【20年3月期】IRジャパンHD、株価急上昇中 「物言う株主」への対応サービスで過去最高業績

【20年3月期】IRジャパンHD、株価急上昇中 「物言う株主」への対応サービスで過去最高業績

日本初のIR専門会社として創業されたIRジャパンを傘下に擁するアイ・アールジャパンホールディングス。「物言う株主」アクティビストへの対応で大型案件が急増し、20年3月期は急成長を遂げました。決算の好内容や昨今の委任状争奪戦の増加などを受けて、株価は急上昇中です。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):売上利益とも急成長で過去最高

アイ・アールジャパンホールディングスの2020年3月期の決算は、売上高および各段階利益で過去最高を達成しています。売上高は前期比59.1%増の76億8200万円、営業利益は同152.9%増の36億2600万円と大幅な増収増益となりました。

売上原価は前期比17.6%増の12億8400万円と増えたものの、増収効果で売上総利益は同71.3%増の63億9800万円と大きく伸び、粗利率も同5.9pt増の83.3%と改善しました。

販売費及び一般管理費は前期比20.5%増の27億7200万円と増加。人件費やシステム費等が増加したものの、前期までにシステム・AI等の基盤整備への投資が完了しており、営業利益率は同17.5pt増の47.2%と大きく改善しています。

この他、このほか、営業外収益が前期比で181億円減少、営業外費用が100億円増加、特別損失が4億円発生するなどしたものの、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比150.3%増の24億4500万円と大きく伸びています。

2021年3月期の業績予想は、新型コロナウイルス感染症の影響の程度や収束時期を合理的に予想することが困難なため、売上高のみ85~90億円のレンジ予想となっています。これは20年3月期の76億8200万円の10.6%増~17.1%増に当たります。

 

セグメント分析:1件5000万円以上の大型プロジェクトの受託が継続的に増加

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この記事の執筆者

金融機関で法人融資に従事した後、ベンチャー企業で財務経理を経験。わかりやすく読みやすい記事になることを心がけます。

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