損益計算書(PL):事業環境の変化で2期連続減収減益
ファンコミュニケーションズの2019年12月期決算は、売上高が前期比3.2%減の342億円、営業利益は同11.0%減の37億4700万円で減収減益でした。
売上原価は前期比1.3%減の262億2500万円と抑えたものの、粗利率は同1.5pt減の23.3%に悪化。販管費も前期比7.5%減の42億2800万円と抑制しましたが、営業利益率は前期比0.9pt減の11.0%に下がっています。
決算説明資料によると、2017年7月にシーサーを子会社化したことにより同年第3四半期から従業員数が大幅に増えていますが、同年第4四半期の売上高は逆に急減。その後も回復していません。
これは2017年9月、Apple社がiOSにITP(広告トラッキング防止機能)の搭載を開始した影響により、ビジネスモデルの修正が必要になったためです。この対策で人員を強化し、販管費に占める人件費の割合が大きくなり、19年12月期は50%を超えています。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比2.5%減の24億8900万円でした。
なお、2020年12月期の業績は、売上高が343億円(前期比0.3%増)、営業利益が37億5000万円(同0.1%増)、当期純利益が26億1000万円(同4.9%増)と、わずかですが増収増益が予想されています。
セグメント分析:主力の「A8.net」が伸び悩む
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