【面接対策】野村信託銀行の中途採用面接では何を聞かれるのか

日本国内で最大の顧客資産残高・投資信託販売シェアを誇る野村グループ。野村信託銀行はその中で個人・法人を対象に、リテールビジネスやバンキングビジネス、財産管理ビジネス、証券・運用ビジネスを中心として、多岐にわたる商品・サービスを展開しています。

「信頼性」を重視し、顧客からの信頼向上に努めている同社。業務の安全面や質の高い事務処理などを維持するよう、注力しています。また、カストディ（有価証券の保管・管理業務）に重点を置いているため、安定した経営が望める点も同社の強みです。

同社の社員からも、「有価証券管理の仕事は常にあり、規模も大きいため、雇用環境が安定している」との口コミが挙がっています。一方で「クリエイティブに仕事を創るよりコツコツとこなす業務のため、向き不向きがある」という意見も見られました。

「顧客からの信頼性向上を目指し、コツコツと質の高い業務をこなす」。採用面接では、応募者がこのような社風にフィットするかどうかを見極められます。

2023年1月現在、同社では「営業PB業務担当」の中途採用を行っています。必須スキルとして、「銀行または証券会社における、富裕層またはファミリーオフィスへのリレーションシップマネージメント経験」と「ファイナンシャルプランナー、税務・会計、不動産の専門知識」がありますので、応募前に確認してください。

応募は郵送のみとなります。メールアドレスを明記した写真付履歴書と職務経歴書を、採用ページに記載の住所へ郵送してください。書類選考を通過すると、2週間以内に面接日時の連絡が来ます。

面接は「複数回」とだけ記載されていますが、これは場合によって面接回数に差が出てくるためでしょう。また、別途適性検査が実施されます。

選考経験者によると「面接は話しやすい雰囲気」ですが、慎重さを要する業種ということもあり、面接官の気になる部分はどんどん深掘りされるようです。「あなたから見たこの会社の弱点は？」などの質問は答えづらいかもしれませんが、忌憚のない意見を述べた方が好印象を与えられます。

また、大手グループに属する人気企業だけに、中途採用も高倍率となるでしょう。「特殊なスキルを有していたのでそれなりに自信があった」という経験者でも不採用となっています。内定を勝ち取った人は、「相手が何を求めているかを考え、言われる前に言うことを心がけた」とのことです。ただ質問に答えるだけでなく、プラスアルファの回答ができると良いでしょう。

野村信託銀行の面接を受ける前に、野村グループの経営ビジョンを理解しておきましょう。野村信託銀行もこの野村グループの戦略に則って経営しています。

野村グループは創立100周年となる2025年に向け、「社会課題の解決を通じた持続的成長の実現」という経営ビジョンを打ち出しました。具体的には、2025年3月期までにROE 8～10%の達成を目指しています。そのための取り組みとして挙げられているのが、「プライベート領域の拡大・強化」です。

ここで言われる「プライベート」とは以下のような意味です。

これは、野村信託銀行が重視する「顧客からの信頼性向上」にも直結します。「商品・サービス」「顧客基盤」「顧客との接点」の3つを強化できる具体策を、自分なりにイメージしておきましょう。

面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ野村信託銀行なのか」というものがあります。面接官はこの質問を通して、「金融業界に向いているか」「それまでの経験を同社で生かせるのか」といった点はもちろん、「本当に同社の特色を理解しているのか」ということを見極めます。

業界や職種の枠を超えて野村信託銀行という企業について理解するためには、競合となりやすい企業についても調べておく必要があります。他社との違いを明らかにした上で、「なぜ野村信託銀行なのか」について、説得力のある答えを用意しておきましょう。例として、以下のような企業と野村信託銀行との違いを調べてみてください。

• 三井住友信託銀行株式会社
• 三菱UFJ信託銀行株式会社
• みずほ信託銀行株式会社

野村信託銀行が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。野村信託銀行の場合「顧客からの信頼性向上を目指し、コツコツと質の高い業務をこなす」という社風を意識して、「商品・サービス、顧客基盤、顧客との接点という3点を強化できる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。