損益計算書(PL):売上利益ともに2桁成長
コムシスホールディングスの2020年3月期決算は、売上高が前期比16.4%増の5609億円、営業利益が同10.5%増の390億円と増収増益になりました。
売上総利益は前期比12.8%増の736億円と増えていますが、売上原価が同17.0%増の4873億円と大きく増え、粗利率が同0.4pt減の13.1%とわずかに悪化しています。
販売費及び一般管理費も前期比15.6%増の347億円と大きく増え、営業利益率は同0.4pt減の6.9%に下がっています。経営統合による管理コストが増えたほか、収益性の高い事業が売上に占める割合が減った影響によるものです。
このほか、2019年3月期に発生した国内同業3社子会社化に伴う負ののれん発生益52億円の特別利益計上の反動で、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比7.2%減の260億円となっています。
2021年3月期の業績予想は減収減益です。売上高が5600億円(前期比0.2%減)、売上総利益が730億円(同0.8%減)、営業利益が380億円(同2.4%減)、経常利益が385億円(同3.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が255億円(同1.9%減)となっています。
決算説明資料では、NTT固定系事業の減収を他事業の増収でカバーするとしています。なお、業績予想は新型コロナウイルスによる影響が限定的であると仮定したものであり、想定した状況が大きく変化し、業績予想の修正が必要となった場合には速やかに開示するとしています。
セグメント分析:売上の4割超が「NTTの電気通信設備工事」
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金融機関で法人融資に従事した後、ベンチャー企業で財務経理を経験。わかりやすく読みやすい記事になることを心がけます。