東邦ガスの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

東邦ガスの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

東邦ガスの2026年3月期3Q決算は、原材料価格の変動影響等により、営業利益が前年同期比18.4%増と好調。2026年4月の1:4株式分割も発表されました。「なぜ今、東邦ガスなのか?」中計で掲げる戦略事業へのシフトや投資促進が、転職希望者にどのようなキャリア機会をもたらすのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

ガス事業が牽引し営業利益は18.4%増加する

2026年3月期第3四半期決算は、売上高が4,654億円(前年同期比1.0%増)、営業利益が258億円(同18.4%増)と大幅な増益を達成しました。原料費調整制度の期ずれ差益拡大や、原材料在庫の受払差といった外部要因がプラスに働き、主力のガス事業の利益が188億円(同25.7%増)と大きく伸びたことが寄与しています。

戦略事業への資源シフトで成長加速を図る

中期経営計画2025-2027に基づき、電気・海外・エネルギーサービスなどの「戦略事業」へ経営資源を集中させています。2027年度には戦略事業の利益を100億円規模に成長させる計画であり、従来のガス販売中心のモデルからエネルギーの枠を超えたビジネスパートナーへの変革を推進しており、専門人材の活躍フィールドが広がっています。

1株を4株にする株式分割で投資家層を広げる

2026年1月30日に、同年4月1日を効力発生日とする1対4の株式分割を発表しました。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性向上と投資家層の拡大を目的としています。あわせて2025年度の配当も10円増配の年間90円を予定しており、株主還元と資本効率を重視した経営姿勢が明確になっています。

1 連結業績ハイライト

ガス利益の拡大が全体を押し上げ、通期利益目標に対して極めて高い進捗を見せています。
収支状況

出典:2026年3月期 第3四半期 連結決算説明資料 P.4

売上高

4,654億円

+1.0%

営業利益

258億円

+18.4%

経常利益

299億円

+7.9%

第3四半期累計の売上高は前年同期を上回り、営業利益は原材料費と売上高の期ずれ影響(スライドタイムラグ)などにより、200億円を超える水準まで拡大しました。特別利益として政策保有株式の売却益39億円を計上したことも、純利益の押し上げに貢献しています。

通期の経常利益予想330億円に対し、第3四半期末時点での進捗率は90.6%に達しており、業績は極めて順調に推移しています。為替レートの見直し(160円/ドル)などはあるものの、期首の予想を据え置く堅実な着地を見込んでいます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

安定した収益を生むコア事業に加え、成長を牽引する戦略事業への積極投資が進んでいます。
セグメント別売上・利益

出典:2026年3月期 第3四半期 連結決算説明資料 P.5

ガス(コア事業)

事業内容

都市ガスの供給および販売を行うグループの最主力セグメントです。家庭用から業務用まで広範な顧客基盤を持ちます。

業績推移

売上高は3,061億円(前年同期比0.3%増)。営業利益は188億円(同25.7%増)と大幅な増益を記録しました。

注目ポイント

販売量は気温影響等で微減したものの、原料費調整制度のプラス影響により利益体質が強化されています。今後は脱炭素化に向けた技術開発や、既存インフラを活用した新サービスの展開において、エンジニアや企画職の需要が高まっています。

注目職種:インフラエンジニア、脱炭素技術開発、営業企画

LPG・その他エネルギー

事業内容

LPガスの販売を中心に、都市ガスエリア外のエネルギー需要を支える重要な収益基盤です。

業績推移

売上高は675億円(前年同期比3.8%減)。営業利益は1億円(前年は0億円)で推移しています。

注目ポイント

顧客数は64万6千件と着実に増加しており、安定したキャッシュフローを創出しています。配送効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、オペレーションの高度化を担う人材が求められています。

注目職種:物流企画、システム企画、施工管理

電気(戦略事業)

事業内容

家庭用・業務用電力の販売。ガスとのセット販売等により、顧客のエネルギーニーズをトータルで支えます。

業績推移

売上高は718億円(前年同期比5.7%増)。お客さま数は71万1千件と、5.0%の増加を見せています。

注目ポイント

顧客数の増加に伴い売上が伸長しており、中長期的な成長を牽引する戦略事業と位置付けられています。電力需給管理の高度化や、再生可能エネルギー由来のサービス開発など、専門性の高い領域での採用が活発化しています。

注目職種:電力需給管理、再エネ企画、法人ソリューション営業

その他

事業内容

LNG受託加工、不動産管理、プラント施工、情報処理、リース、海外投資等を含む多角化セグメントです。

業績推移

売上高は412億円(前年同期比7.9%増)。営業利益は43億円(同12.8%増)と好調です。

注目ポイント

不動産活用の推進やプラント施工の拡大が収益に貢献しています。特に海外事業の規模拡大も戦略に掲げられており、エネルギー業界の枠に捉われない多様な専門人材(建築、IT、海外事業開発等)が必要とされています。

注目職種:海外事業開発、不動産開発、ITコンサルタント

3 今後の見通しと採用の注目点

中期経営計画の着実な実行により、2027年度には経常利益300億円、ROE 6%+αを目指します。
中期経営計画数値計画

出典:2026年3月期 第3四半期 連結決算説明資料 P.16

2026年3月期の通期見通しは、第3四半期の好調を維持しつつ、売上高6,300億円、経常利益330億円を見込んでいます。中期経営計画2025-2027では、戦略事業の利益を現状の40億円から100億円へ倍増させる野心的な目標を掲げており、その原動力となる投資を加速させています。

具体的には、3年間で合計1,300億円規模の戦略事業投資(電気事業、海外事業、不動産活用等)を計画しており、この大規模投資を支える財務基盤も強固です。変革期にあるエネルギー業界において、従来の常識に縛られない新しい価値を創造できる人材の獲得が、計画達成の鍵を握っています。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

東邦ガスは現在、ガス事業で築いた安定基盤を背景に、戦略事業(電気・海外・ITサービス等)への大胆なシフトを行っています。「地域インフラを支える責任感」と「新規事業を立ち上げる挑戦心」の両立をアピールすることが有効です。特にカーボンニュートラル地域課題解決といったマテリアリティへの共感は、選考において重要な評価ポイントとなります。

Q&A

面接での逆質問例

  • 「中期経営計画で掲げられている戦略事業の利益100億円達成に向けて、私の持つ●●のスキルはどのフェーズで最も貢献できると考えられますか?」
  • 「コア事業から戦略事業への経営資源シフトが進む中で、組織文化や働き方にどのような変化が起きていますか?」
  • エネルギーの枠を超えたパートナーを目指す上で、現在最も強化が必要だと感じている組織能力は何ですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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趣味や家族の為に時間を作ることは容易

有給は当日でも取得は可能なので、プライベートをかなり充実させることができる為、趣味や家族の為に時間を作ることは容易である。残業もかなり厳しく管理されている為、自分の仕事次第ではあるが残業なしで帰れる日が9割を超える。

(30代前半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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学歴には勝てない部分がある

関関同立、MARCH以上で旧帝大レベルを卒業していないと出世は難しい。いくら仕事ができても学歴には勝てない部分がある。

(30代前半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 2026年3月期 第3四半期 連結決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。

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