【20年3月期】デジタルガレージ、ネット上の「決済」と「広告」の新しい仕組みに「投資」

【20年3月期】デジタルガレージ、ネット上の「決済」と「広告」の新しい仕組みに「投資」

有望ベンチャーへの出資や米ツイッターの日本版運営などで知られるデジタルガレージ。大株主・電通と資本業務提携を結び、「決済」と「広告」の新しい仕組みをいち早く構想し、実現に向けて積極的に「投資」を行っています。20年3月期は増収したものの、本社増床などのコスト増で減益に。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):増収も販管費高く減益に

デジタルガレージは2019年3月期からIFRSを採用しています。19年3月期には連結損益計算書上で「継続事業」と「非継続事業」を分けているので(20年3月期は非継続事業なし)、20年3月期の業績との比較は継続事業のみで行います。

売上高に相当する収益は前期比3.5%増の369億円、税引前利益は同25.4%減の100億円の増収減益でした。

売上原価は前期比15.7%増の120億円、販売費及び一般管理費は前期比24.1%増の140億円とどちらも収益の伸びを大きく上回っています。販管費の増加は、主に本社増床による設備費用の増加などによるものです。

これにより金融費用やその他費用を合計した「費用」は269億円となり、前期比で21.0%増加しています。税引前利益率は27.1%で前期比10.5pt減と悪化しましたが、それでも20%を超えています。

親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比24.1%減の74億円と減益に。なお、19年3月期の当期利益には非継続事業の4億5400万円を含んでいます。

2021年3月期の業績予想は、従前よりインキュベーションテクノロジー(投資)事業において、スタートアップ企業への投資は投資先の公正価値を合理的に見積もるのが難しいとして業績予想を非開示としています。

 

セグメント分析:「投資」「決済」「広告」の3本柱

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この記事の執筆者

金融機関で債券畑を経験後、証券アナリストとして株式の調査に携わる。市場動向や株式を中心としたリサーチやレポート執筆などを業務としている。ファイナンシャルプランナー資格も取得し、現在はライターとしても活動中。株式個別銘柄、市況など個人向けのテーマを中心にわかりやすさを心がけた記事を執筆。


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