0 編集部が注目した重点ポイント
① グローバル物流事業を新設し営業収益3215億円を計上する
2026年3月期より新セグメントを立ち上げ、従来のロジスティクス事業からフォワーディング業務等を切り離しました。前年は部門が存在しないため単純比較不可ですが、新規連結したMorrison社の貢献もあり営業収益3,215億96百万円を記録しており、海外展開を担う人材のキャリア機会が大きく拡大しています。
② M&Aの効果で低温物流を拡大し営業利益を48.5%伸ばす
2025年3月期第3四半期からグループ入りした名糖運輸(現名糖/ヒューテック)のコールドチェーン基盤を獲得したことで、ロジスティクス事業の業績が急拡大しました。当期のセグメント営業利益は前期比48.5%増の62億78百万円を達成しており、シナジー最大化に向けた採算管理や拠点開発の専門ポジションで採用強化が期待されます。
③ 独立社外取締役を委員長に据えガバナンス体制を刷新する
2025年6月より指名・報酬諮問委員会の委員長を代表取締役から独立社外取締役へ変更し、経営の透明性を一気に高めました。さらに役員持株会の設立や従業員株式報酬制度の導入も実施されており、資本市場からの要望に応えながら、働く従業員への還元と健全な組織風土づくりへの投資を積極的に進めています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.2
営業収益
1兆6,447億円
前期比 +11.2%
営業利益
902億円
前期比 +2.7%
経常利益
917億円
前期比 +3.3%
当期純利益
590億円
前期比 +1.6%
当連結会計年度の業績は、営業収益が前年比11.2%増となり、営業利益も902億47百万円を確保して着実な成長路線を維持しました。上海虹迪物流科技有限公司の出資持分譲渡に伴う特別損失31億円を計上したものの、政策保有株式の売却益や不動産の整理による特別利益54億円の計上で補い、純利益も公表予想通りの水準をクリアしています。
通期実績は公表されていた業績予想に対して営業収益が100.6%、営業利益が100.3%の達成率となり、中期経営計画の初年度として計画通り順調に進捗していると評価できます。国内のデリバリー領域やロジスティクス領域が力強く業績を牽引しており、中長期の目標達成に向けた強固な事業土台が確立されています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.41
デリバリー事業
【事業内容】佐川急便株式会社を中心に、飛脚宅配便などの荷物輸配送サービスや、宅配便以外の付加価値を提供するソリューション「TMS」を展開しています。
【業績推移】営業収益は1兆485億10百万円(前期比4.5%増)、セグメント営業利益は701億40百万円(同2.6%増)の増収増益を達成しました。
【注目ポイント】2026年3月期より取扱個数の集計範囲を変更しています。成長領域と定めた越境ECの取扱個数が前期比46%増と大爆発し、中計最終年度の目標を前倒しで超過達成しました。平均単価は小型荷物増で低下したものの、適正運賃収受の徹底により利益率を維持しており、高効率な輸配送インフラを再設計できる企画・管理系人材が強く求められています。
ロジスティクス事業
【事業内容】倉庫運営や国内3PLに加え、名糖運輸株式会社(名糖/ヒューテック)によるコールドチェーン(低温物流)ソリューションを包括的に提供しています。
【業績推移】営業収益は2,027億98百万円(前期比41.7%増)、セグメント営業利益は62億78百万円(同48.5%増)と極めて高い伸びを記録しました。
【注目ポイント】当期よりデリバリー事業から株式会社ワールドサプライが当セグメントへ移行しました。インフレ下での既存顧客への適正料金交渉や生産性向上が実を結び、低温物流を担う子会社が過去最高益を更新しています。グループ送客による新規獲得も堅調であり、高度な採算管理や新拠点立ち上げを主導できるマネジメント人材の活躍の場が広がっています。
グローバル物流事業
【事業内容】当期新設のセグメントであり、国際航空・海上輸送(フレイトフォワーディング)や海外3PL、EC物流などを世界規模で展開しています。
【業績推移】新設部門として営業収益3,215億96百万円を計上した一方、セグメント営業利益は1億37百万円(前期比96.1%減)と利益面で大きな課題を残しました。
【注目ポイント】2025年5月に買収したMorrison社が新たに連結されたため前年同期は未連結であり、これが売上増に大きく寄与しました。しかし米国の通商政策による運賃下落の直撃を受け、既存のエクスポランカ社が大幅な減収減益に沈んでいます。現在は両社一体での抜本的なコスト構造改革を推進中であり、国際交渉や再構築に挑むタフな人材が必要です。
