大正製薬の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
OTC薬品などを扱うセルフメディケーション事業と医療用医薬品事業を両輪にビジネスを展開する大正製薬。特に前者は、108年かけて築いたブランド力を生かした主要な事業と言えます。リポビタンDなどのリポビタンシリーズ、パブロン、リアップと誰もが知る製品は、各カテゴリにおいて国内シェアナンバーワンを誇ります。
そんな同社の社風は、歴史の長さゆえか保守的なところがあるようです。「年功序列の風潮がある」「トップダウンの色が濃い」などの声が聞かれ、良くも悪くも昔ながらの社内秩序が重んじられている様子。
一方で「家族手当は割と手厚い」「残業は比較的少ない」「オフィス環境が良い」など、会社の制度や環境を肯定的に評価する口コミも散見されます。とくに女性の活躍という点では、多くの社員が「しっかりケアされている」「出産後復帰する女性が多い」「女性管理職の登用も増えてきた」と感じているようです。これらは同社が経営理念にも掲げる「従業員一人ひとりの自己実現」を支えるべく打ち出した、多様性の尊重や環境整備などの取り組みの成果とも言えるでしょう。
この理念は中途採用にも生かされており、多様な考え方や経験を持つ人材に積極的に門戸を開こうとしています。古風な土壌の上にも、時代の変化に対応した新たな価値の創造に挑む大正製薬。採用面接では、この社風と事業の方向性にマッチするかどうかを見極められます。
■選考は何次まで?
大正製薬では2020年3月現在、OTC医薬品や医療用医薬品、化粧品や健康食品関連の研究・開発のほか、栄養士や財務・法務など幅広い職種の募集を行っています。
エントリーは、コーポレートサイトの採用ページから直接、またはエージェント経由でも可能です。同社には「キャリア登録」と呼ぶ、職務経歴を登録しておくと適性があると思われる職種に募集がかかった時、会社側から連絡がくる制度もあります。この登録は1年間有効なため、興味を持ったら登録しておくのもよいでしょう。
選考の流れは、WEBエントリー、書類選考、部門の担当による一次面接・適性試験、人事による二次面接、役員による最終面接となっています。選考期間は、1週間~1ヵ月とやや幅があるようです。
■面接内容の傾向は?
面接にあたっては、大正製薬を志望した理由や、前職の退職理由、職歴など一般的なことや、「会社に入って何をしたいか」「仕事をする上で大切なことは」など仕事に対する考え方については、聞かれるものと思って臨みたいところです。
また、今まで読んだことのある本や好きな食べ物を聞かれたり、特技の披露を求められたりしたという人も。候補者の人柄や一般的な物事への考え方などから、企業風土にフィットする人材かどうかを確かめようとする意図がありそうです。さらに知っている同社の製品名を聞かれた人もいる様子。これは大前提として準備しておきましょう。
カジュアルな質問への回答からこそ、その人の本質が垣間見られるものです。大正製薬の企業理念や製品、歴史など基本的なことを理解した上で、どんな質問にも真摯に答え、大正製薬で活躍できる人材であることをアピールしていきましょう。
大正製薬の面接攻略法(面接対策)
■大正製薬のミッション・ビジョン・バリューを理解した上で自己分析をする
1912年の創業以来、確固たる地位を築き上げてきた大正製薬。業界にも激しい変化が見られる中で、持続的な成長のための取り組みに力を入れています。
出典:大正製薬ホールディングスコーポレートサイトより
セルフメディケーション事業の売り上げ高推移
2018年度末時点での業績を見ると、セルフメディケーション事業の売上高は約7割を占め、近年1800億円前後で安定しています。医療事業の方は年々約5~15%ずつ下降し814億円となっています。処方箋なしで誰もが手に取れるOTC医薬品の商品開発を得意とする同社は、ヘルスケアのマーケットが多角的に拡大し消費者の選択肢が広がる状況をビジネスチャンスととらえ、挑戦を続けています。こうした時代にフレッシュな視点を持つ戦力を同社が求めていることは、キャリア採用サイトに掲載されているメッセージにも明確に表れています。
チャレンジを続けて行くためには、(中略)社内で育った人材だけではなく、社外でキャリアを積まれた方の力も必要としているのです。
同時にブランド力にも自負のある会社なので、前述したような高い国内シェアを誇る既存の主力商品に対する情熱も必要です。
■「なぜ大正製薬に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
大正製薬の面接においては、競合他社が多数存在する中で「大正製薬でなければならない理由」をできる限り明確に伝える必要があります。面接官はこれを問うことで、「当社の特性を理解できているか」「これまでのキャリアを生かして活躍できるか」「当社の一員として社会貢献していけるか」を見極めようとしています。
職種の枠を超えて大正製薬という会社を理解すること。これが要だからこそ、競合をよく研究し、大正製薬でしかできないこと、やりたいことを整理すれば、論理的に会社の魅力を語れるようになり自己PRにもつながります。具体的には、以下のような企業について調べておくとよいでしょう。
- 第一三共株式会社
- ロート製薬株式会社
大正製薬の採用面接で実際に聞かれた質問内容
大正製薬が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。大正製薬の採用面接を受ける前には、同社の行動基準に照らし合わせた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。
面接の場では、「古風な土壌の上にも、新たな価値の創造に挑む」社風を意識して、自社のブランドに愛を持ちながら急速な変化にも対応できる人材であると印象付けられるよう、準備しておくとよいでしょう。
以下、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、自分なりにシュミレーションして面接対策しておきましょう。
[30代後半・女性/営業事務・管理事務] 【結果:入社】
[30代後半・男性/プロジェクトマネージャー] 【結果:二次面接で不採用】
[20代後半・男性/ルートセールス] 【結果:入社】
[20代後半・男性/経理] 【結果:一次面接で不採用】
大正製薬の採用面接に向けて
大正製薬の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「古風な土壌の上にも、新たな価値の創造に挑む」社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- ミッション・ビジョン・バリューを理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ大正製薬か」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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