損益計算書(PL):コロナ禍で2期連続赤字も額は縮小
RIZAPグループの2020年3月期決算は、売上高は前期比8.8%減の2029億円、営業損益は7億5200万円の赤字でした。第3四半期までは計画を上回る黒字でしたが、第4四半期での大幅減益により赤字に。ただし赤字額は同92.0%減に縮小しています。
売上原価は前期比10.0%減の1118億円に抑えたものの、減収に追いつかず売上総利益は同7.3%減の911億円に減少。しかし、粗利率は同0.7pt増の44.9%に改善しています。
また、販管費も前期比14.7%減の919億円に抑えたため、営業赤字額は減少しました。
なお、今期からIFRS第16号「リース」を適用した影響により、売上原価が5億2700万円、販管費が37億5800万円減少し、その他の収益が9億100万円、その他の費用が22億4200万円、金融費用が10億6600万円増加しています。
これは、グループ店舗の大半が賃貸借契約に基づく賃貸物件のため、賃借料の大部分が使用権資産とリース負債として貸借対照表に計上され、損益計算書に計上する賃借料が減少し、減価償却費と減損損失が増加したためです。IFRS第16号の影響を除くと、営業損益は36億5700万円の赤字で、赤字額は前期比61.0%減になります。
これらにより、親会社株主に帰属する当期純損益は60億円の最終赤字となりましたが、赤字額は前期比68.8%減少しています。
なお、RIZAPグループは2017年3月期よりIRIS(国際会計基準)を採用しているため、決算説明会資料では減損損失が営業利益の減益要因になることを説明しています。
また、2021年3月期の業績予想については、現時点では合理的な算定・予想を行うことができないため、公開しないとのことです。
セグメント分析:「美容・ヘルスケア」は赤字、「プラットフォーム」は黒字回復
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