0 編集部が注目した重点ポイント
① 利益予想を上方修正し5期連続の過去最高益更新に挑む
2026年3月期第2四半期において、菓子食品・冷菓事業の価格改定効果が順調に発現し、通期の営業利益予想を214億円から223億円へ上方修正しました。原材料高を増収で跳ね返し、厳しい経営環境下でも過去最高益の更新を見込んでいます。収益性改善を完遂できるマーケティング・営業人材の価値が高まっています。
② 海外子会社の決算期を3月31日に統一し経営管理体制を刷新する
当第2四半期より、従来12月決算等であった米国やアジア等の連結子会社の決算日を3月31日に変更し、グループ決算期を統一しました。これにより迅速な意思決定と適正な業績把握が可能な体制へと刷新されています。グローバルでの経営管理やガバナンス強化に携わる実務経験者にとって、キャリア機会が大きく拡大するフェーズにあります。
③ 「inゼリー」の回復を全社最優先課題に掲げブランド価値を再構築する
重点領域である「inゼリー」が酷暑や競合激化で苦戦する中、これを担当領域を越えた全社課題と捉え、来春に向けた大規模なブランディング強化を決定しました。トップシェアとしてのレジリエンス(復元力)を活かし、ブランドを磨き直す戦略的転換期にあります。ブランド再生や新需要創造を牽引できるプロフェッショナルが求められています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.4
当第2四半期の売上高は、「森永ラムネ」や「チョコボール」、冷菓の「ザ・クレープ」等の好調により増収を達成しました。損益面ではカカオ等の原材料価格高騰や物流費増が▲30億円超のマイナス要因となりましたが、国内での着実な価格改定効果(+33.8億円)で相殺。営業利益は前年同期比で微減となったものの、期首予想比では+7.7%の超過達成となっています。
修正後の通期営業利益予想(223億円)に対する上期の進捗率は59.9%に達しており、業績の推移は極めて順調です。政策保有株式の売却による特別利益の計上もあり、親会社株主に帰属する中間純利益は過去最高を更新しました。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.6
菓子食品事業
事業内容:キャラメル、ビスケット、チョコレート、ラムネ等の製造販売。国内基盤領域として安定収益を支えます。
業績推移:売上高411億円(+6.5%)、営業利益33億円(+90.0%)と大幅な増収増益を達成。
注目ポイント:継続的な価格改定と、高収益なキャンディカテゴリーへのミックスシフトが奏功。「森永ラムネ」が+33%と爆発的に成長しています。ROIC 8%以上の達成に向けたアセットライトな経営管理と、ブランド価値を高める機動的な販促展開の両輪を担える人材が不可欠です。
冷菓事業
事業内容:「チョコモナカジャンボ」等のアイスクリーム製品を展開。全世代へ間口を拡大中です。
業績推移:売上高327億円(+7.2%)、営業利益42億円(+2.8%)。「ザ・クレープ」が+38%と急伸。
注目ポイント:メディア露出によるブランド接点拡大が成功。物流費増の影響を打ち返すべく、9月には主力品の価格改定を断行しました。デザートアイスとしての存在感を高めるための品質価値訴求と、年間を通じた喫食シーンの提案ができるマーケティング職の活躍が期待されています。
in事業
事業内容:「inゼリー」「inバー」等。健康・機能性食品のトップブランドとして需要を開拓。
業績推移:売上高167億円(-4.8%)、営業利益38億円(-20.0%)。酷暑による外出頻度減が影響。
注目ポイント:プライベートブランド(PB)の台頭もあり、スタンダードラインの磨き直しが全社的な急務となっています。従来の「エクステンション戦略(派生展開)」から一転、ブランド価値の再構築へ舵を切っており、データ分析に基づくLTV戦略の再設計に携われる稀有なタイミングです。
米国事業
事業内容:「HI-CHEW」を中心とした北米展開。2030年売上高750億円(海外計)を目指す成長の要。
業績推移:売上高106億円(-3.4%)、営業利益8億円(-54.0%)。(注:前年比は月ずれ等の影響あり)
注目ポイント:競争激化と関税影響で一時的な減益となりましたが、2027年の第2工場稼働に向けたOEM活用の拡大が成長の鍵を握っています。グミカテゴリーの強化や「HI-CHEW」以外の新領域(Chargel、アイス等)への挑戦も視野に入っており、海外拠点での事業基盤構築に意欲的な人材が必要とされています。
その他の地域・事業
事業内容:中国・台湾・欧州等の輸出事業、通販事業、食料卸売(業務用食品)、不動産、研究用試薬他。
業績推移:中国・台湾等売上高50億円(+0.3%)、通販事業売上高53億円(-6.2%)。
注目ポイント:通販事業では4月の価格改定による解約を打ち消すべく、首都圏での初のマス広告展開など新規顧客獲得施策に注力。中国でも「HI-CHEW」が好調を維持しており、地域ごとに異なる消費環境に応じたポートフォリオ管理が進められています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.13
下期予想では、原材料関係の影響が上期より軟化することに加え、9月実施の価格改定効果がフル寄与することで、コスト増を打ち返す計画です。特に利益面では、冷菓事業の下期牽引を見込んでいます。米国事業においても、11月からの価格改定(全体で6〜7%程度)やOEM活用によるSKU数拡大を通じて、来期以降の本格的な成長回帰を目指しています。
注目すべきは、経営基盤強化に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)や人的資本への投資を緩めていない点です。質疑応答でも「社内のエンゲージメントは非常に高い」と言及されており、120年を超えるブランド力と安定したキャッシュ創出力を背景に、変革に挑む人材をバックアップする土壌が整っています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
森永製菓は現在、安定した「基盤領域」のキャッシュを活用し、海外や健康、DTCといった「重点領域」へ果敢に投資する「飛躍に向けた成長軌道の確立」というフェーズにあります。志望動機では「inゼリーのブランド再構築という全社課題に自身の専門性で貢献したい」ことや、「決算期統一という管理体制の転換期において、グローバルな事業運営の高度化に寄与したい」といった軸は、経営陣が今まさに求めている変化と強く合致します。
面接での逆質問例
「inゼリーの回復に向けたブランド価値の再構築において、既存のスタンダードラインの強みと、新しい生活習慣への対応をどのように融合させていこうと考えていらっしゃいますか?」
「米国事業におけるOEMの活用が伸長の肝であると言及されていましたが、2027年の新工場稼働までの期間において、製品ラインナップの拡充とブランド支配力の向上をどのように両立させていく方針でしょうか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
産休育休制度が整っているため働きやすい
産休・育休制度が整っているため、女性は特に働きやすいと思います。 実際に復帰される女性社員が多いですし、復帰後もフレックス勤務や時短勤務で育児との両立をされている方が多いです。
(20代後半・その他・女性) [キャリコネの口コミを読む]代休取得を強く要望される
休日出勤した場合は、休日出勤手当をもらうこともできるが実情は、代休取得を強く要望される。だがかならず代休が取得できるので問題はないように思う。
(30代後半・マーケティング・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 森永製菓株式会社 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
- 森永製菓株式会社 2026年3月期 第2四半期 決算説明会 資料
- 森永製菓株式会社 2026年3月期 第2四半期 決算説明会 質疑応答



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。