タカラトミーの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

タカラトミーの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

タカラトミーの2026年3月期2Q決算は、売上高が過去最高を更新。北米でのガチャ事業本格展開や大人向け「キダルト」市場の拡大など、アソビの領域をグローバルかつ全世代へ広げる構造改革が進んでいます。「なぜ今タカラトミーなのか?」転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

上期売上高で過去最高を更新する

2026年3月期第2四半期の連結売上高は、前年同期比5.9%増の1,278億円となり、過去最高を更新しました。「デュエル・マスターズ」等のトレーディングカードゲームが大幅増収となったほか、キデイランドのインバウンド需要取り込みが寄与しています。国内外でのIP展開強化により、成長の機会が着実に拡大しています。

北米でガチャ事業を本格展開する

2025年11月より、北米市場にてセガフェイブ、三菱商事との3社共同による複合リテイル事業や、GENDAとの共同展開を開始しました。2026年度以降、全米で数百店舗以上の展開を目指す構造的変化の局面にあります。グローバルなSCM構築や店舗運営に関わるキャリア機会の拡大が期待されます。

キダルト層向け戦略で年齢軸を広げる

「トミカ」や「リカちゃん」等のロングセラーブランドにおいて、ハイターゲット向けの「T-SPARK」や「Kidults(キダルト:大人向け玩具ファン)」向け施策を強化しています。中国北京市でのセレクトストア展開など、年齢・地域の両軸での拡大を推進しており、専門性の高いマーケティングや商品企画人材の必要性が高まっています。

1 連結業績ハイライト

売上高は1,278億円と過去最高を記録。関税影響や投資継続により利益面は微減も、当初想定を上回る推移を見せています。
上期業績推移(売上高・営業利益)

出典:2026年3月期 第2四半期(中間期) 決算説明会資料 P.4

売上高 1,278億円 (前年比+5.9%)
営業利益 117億円 (前年比-5.1%)
経常利益 118億円 (前年比-0.6%)

連結売上高は、タカラトミー単体での海外向け輸出の減少があったものの、キデイランドの継続的な業績伸長や、タカラトミーアーツの堅調な推移により上期として過去最高を達成しました。営業利益については、米国関税の影響(直接的影響約2億円、値上げに伴う売上減少影響約7億円)や、映像・人財投資の拡大により微減となりましたが、当初想定の115億円を上回る着地となっています。

通期予想(営業利益220億円)に対する第2四半期時点の進捗率は53.3%となっており、業績の推移は順調と評価できます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

日本国内のカードゲームやアミューズメントの好調が顕著。海外は北米の関税影響をアジアの成長で補う構図となっています。
主要3社の動向(上期)

出典:2026年3月期 第2四半期(中間期) 決算説明会資料 P.5

日本(株式会社タカラトミー)

事業内容:玩具の企画・製造・販売。トミカ、プラレール、リカちゃん、デュエル・マスターズ等の主力IPを統括。

業績推移:売上高1,101億円(前年比5.2%増)、営業利益141億円(同4.0%増)と増収増益を達成。

注目ポイント:「にじさんじ」とのコラボレーションや「ディズニー・ロルカナ」の展開により、トレーディングカードゲームが大幅に伸長しています。また、55周年のトミカが大人向けのキダルト市場でファンを拡大しており、従来の子供向け玩具の枠を超えたマルチターゲット戦略を推進できる企画職やマーケターにとって魅力的なフィールドです。

注目職種:IPプロデューサー、デジタルマーケティング、国内営業、商品企画

株式会社タカラトミーアーツ

事業内容:ガチャ(カプセルトイ)、ぬいぐるみ、アミューズメントマシンの企画・製造・販売。

業績推移:売上高247億円(前年同期225億円より増加)と堅調に推移しています。

注目ポイント:アミューズメントマシン「ポケモンフレンダ」が累計1億回プレイを突破し、アジア市場でも「ポケモンメザスタ」が稼働を開始するなど、海外展開が加速しています。さらに、北米でのガチャ本格展開がスタートしており、グローバルな事業開発に携わる機会が豊富です。

