ディスコの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

ディスコの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

ディスコの2026年3月期3Q決算は、生成AI向け先端半導体需要の拡大により、10-12月期の出荷額が過去最高を記録。「高度な『切る・削る・磨く』技術で世界をどう変えるのか」転職希望者が担える、次世代R&D拠点「羽田R&Dセンター」建替やグローバル供給体制での役割を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

生成AI普及により10-12月期の出荷額が過去最高を記録する

生成AIの急速な普及に伴い、GPUや高帯域幅メモリ(HBM)といった先端半導体向けの設備投資が拡大しています。この追い風を受け、当第3四半期(10-12月期)の出荷額は過去最高の1,136億円に到達しました。高付加価値製品の需要が極めて強く、先端技術領域でキャリアを磨きたいエンジニアにとって、成長の機会が豊富に存在しています。

羽田R&Dセンター建替や新工場建築に約330億円を投資する

将来の需要増に向けた供給能力の強化と研究開発体制の拡充を加速させています。2025年度の設備投資額は約330億円を計画しており、羽田R&Dセンターの建て替えや広島事業所での新工場建設を推進中です。インフラ整備と並行して研究開発費も約340億円と高水準を維持しており、最新設備でのモノづくりに挑戦できる環境が整っています。

利益連動配当に加え余剰資金の3分の1を追加配当する

独自の配当方針に基づき、高い収益性を株主へ還元する姿勢を鮮明にしています。連結純利益の25パーセントを配当する基本方針に加え、一定の現預金を超えた余剰資金の3分の1を追加配当として上乗せする仕組みを運用しています。自己資本比率も79.8パーセントと極めて強固であり、安定した経営基盤の下で長期的な就業が期待できる財務体質です。

1 連結業績ハイライト

先端半導体市場の活況を背景に、売上高・利益ともに前年を大きく上回る増収増益を達成。
連結経営成績

出典:2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) P.1

売上高(3Q累計)

3,038億円

+11.5%

営業利益(3Q累計)

1,262億円

+9.7%

純利益(3Q累計)

926億円

+8.7%

当第3四半期累計期間の売上高は前年同期比11.5パーセント増の3,038億円となりました。生成AI市場の拡大が牽引し、精密加工装置の出荷が先端半導体向けの高付加価値製品を中心に好調を維持しています。販売費および一般管理費が増加したものの、売上高の伸長と為替影響が寄与し、営業利益率は41.5パーセントという極めて高い水準を確保しました。

通期業績予想(売上高4,190億円、営業利益1,721億円)に対する3Q時点の進捗率は、売上高で72.5パーセント、営業利益で73.3パーセントとなっており、業績の進捗は概ね順調に推移しています。下期のさらなる検収進捗により、堅実な着地が見込まれます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主力装置と消耗品がともに過去最高を更新。グローバル市場、特にアジア圏での圧倒的な存在感が際立ちます。
製品群別売上高推移

出典:2025年度 第3四半期 決算説明資料 P.4

精密加工装置

事業内容

半導体や電子部品を「切る・削る・磨く」ためのダイサやグラインダといった精密加工用装置の開発・提供。

業績推移

出荷額構成比は61パーセント。先端半導体向けのIC用途が堅調で、ブレードダイサ等の需要が全体を押し上げました。

注目ポイント

生成AI向けのGPUやHBM用途が引き続き全体を牽引しています。高精度な加工技術が不可欠な領域において、顧客ニーズに合わせたカスタマイズ開発の重要性が増しており、技術難易度の高い課題を解決できる装置設計やプロセスエンジニアの役割が非常に重要となっています。

注目職種: 装置設計エンジニア、アプリケーションエンジニア、生産技術

精密加工ツール(消耗品)

