【20年3月期】株価上昇中のワークマン コロナ禍でも大幅増収増益が可能になった理由

【20年3月期】株価上昇中のワークマン コロナ禍でも大幅増収増益が可能になった理由

作業服の専門店「ワークマン」とアウトドア・スポーツ・レインウエア専門店「ワークマンプラス」を展開するワークマン。フランチャイズシステムで順調に店舗数や売上利益を伸ばし、コロナ禍でも9期連続で最高益を更新しました。本決算を受けて株価も上昇傾向に。財務諸表と決算報告書資料などを基に、会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):売上利益ともに大幅増で9期連続最高益

ワークマンの2020年3月期決算は増収増益でした。売上高は前期比37.8%増の923億円、営業利益は同41.7%増の192億円と大幅増収増益となり、9期連続で最高益を更新しました。

売上原価は前期比38.7%増の579億円に増えたものの、売上総利益も同36.5%増の344億円に大きく増加。しかし原価増加分の影響が上回り、粗利率は同0.4pt減の37.3%に微減しています。

販売費及び一般管理費も前期比30.3%増の152億円に増えましたが、トータルでは増収効果が大きく、営業利益率は同0.6pt増の20.8%と改善しています。

この他、役員退職慰労引当金繰入額として5億円を特別損失に計上していますが、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比36.3%増の134億円と大きく伸びています。

なお、2021年3月期の通期業績予想は、新型コロナウイルス感染症の拡大及び店舗の営業状況を踏まえ、現時点では業績に与える不確定要素が多いことから、適正かつ合理的な業績予想の算出が困難であるため、未定となっています。

 

セグメント分析:主力の作業服を中心にすべての分野で大きく成長

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企業戦略の策定や分析をしています。分かりやすい財務分析を目指します。


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