不動産事業
【事業内容】SGリアルティ株式会社を中心に、物流施設をはじめとする不動産の賃貸・管理、開発、およびアセットマネジメントを手がけています。
【業績推移】営業収益は154億34百万円(前期比35.6%減)、セグメント営業利益は103億74百万円(同1.4%減)と売却タイミングの差異で減収でした。
【注目ポイント】当第4四半期に保有不動産の売却を実施した一方、安定収益源である不動産賃貸・管理ビジネスは計画通り強固に進捗しています。グループの資産効率化およびバランスシート最適化を担う重要な戦略部門であり、アセットの最適な選択と集中をコントロールできる、専門的な開発・運用ノウハウを持った人材が活躍できます。
その他の事業
【事業内容】SGモータース株式会社による車両整備・新車販売や、SGシステム株式会社によるITシステム開発・保守、保険代理などを担っています。
【業績推移】営業収益は564億21百万円(前期比6.9%増)、セグメント営業利益は26億37百万円(同39.3%増)と大幅な増益を達成しました。
【注目ポイント】大型トラック等の新車販売が好調に推移したほか、グループ内外のシステム受託案件の拡大や徹底した費用削減が功を奏しました。インフレ環境下で輸配送網を支えるバックボーンであり、物流のDX推進や最新テクノロジーへの投資を現場のシステムへ組み込んでいく、ITエンジニア等の技術職の価値が非常に高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.6
2027年3月期の通期業績予想は、営業収益1兆7,400億円(前期比5.8%増)、営業利益970億円(同7.5%増)と、増収増益の維持を標榜しています。中期経営計画「SGH Story 2027」に基づき、デリバリー事業では「関東ハブセンター(2026年7月稼働予定)」および「関西ハブセンター(2027年1月稼働予定)」という大型中継センター2件の稼働を控えており、約80万個/日の処理能力増強と拠点集約による大規模な効率化効果を見込んでいます。
グローバル物流事業においては、苦戦が続くEFL社の固定費見直しや、Morrison社との共同営業展開、管理体制の高度化を一気に進めることで、市場環境に左右されにくい安定的な収益構造への転換を狙います。国内コールドチェーンの拡大を含め、各成長領域で新たな物流の仕組みを作り上げるための変革人材の獲得・人的資本投資が最優先課題となっており、キャリア採用の絶好の機会が到来しています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
持株会社としての強固な基盤の上で、構造的変化がダイナミックに進行している点を評価に盛り込むと効果的です。特に、中計の目標を早期達成した「越境EC」のオペレーション効率化や、名糖/ヒューテックとの協働による「国内屈指 of コールドチェーン構築」といった具体的なキーワードを挙げ、自身の強みである高度な採算管理スキルや物流インフラの設計ノウハウを用いて企業のありたい姿(社会において必要不可欠な存在であり続けること)にどのように貢献できるかを語るストーリーが刺さります。
面接での逆質問例
「2027年3月期に稼働を予定している東京の関東ハブセンターや兵庫の関西ハブセンターですが、日あたり約80万個の処理能力増強がもたらす拠点集約効果を最大化するために、現在現場で最も必要とされているマテハン自動化やオペレーション上の課題は何でしょうか?」
「グローバル物流事業において、EFL社とMorrison社の運営体制の協働化や共同営業の推進による構造改革が急がれていますが、東アジアなどの重点エリアにおいて中途採用のスペシャリストが即戦力として期待される役割について教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
全体的に良い働き環境です
出産・育児についてですが、全体的に良い働き環境です。時差出勤制度があり、システム上に特に申請する必要がないです。上司に報告するだけで良いだと思います。また、半休、時間単位の有給制度がある為、早退したい時使えます。特に育児の際に、時間単位の有給制度が最高です。
(30代前半・物流サービス・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- SGホールディングス株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- SGホールディングス株式会社 2026年3月期 決算説明資料



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