0 編集部が注目した重点ポイント
① 構造改革が計画を前倒しで進展する
中期経営計画「DRIVE NTN100」Finalに基づき、3年間で350億円規模の構造改革を推進中です。2025年度上期時点で、日本・米州・中国を中心とした生産再編が計画を前倒しで進捗しており、収益基盤の抜本的な強化が進んでいます。変化に強い組織への変革期にあるため、改革を牽引する人材には大きなキャリア機会が広がっています。
② 通期の営業利益予想を上方修正する
2026年3月期の通期業績予想において、営業利益を前回公表の240億円から260億円へと上方修正しました。欧州や中国での需要低迷といった外部環境の厳しさを、売価改善や徹底したコスト削減でカバーする「稼ぐ力」の向上が鮮明になっています。特にCVJ(等速ジョイント)事業の利益率改善が、全社業績を強力に牽引しています。
③ インドや航空宇宙など成長領域へ投資する
市場成長が見込まれるインドにおいて、20億円超を投じて生産能力の増強とR&D(研究開発)体制の構築に着手しました。また、フランスの拠点でも生産能力を4割増強するなど、航空宇宙ビジネスを強化しています。特定の地域や業界に依存しないポートフォリオ構築を進めており、グローバルに活躍したい人材にとって魅力的な環境です。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料 P.3
2026年3月期上期は、欧州や中国の自動車向け需要が低迷した影響で売上高は4,023億円(前年同期比2.8%減)となりました。しかし、営業利益は129億円(同29.3%増)と大幅な増益を記録。米国関税の影響や規模の減少を、徹底した売価改善と固定費・変動費の削減によってカバーした形です。親会社株主に帰属する中間純利益も31億円となり、前年同期の赤字から脱却しました。
上期実績は通期利益予想(260億円)に対して進捗率49.6%となっており、修正後の上方予想に対しても概ね順調に推移しています。下期に向けても構造改革の効果発現を見込んでおり、堅実な業績達成が期待されます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料 P.5
軸受他(ベアリング他)事業
事業内容:産業機械、航空宇宙、鉄道、建設機械、およびアフターマーケット向けの軸受製品の開発・製造・販売。
業績推移:売上高は1,677億円(前年同期比0.3%減)、営業利益は46億円(同31.4%減)。為替や物量減が響き減益。
注目ポイント:航空宇宙向けが好調を維持しており、2030年度までに生産能力を4割増強する投資を決定。また、産業機械向けアフターマーケットでは、LCM(ライフサイクルマネジメント)を軸としたサービス・ソリューションビジネスの拡大に注力しています。製品単体の販売から、診断・メンテナンスなどの高付加価値ビジネスへのシフトを進めるため、DXやサービス企画の専門人材が求められています。
CVJアクスル(等速ジョイント)事業
事業内容:自動車のエンジンやモーターの動力を車輪に伝える主要部品(等速ジョイント)の提供。
業績推移:売上高は2,346億円(前年同期比4.6%減)となったものの、営業利益は83億円(同151.0%増)と爆発的な改善。
注目ポイント:物量が減少する厳しい環境下で、設計・調達改革による変動費低減が劇的な効果を発揮しました。インド市場での売上高倍増(2024年度比)を目指しており、現地での生産能力増強とR&D体制構築を急ピッチで進めています。生産技術や調達部門において、グローバルな原価競争力を磨き上げた経験を持つ人材が活躍できるフィールドです。
地域別動向(日本・米州・欧州・アジア他)
事業内容:法人所在地別の地域別売上高報告。グローバル4極体制での製造・販売管理。
業績推移:全地域で減収となったが、米州・アジア他では増益。日本(1,903百万円)は為替影響等で減益。
注目ポイント:米州では関税影響を売価に転嫁し、固定費削減も相まって黒字転換を達成。アジア他(主に中国・インド・タイ)は営業利益率10.2%と高い収益性を維持しています。各地域で自律的な経営改善が進められており、海外法人の経営管理や現地マネジメントを支援する本社機能、または現地でのオペレーション改善に強みを持つ人材の需要が高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料 P.8
今後の成長戦略として、自動車の電動化対応を最優先課題に掲げています。電動ブレーキ用ボールねじユニットの生産能力を2030年度には現状比8倍に拡大する計画です。また、手首関節モジュール「i-WRIST」を活用した自動外観検査システムの提案など、ロボット周辺領域での新規事業創出も具体化しています。
経営面では、構造改革の効果として2023年度比で約100億円の増益効果を3年目で計画。足元では米国関税への対応について、売価転嫁の見通しが立ちつつあり、今期は約9割の転嫁を予定するなど、外部リスクへの耐性が向上しています。これら新技術の開発と経営基盤の刷新を同時に進めるため、柔軟な思考と高度な専門性を持つ中途採用者の活躍が不可欠となっています。
4 求職者へのアドバイス
「DRIVE NTN100」Finalという変革の最終局面において、構造改革の加速やグローバルな利益率改善に貢献したいという姿勢が評価されます。特にインドでの拠点拡大や、航空宇宙・電動化部品といった成長領域での戦略に自身のスキルがどう合致するかを具体化しましょう。伝統的なモノづくり企業の枠を超え、サービス・ソリューションビジネスへの転換に興味があることも強力なアピールポイントになります。
- 「生産再編を前倒しで進める中で、現場のオペレーションや組織文化の変化をどのように実感されていますか?」
- 「インド市場での売上高倍増に向けて、現地拠点のR&D体制強化において中途採用者に最も期待する役割は何ですか?」
- 「アフターマーケットにおけるサービス・ソリューション型ビジネスへの移行において、現状の課題とそれを克服するための具体的なマイルストーンを教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
全社的に残業時間は抑えられている
全社的に残業時間は抑えられている。そのため、大半の人がゼロ時間程度。その点かなりホワイト。もし忙しいときでも残業しなくても直接文句を言われない。
(20代後半・生産・製造技術・男性) [キャリコネの口コミを読む]業績将来性に問題
業績・将来性に問題を感じる。なかなかベアリングは高く売れるものでもなく、利益を上げることが難しい。24年度は最終赤字が見込まれ、経営は苦しい。財務状況が改善してくれれば良いなと思う。
(20代後半・生産・製造技術・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料(2025年11月5日発表)
- 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2025年10月31日発表)



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。