」ということです。

業界や職種の枠を超えて乃村工藝社という企業を理解するためには、競合となり得る企業についても調べておく必要があります。他社との違いを明らかにしたうえで、説得力のある答えを用意しておきましょう。例として、以下のような企業を調べてみてください。

• 株式会社丹青社
• アイリスオーヤマ株式会社
• 株式会社やまき

同社が目指す方向性や、どういった人材が求められているのか、企業研究を通して分かってきたのではないでしょうか。

乃村工藝社の採用面接を受ける前には、中期経営計画に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、仕事内容や過去の経験はもちろん、「業界大手としての責任を担い、人とのつながりを生かしながら仕事にまい進する」という社風を意識して、「積極的に仕事を進めながら、社員やクライアントともうまく渡り合える人材」だと印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。自分ならどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策をしておきましょう。

乃村工藝社の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

• 人と人とのつながりを重視する社風の中で、積極的に仕事をこなしながら、うまくコネクションを生かせる人材であることをアピールできるよう具体的なエピソードを用意する。


• 中期経営計画を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。


• 競合他社についても研究し、「なぜ乃村工藝社なのか」に対する答えを明確にしておく。