注目職種:海外事業開発、アミューズメント機器開発、キャラクターライセンス営業

株式会社キデイランド

事業内容:キャラクター専門店等の店舗運営、キャラクター商品の販売。

業績推移:売上高194億円(前年同期162億円より増加)と、大幅な増収を継続。

注目ポイント:インバウンド需要の増加に加え、新宿店や名古屋パルコ店等の新店効果が業績を牽引しています。「ちいかわらんど」等の高いキャラクター人気を背景とした店舗体験価値の最大化が求められており、小売・サービス業出身者がトレンド発信拠点の運営に挑戦できる環境です。

注目職種:店舗開発、バイヤー、店舗運営マネージャー、VMD(ビジュアルマーチャンダイザー)

海外地域(アメリカズ・欧州・オセアニア・アジア)

事業内容:ベビー用品(The First Years/Boon等)や農耕車両玩具、日本発IPの海外販売。

業績推移:北米は関税影響により売上減(123億円、前年比12%減)。アジアはトミカ好調も、生産拠点の出荷減により減収。

注目ポイント:北米では関税による消費低迷という厳しい環境下、ベビー用品から日本発IPやガチャ事業への転換を急いでいます。一方で、アジア地域ではトミカ博等のイベント効果によりブランド力が高まっており、各地域の特性に合わせた戦略の再構築が必要です。国際的なサプライチェーン最適化や海外拠点の再編に関心がある人材には重要な局面です。

注目職種:海外法人管理、サプライチェーン・プランナー、貿易実務

3 今後の見通しと採用の注目点

「中長期経営戦略 2030」に向け、売上高3,000億円、営業利益率10%を目指す。北米の構造改革とグローバル展開が鍵。
2030年3月期目標数値

出典:2026年3月期 第2四半期(中間期) 決算説明会資料 P.13

今期は当初計画を維持し、過去最高の売上高2,600億円を見込んでいます。質疑応答で言及された通り、下期は米国における関税の影響がより大きくなると見られていますが、日本・アジアでの「BEYBLADE X」や「トミカ」の好調、さらに「デュエル・マスターズ」での過去最高の売上見込みが業績を下支えする方針です。

将来に向けた最大の注目点は、北米でのガチャ事業本格参入です。SEGA Faveや三菱商事、GENDAとの連携により、全米数百店舗規模を目指す戦略は、これまでの卸売中心からリテイル領域への進出を意味します。また、キデイランドの成長も2030年目標に向けた重要なカタリストとして挙げられており、アソビの領域を全世代・全地域へ拡大するフェーズにある同社では、異業界からの変革人材を求める機運が高まっています。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

子供向け玩具メーカーという従来のイメージだけでなく、大人向け市場(Kidults)やアミューズメント、店舗運営を含む総合アソビメーカーとしての成長に注目してください。特に北米でのガチャ事業参入やアジアでのファン拡大といった、地域軸の拡大戦略において、自身のスキルがどのように貢献できるかを具体化すると強力な動機になります。

Q&A

面接での逆質問例

「北米でのガチャ事業本格展開において、従来の卸売モデルからリテイル・プラットフォーム型への転換に際し、現場のオペレーション構築で現在最も重視している課題は何でしょうか?」「中長期経営戦略2030で掲げる年齢軸の拡大において、大人向け商品の比率を今後どの程度まで高める計画ですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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育休復帰率はほぼ100%

育休復帰率はほぼ100%で、温かい社員が多いので、雰囲気としてもとりやすく、ママさん社員も多くいる。

(30代前半・法人営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]
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残業はそこそこ多い

部署によるだろうが、残業はそこそこ多い印象がある。しかし社員は在宅ワークやフレックスタイム制度の導入もあるので、それなりにやりくりは可能かと思われる。おもちゃショーの対応やクリスマス商戦の応援などで年に数回、休日出勤の日がある。

(40代前半・その他・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社タカラトミー 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 2026年3月期 第2四半期(中間期) 決算説明会資料
  • 2026年3月期 第2四半期(中間期) 決算説明会 質疑応答概要

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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