【20年3月期】電子書籍のパピレス 「巣ごもり消費」で21年3月期は増収増益を予想

【20年3月期】電子書籍のパピレス 「巣ごもり消費」で21年3月期は増収増益を予想

国内最大級の電子書店を運営するパピレス。1995年にパソコン通信上で事業を開始して以来、掲載・販売冊数を順調に増やして売上を伸ばしてきました。2020年3月期も過去最高売上を更新。広告販促の強化により減益となったものの、本決算を受けて株価は急上昇しています。財務諸表などを基に会社の現状と将来性を整理します。


損益計算書(PL):20年3月期は積極投資で減益、21年3月期は増収増益を予想

パピレスの2020年3月期決算は、売上高は前期比21.8%増の233億4700万円で増収となったものの、営業利益は同22.2%減の15億3200万円で減益となりました。

新規コンテンツの増加により、売上原価は前期比25.0%増の105億4500万円に増え、粗利率は同1.1pt減の54.8%とやや悪化しています。

また、シェア拡大を優先して広告販促を強化したことにより、販管費も前期比28.7%増の112億6900万円に増え、営業利益率は同3.7pt減の6.6%に悪化しています。

この他、前期にはなかった為替差益による営業外費用が6200万円発生するなどして、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比28.3%減の9億6700万円と大幅減となっています。

2021年3月期の業績は、売上高が258億3100万円(前期比10.6%増)、営業利益が17億9100万円(同16.9%増)、当期純利益12億2200万円(同26.3%増)の増収増益と予想しています。

なお、パピレスは、デジタルコンテンツの開発・制作・販売専業であるため、新型コロナウィルス感染拡大による直近の業績へのマイナス影響はなく、事態が長期に及んでも事業継続に大きな支障はないとのことです。

 

ビジネス分析:海外でも英語版・中国語版の電子コミック事業を展開

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