【20年3月期】リクルートHD、売上収益過去最高 「採用オンライン化」と「企業の生産性改善」を支援

【20年3月期】リクルートHD、売上収益過去最高 「採用オンライン化」と「企業の生産性改善」を支援

2020年3月期の売上収益が過去最高のリクルートホールディングス。新型コロナの影響による海外派遣領域の不調や海外子会社の減損処理で減益となるも、求人検索サイトIndeedなどのHRテクノロジー事業の増益などでカバー。SaaS事業など新分野への積極投資も継続する方針です。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):売上収益は過去最高。海外子会社の減損処理で減益

リクルートHDの2020年3月期決算(IFRS)は、売上高に当たる売上収益が前期比3.8%増の2兆3995億円、営業利益は同7.7%減の2060億円で増収減益でした。

売上原価は前期比3.1%減の1兆1063億円に抑さえ、売上総利益は同10.6%増の1兆2932億円に増えたため、粗利率は同3.3pt増の53.9%に改善しています。

一方、販売費及び一般管理費は前期比14.9%増の1兆872億円に増えており、営業利益率は同1.1pt減の8.6%となりました。

販管費の増加は、のれん及び無形資産の減損損失310億円を計上したことが主な要因です。メディア&ソリューション事業の海外販促分野、及び豪州の人材派遣事業において、当期の業績が計画を下回ったことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響が相当程度続くことが見込まれたため、減損処理を行いました。ただし、これらの減損処理の影響を控除した場合の営業利益は、前期比6.4%の2374億円で増益となります。

このほか、持分変動利益123億円などを計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比3.2%増の1799億円となっています。

21年3月期の業績予想は、 新型コロナウイルス感染症の拡大が当社事業に及ぼす影響の合理的な見積もりが現段階では 困難なことから未定としています。当該影響を合理的に分析し、合理的な業績予想が可能になった時点で開示する予定です。

なお、20年4月の連結売上収益は前年同月比約21%減となっており、 少なくとも21年3月期の第1四半期、場合によっては第2四半期以降の業績に相応の影響を及ぼすと見られています。

 

セグメント分析:売上は人材派遣、利益はメディア、成長はHRテクノロジー

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この記事の執筆者

金融機関で法人融資に従事した後、ベンチャー企業で財務経理を経験。わかりやすく読みやすい記事になることを心がけます。


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