0 編集部が注目した重点ポイント
① 通期業績予想を上方修正し成長を加速させる
2026年3月期の通期連結業績予想について、売上高を1,140億円、事業利益を390億円へと上方修正しました。第2四半期までの進捗が想定を上回ったことに加え、下期の為替レートを円安方向へ見直したことが要因です。高付加価値製品の拡大により、収益性の高い事業構造への転換が着実に進んでいます。
② フォトニクス・車載領域の成長投資を拡大する
光半導体を中心とした成長投資を積極的に継続しており、データセンター向け光トランシーバー用製品などのフォトニクス領域が前年同期比28%増と大きく伸長しています。既存のエレクトロニクス領域から、今後の市場拡大が見込まれる自動車やフォトニクス領域へのビジネスモデル展開が、転職者にとって新たな活躍の舞台となっています。
③ 自己株式取得による積極的な株主還元を実行する
資本効率の向上と株主還元の充実を目的に、50億円を上限とする自己株式取得および取得した全株式の消却を決定しました。中期経営計画2028「進化の実現」に基づき、成長投資と還元を両立させる財務戦略を推進しています。安定した経営基盤と積極的な資本政策は、中長期的なキャリア形成を目指す求職者にとって大きな安心材料となります。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明資料 P.3
※事業利益 = 売上高から売上原価ならびに販売費及び一般管理費を控除した、経常的な事業の業績を測る利益指標。
2026年3月期第2四半期累計の業績は、前年同期に存在した蛍光体フィルムの売上終息や自動車向け反射防止フィルムの新規納入の反動があったものの、光半導体やカメラモジュール向け製品などの拡大により、為替影響を除くと実質横ばいの着地となりました。成長投資に伴う固定費の増加がありながらも、高付加価値製品へのシフトが利益を下支えしています。
通期予想に対する売上高の進捗率は50.4%、事業利益の進捗率は51.7%となっており、期初予想を大幅に上回る上方修正後ベースで見ても順調な進捗と言えます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明資料 P.10
光学材料部品セグメント
事業内容:ノートPCやタブレット向けの反射防止フィルム(ARF)や光学弾性樹脂(SVR)など、ディスプレイの視認性向上に寄与する高機能材料を展開しています。
業績推移:売上高は25,351百万円(前年同期比-13.2%)。蛍光体フィルムの販売終息や自動車向けの反動減により減収となりましたが、ノートPC向けARFは好調を維持しています。
注目ポイント:ハイエンド向け反射防止フィルムにおいて世界シェア約92.8%という圧倒的な地位を築いています。顧客の製品開発の初期段階から深く関わることで部材指定を勝ち取る戦略を徹底しており、製品開発とマーケティングを融合させた高度なキャリア機会が存在します。
電子材料部品セグメント
事業内容:異方性導電膜(ACF)、表面実装型ヒューズ、光半導体デバイスなど、電子機器の接続・保護・通信に不可欠な部材を提供しています。
業績推移:売上高は32,510百万円(前年同期比+5.6%)。データセンター向け製品やカメラモジュール向けの形状加工ACFが牽引し、増収を達成しました。
注目ポイント:特にフォトニクス領域が前年同期比28%増、表面実装型ヒューズが同49%増と爆発的に成長しています。データセンター(BBU案件)や光トランシーバー向けといった先端領域での採用が拡大しており、次世代のインフラを支える技術革新に最前線で携われる点が最大の魅力です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明資料 P.12
同社は2028年度に売上高1,500億円、自動車・フォトニクス領域の売上比率を30%以上にする目標を掲げています。第2四半期決算では、この「成長領域」への投資として人的資本やR&D費用を意図的に増加させており、将来の収益基盤作りを加速させています。
注目すべきは、データセンター向けの光トランシーバー用製品や電動工具向けの在庫調整完了に伴う需要回復です。これら高付加価値製品への置換が進むことで、為替に左右されにくい筋肉質な収益構造への転換が期待されます。専門性の高い技術者だけでなく、グローバルなサプライチェーン管理や高度な市場分析が可能な人材の重要性が、今後ますます高まるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
デクセリアルズは、単なる材料メーカーではなく「顧客の課題を解決するソリューションパートナー」としての地位を確立しています。志望動機では、同社の強みである「デザイン・イン」による高付加価値化に触れ、自身の専門性がどのように「未来の技術革新(自動車のADAS進化や光通信の高速化など)」に貢献できるかを具体的に語るのが効果的です。特に新規領域(自動車・フォトニクス)への展開に高い関心を示すことで、会社の成長戦略と自身のキャリア志向を合致させることができます。
- 「フォトニクス領域における新規連結子会社(DXPS)との連携において、エンジニアにはどのような技術の掛け合わせやシナジー創出が期待されていますか?」
- 「高付加価値製品へのシフトに伴い、研究開発から量産化までのリードタイム短縮のために現場で取り組まれている具体的な変革はありますか?」
- 「中期経営計画の『成長領域』において、中途採用者が早期に立ち上がるための支援体制や、期待されるアウトプットについて伺いたいです。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
休暇時短制度は充実している
出産、育児、介護についての休暇、時短制度は充実していると思う。実際に男性でも育児休暇を取得している人も多く休みに関しての環境は良い。
(30代後半・機械設計・男性) [キャリコネの口コミを読む]残業は基本的に多い。課長以上になると非常に忙しそう
残業は部署によりけりだが、製品開発は基本的に多い。休暇については取りやすい方。しかし、課長以上になると非常に忙しそうである。
(20代後半・研究開発・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- デクセリアルズ株式会社 2026年3月期 第2四半期 決算説明資料(2025年11月12日発表)
- デクセリアルズ株式会社 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(2025年11月12日発表)



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。