事業内容

装置に装着して使用される、極薄の切断ブレードや研削ホイールなどの加工ツールを提供。

業績推移

顧客の設備稼働率上昇を背景に、売上高は過去最高を更新しました。装置出荷後の継続的な収益源となっています。

注目ポイント

デバイスの微細化・多層化に伴い、ツールの摩耗管理や性能向上が求められています。安定供給を実現するグローバルなサプライチェーン管理や、加工品質を左右する材料科学の知見を持つ人材が、安定したビジネス基盤を支える鍵となっています。

注目職種: 材料開発エンジニア、SCM企画、品質保証

地域別分析(アジア・日本・アメリカ・ヨーロッパ)

事業内容

世界各地の半導体・電子部品メーカへの製品供給およびカスタマーサポート活動。

業績推移

海外売上高比率は91.5パーセント。特にアジア地域が全社の79パーセントを占め、台湾(28パーセント)や中国(34パーセント)が主要市場です。

注目ポイント

台湾市場では先端半導体向けが、中国市場では地産地消の動きを背景とした需要がそれぞれ伸びています。売上の大半が海外であるため、語学力を活かした海外営業や、現地の顧客工場で技術課題を解決するフィールドサービスエンジニアのニーズが恒常的に高まっています。

注目職種: 海外営業、フィールドサービスエンジニア、貿易実務

3 今後の見通しと採用の注目点

過去最高の出荷見通しと、将来を見据えたインフラ投資を並行。生成AI市場の持続的な成長が鍵を握ります。
CAPEX内訳イメージ

出典:2025年度 第3四半期 決算説明資料 P.16

2026年3月期の通期出荷額は4,380億円と、過去最高の大幅な更新を予想しています。4Qにおいても生成AI向けを中心に高水準の出荷が続く見込みであり、増収増益のトレンドを維持する計画です。

特筆すべきは、2025年度から2027年度にかけて実施される大規模な投資計画です。羽田R&Dセンターの新棟(約500億円支出予定)や広島事業所での新工場(約140億円)の建設が進んでおり、これらは数年後のさらなる飛躍を見据えた布石です。採用面では、先端技術の開発を担う研究開発職だけでなく、大規模な生産・開発拠点の構築や運用を支える、設備管理やコーポレート機能の強化も期待されています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

生成AI普及というメガトレンドの最前線で、「Kiru・Kezuru・Migaku」の極限追求に貢献したいという姿勢が有効です。また、羽田や広島での大規模な投資・拠点拡張が進む中で、自身の専門性を活かして次世代の供給体制構築やR&D強化を支えたいという視点は、同社の成長フェーズに合致したアピールとなります。

Q&A 面接での逆質問例

・「生成AI向けの出荷が過去最高を更新していますが、この需要を中長期的に維持・発展させるために、開発部門ではどのような次世代技術に注力していますか?」
・「羽田R&Dセンターの建て替えにより、研究開発の進め方や組織間の連携にどのような変化を期待されていますか?」
・「海外売上高比率が9割を超えていますが、アジア以外の地域(アメリカ、ヨーロッパ)でシェアをさらに拡大するための戦略的課題は何でしょうか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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技術力と人材の質で他社をリード

技術力が非常に高く、業界内での存在感は抜群です。 特に研究開発に力を入れており、優秀な人材が多く集まっています。 世界市場でのシェアも大きく、競争力は高いと感じます。 全体としては、技術と人材の質で他社をリードしている印象です。

(30代後半・システムエンジニア・女性) [キャリコネの口コミを読む]
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エンジニアとしての成長を期待するのは難しい

開発部に配属されると、時には人的リソースが余っていると感じることがあります。 独自のソフトウェア実装方針が採用されており、これが自分に合わないと感じることもあるかもしれません。 エンジニアとしての成長を期待するのは難しいかもしれませんが、定時で帰宅できる環境が整っており、残業を希望する場合も柔軟に対応してもらえます。 独自の文化が強く、キャリア開発の面では限界を感じることもあります。

(20代後半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 2025年度 第3四半期 決算説明資料

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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