アース製薬の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
1982年創業のアース製薬は、アースジェットやバスロマン、モンダミンなど馴染みのある消費財を手掛ける化学メーカーです。殺虫剤や防虫剤のイメージが強い同社ですが、入浴剤や口臭ケア、芳香剤、掃除用品に園芸用品など多岐にわたる製品の開発・製造から販売まで行っています。
社風については、「体育会系」「気合や根性で目標を達成しようとする」「チームワークを大切にする」「支店ごとに雰囲気がちがう」「年功序列」「オーナー企業」といったキーワードが実際に働いている人たちの口コミに多く挙がっています。
オーナー企業とありますが、同社は1970年より資本参加している大塚製薬をはじめとする大塚グループが率いてきました。2014年に社長に就任し現在もトップの川端克宜氏が、アース製薬初の生え抜き社長です。これまでの社長は、トップダウンで「天性の感覚を生かしたリーダーシップ」を発揮していましたが、交代後はマーケティング部を立ち上げ、センスだけではない判断基準を設けたり、「現場の自主性に任せることを大事にする」という方針に変わりました。
ボトムアップ型の組織へ変革している最中という環境を理解し、自分の考えを持ち周りを納得させられるコミュニケーション力がある人材が向いている会社といえるでしょう。
■選考は何次まで?
アース製薬の選考フローは公開されていませんが、書類選考と面接と考えて問題ないでしょう。口コミによると、面接は2回で一次面接が人事、二次面接が役員のようです。なお、新卒採用の最終選考は社長面接です。
記事執筆時点で募集している職種は、事業開発、営業、研究、法務など多数あります。注意したいのは公式ホームページ上では現在中途採用は行っていない旨の記載があっても、実際には転職エージェント経由で募集しているケースもあること。同社も同様のケースなので、中途採用の場合には広く情報収集を行い、最新の求人情報をチェックすることをおすすめします。
■面接内容の傾向は?
アース製薬の面接では、仕事で成功するのはどんな人か、他社の選考状況、両親の年齢などについて聞かれたという口コミがあります。同社の面接経験者は、質問の意図を汲み取り回答する大切さや、業界研究の重要性を感じたようなので、ぜひ参考にして考えを整理し準備しましょう。
また、近年はInstagramやTwitter、TikTokなどのSNSを中心としたデジタル戦略に力を入れており、1億回再生の大ヒット掃除製品「バブル―ン」をはじめ、「G目線」の投稿などが話題になりました。このような対外的な情報発信には事前に目を通しておくと安心です。
アース製薬の面接攻略法(面接対策)
■アース製薬の新中期経営計画「Act For SMILE-COMPASS 2023-」を理解した上で自己分析をする
アース製薬の面接を受ける前に、新中期経営計画「Act For SMILE-COMPASS 2023-」を理解しておきましょう。
アース製薬は、「グローバル経営・グループ経営の進化」を目指した中期経営計画を策定しています。中でも注力するとしているのが、タイ・ベトナム・中国を中心としたアジアの収益基盤の拡大で、海外売上高160億円(2023年)が目標です。また、グループ間での連携を強化し「コストシナジーの創出」を進めようとしています。数値目標は、売上高2,130億円、営業利益140~160億円です。
もちろん、この計画を実現するためには社員一人ひとりが内容をきちんと理解していなければいけません。そこで同社は、理解を促すと同時に行動を起こすきっかけになればと考え、計画の骨子を「COMPASS COMIC」としてコミック化しました。この背景には、同社の大切にしている価値観(アースバリュー)「全員参画」「コミュニケーション」「人がすべて」があります。
面接では、上記の中期経営計画そしてアースバリューを理解し、自分が同社でできること・どのように貢献できるのかについて、具体的に伝えられるよう準備しておきましょう。
■「なぜアース製薬か」をはっきりさせるためには他社研究が必要
面接でよく聞かれる質問の一つに、「なぜアース製薬なのか」というものがあります。面接官はこの質問を通して、応募者が「これまでの経験やスキルを同社で活かせるのか」を確認するとともに、「同社の特徴や他社との違いを理解しているかどうか」を確認しようとしているのです。
この質問に対して説得力ある回答をするためには、業界や競合他社に関する理解は不可欠。以下に虫ケア製品などを手掛ける化学業界の競合企業3社を記載しますので、ぜひ参考にして業界の理解を深めてください。そのうえで、「なぜアース製薬を志望するのか」明確な理由を整理しておきましょう。
アース製薬の採用面接で実際に聞かれた質問内容
アース製薬が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。アース製薬の場合「トップダウン型の体育会系な社風から、ボトムアップ型の組織に変革中の環境」であることを意識して、「グローバル経営に貢献できるコミュニケーション力のある人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
これから、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・男性/販売促進] 【結果:二次面接で不採用】
[20代後半・男性/研究開発] 【結果:入社】
[20代後半・男性/財務] 【結果:面接中止】
アース製薬の採用面接に向けて
アース製薬の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。