コストコの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
アメリカ発の会員制ホールセラー(倉庫型小売店)であるコストコ。1999年、日本に初上陸し、2020年4月現在で国内に26の倉庫店を構えます。その販売手法は、商品を入荷時のパレットに乗せたまま大型倉庫に並べて販売することにより、管理や陳列にかかるコストを徹底的に抑えるものです。また、「ロードショー」と呼ばれる期間限定の対面販売や試食販売といったイベント、軽食が楽しめるフードコートは、買い物だけにとどまらない体験価値として会員の満足度向上につながっています。
「機会均等主義」を実践するコストコでは、国籍や宗教、性別に関係なく多様な人材が働いています。男女比率は5:5で、女性が管理職を目指すことも可能です。同社には、「ジャーニーズ」と呼ばれるプロフェッショルの女性のためのネットワークグループがあり、女性従業員同士の助け合いや自己啓発の場となっています。さらに、来店する会員もさまざま。接客する従業員からは、「いろいろな国の方が来店されるので、海外の方とのコミュニケーション能力は高くなった」というコメントも見られました。
そんなコストコは、外資系らしく「オープンでフラット」な社風が特徴です。職場では、年齢や役職に関わらずお互いをファーストネームで呼び合う文化が定着しています。そうした社風について、「合う人には働きやすい社風で、合わない人には不安な会社だと思う」と評する口コミが見られます。
社風にフィットするかどうかは、応募者・採用者双方にとって重要なポイントとなります。多様性を大事にしている点も踏まえて、自分らしさを忘れずに面接に臨みましょう。
■選考は何次まで?
コーポレートサイトに選考フローに関する記載はありませんが、口コミ情報などによると、書類選考後に複数回の面接がおこなわれるのが一般的です。なかには、1回のみの面接で内定に至ったという口コミもありました。
基本的な提出書類は履歴書・職務経歴書ですが、職種やポジションによっては英文レジュメやレファレンスが必要な場合もあるので注意してください。選考はスピーディーにおこなわれるようで、多くの人が1週間から数週間程度で内定に至っています。
また、コストコの雇用で特徴的なのは、正社員の給与は基本的に「時給制」だという点です。ただし、労働時間の管理はきちんとおこなわれ、残業代は1分からきちんと支払われます。管理職は年俸制です。
現在、「倉庫店」「薬剤師」「物流センター」「本社」で中途採用がおこなわれています。また、今年夏にオープン予定の木更津倉庫店でオープニングスタッフを募集中です。詳しくは、コーポレートサイトで確認してください。
■面接内容の傾向は?
「志望動機」「希望の職務」「自分の長所と短所」といった基本的な質問が中心となりますので、自己分析をしっかりとおこない、自分の言葉で話せるように準備をすすめましょう。企業研究をした上で、企業が目指す方向と自分のキャリアビジョンを照らし合わせることが大切です。同社では、ある一定の役職まで辞令がなく、従業員自身の意思で空きポジションに応募する「社内公募制」を採用しています。つまり、自主的に手を挙げて自らのキャリアを切り拓いていくのです。そのため、「どんな商品を提供したいか」「どんな部門を経験し、どんなポストにつきたいか」といったことも面接で問われます。キャリアビジョンをより具体的に描くことが重要だということがわかるでしょう。
また、英語面接や英語試験、計算などの適性検査がおこなわれることが多いので、対策をしておく必要があります。管理職を目指す際には、ビジネスレベルの英語が必須条件となります。
ある面接経験者は、「他の企業に応募する時と同じようにホームページを見てコストコのことを知るべき」だとアドバイスしています。それに加えて、事前に店舗に行き、店内の雰囲気やオペレーションなどを視察しておくことをおすすめします。そして、コストコの雰囲気にあった明るい表情で面接に臨みましょう。
コストコの面接攻略法(面接対策)
■コストコのミッションを理解した上で自己分析をする
コストコは、「良い人材を採用し、良い仕事を提供すれば、良い結果を得られる。」というミッションのもと、従業員を大事にする「思いやり経営」をおこなっていることで知られています。
同社の歴史は、オープンでフラットな社風のなかで従業員とともに歩んできたものです。たとえば、従業員の昇進制度は、献身的かつ勤勉に働いた者が昇進する仕組みになっており、それにより従業員の意欲を最大限に引き出し、会社の成長へとつなげてきました。同時に、社内公募制の導入によるキャリアアップ機会の提供は、キャリアアップの重要性を強調することにつながっています。
また現在同社では、事業拡大計画に意欲的に取り組んでおり、日本国内の倉庫店数を50にまで増やす計画です。その実現に向けて出店を進めており、2020年夏には木更津倉庫店がオープン予定となっています。新規出店の成功に欠かせないのが、店舗を運営する従業員であるのは言うまでもありません。この事業拡大計画の実現に向け、自分自身が成長したいという目標を持ちながら、会員サービスを向上させていく意欲を伝えましょう。
■「なぜコストコに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
面接の場面でよく聞かれる、「なぜコストコなのか」という質問への対策もおこなっておきましょう。
総合スーパーや小売店は多数存在し、それぞれに事業の特徴や強みがあります。ホールセールという形態で展開するコストコならではの特徴や強みを分析するためには、他社との比較が不可欠です。また、他社研究をおこなうことで、事業の特徴だけでなく、社風や組織制度などにも違いがあることがわかるでしょう。
ここでは、参考として3社を挙げます。総合スーパーだけでなく、同社と同じく外資系で大規模店舗が特徴の家具量販店なども比較の対象にしてみるとよいでしょう。
- イオンリテール株式会社
- 合同会社西友
- イケア・ジャパン株式会社
コストコの採用面接で実際に聞かれた質問内容
コストコが目指している方向性や、どういう人材を求めているのかが具体的になってきたのではないでしょうか。
独自のビジネスモデルにより、日本における店舗数を増やしてきたコストコ。その成長を支えてきたのは、自分自身が成長したいという目標を持ちながら、会員サービスの向上に努めてきた同社の従業員です。さらに、その根底には、人を大事にするというコストコの信条があります。面接にあたっては、自らのキャリアをどう切り拓いていきたいのか、その意欲を具体的に伝えたいところです。「ともにコストコのサービスを進化させていくことができる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
以下、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。ぜひ、自分自身に置き換えて、面接シミュレーションをおこなってください。
[20代後半・女性/フロアスタッフ] 【結果:入社】
[20代前半・女性/その他] 【結果:最終面接で不採用】
[40代前半・男性/その他] 【結果:入社】
[30代前半・女性/店舗スタッフ関連職] 【結果:入社】
コストコの採用面接に向けて
コストコの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- オープンでフラットな社風のなかで、コストコや会員のためにどんな価値を発揮できるのか、どんな店舗にしていきたいのかを具体的に伝える。
- コストコのミッションを理解し、これに沿った自己分析をおこない、自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜコストコなのか」に対する答えを明確にしておく。
以上の点を踏まえて準備をおこない、面接当日はコストコのイメージに合う明るい姿勢で臨みましょう。
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