朝日インテックの転職研究 2026年6月期1Q決算に見るキャリア機会

朝日インテックの転職研究 2026年6月期1Q決算に見るキャリア機会

朝日インテックの2026年6月期1Q決算は、売上高+15.6%、営業利益+34.0%と大幅な増収増益を達成。ニッタモールド社の連結子会社化により、金属×樹脂の複合技術という新たな武器を獲得しました。2030年に向けた成長戦略の中、転職希望者がどの事業で活躍できるのか、最新の実績から整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

ニッタモールド社の連結子会社化で事業領域を拡大する

当第1四半期(2025年7月-9月)より、金型・樹脂成形技術を持つニッタモールド株式会社を連結子会社化しました。これにより、従来の金属ワイヤー技術に樹脂成形を組み合わせた複合的な開発体制が構築されています。デバイス事業の売上高が前年同期比+47.4%と急伸しており、エンジニアにとって新たな技術領域でのキャリア機会が大きく広がっています。

新中期経営計画が始動し第1四半期から大幅増益を達成する

2030年を見据えた新中期経営計画「Building the Future 2030」の初年度において、営業利益は前年同期比+34.0%の13,035百万円と極めて好調なスタートを切りました。生産性改善により売上総利益率が70.5%へ上昇するなど、成長戦略が着実に利益へ結びついている点が特徴です。

米国での販促強化と欧州の価格適正化でグローバル成長を追う

世界全地域で増収を達成しており、特に米国ではブランド・OEMともに堅調に推移しています。欧州地域では、他地域への違反的流入を防ぐため、第2四半期より東欧等で段階的な値上げ(価格改定)を実施予定です。短期的な売上変動を厭わず、中長期的なブランド価値の維持を優先する経営姿勢が鮮明になっています。

1 連結業績ハイライト

全ての利益項目で大幅な増益を達成。新中期経営計画の滑り出しは「順調」です。
決算ハイライト 前年同期比

出典:2026年6月期 第1四半期 決算説明資料 P.4

売上高 36,058百万円 (前年同期比 +15.6%)
営業利益 13,035百万円 (前年同期比 +34.0%)
親会社株主純利益 9,205百万円 (前年同期比 +35.7%)

第1四半期の実績は、主力製品の需要拡大に加え、生産性改善による売上総利益率の向上(69.0%から70.5%)が大きく寄与しました。販管費は米国での販売促進強化や研究開発費の増加により前年比+5.1%となりましたが、増収効果により利益率は36.2%へと拡大しています。為替影響を調整したベースでも営業利益は前年比+35.9%となっており、実質的な稼ぐ力が強化されています。

通期業績予想に対する進捗率は、売上高が27.6%、営業利益が39.9%に達しており、第1四半期として順調なペースです。利益面では特に高い進捗を見せていますが、欧州での価格改定による影響を下半期に精査するため、現時点では通期予想を据え置いています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

メディカル・デバイスの両輪が好調。ニッタモールド社の統合がデバイス事業の成長を加速させています。
セグメント別の収益状況

出典:2026年6月期 第1四半期 決算説明資料 P.6

メディカル事業

事業内容

循環器および非循環器(末梢・腹部・脳等)領域のガイドワイヤー、カテーテル等の自社ブランド製品およびOEM開発・販売。

業績推移

売上高 31,669百万円(+12.3%)、セグメント利益 12,504百万円(+22.7%)。日本・海外の全地域で増収。

注目ポイント

米国市場での販促強化が実を結び、PCIガイドワイヤーや貫通カテーテルが増加しています。欧州では代理店受注の前倒しによる押し上げがあった一方、実需も堅調。日本国内では非循環器領域の仕入製品が好調です。現場のニーズを汲み取り製品改良を続けるための開発・技術職や、グローバルな営業拠点を支える人材の重要性が増しています。

注目職種: 臨床開発エンジニア、海外営業、マーケティングスペシャリスト

デバイス事業

事業内容

(注:今期よりニッタモールド社を新規連結)医療機器メーカー向けの極細ステンレスワイヤー部材、および産業用高機能ワイヤー、精密金型の製造販売。

業績推移

売上高 4,389百万円(+47.4%)、セグメント利益 2,471百万円(+82.9%)。M&Aにより大幅増収。

注目ポイント

ニッタモールド社の連結子会社化により、「金属ワイヤー」×「樹脂成形」の複合技術という新たな強みを獲得しました。米国企業向けの検査用カテーテル部材取引も拡大しており、金型設計や生産技術の高度化が急務となっています。従来の部材提供から一歩踏み込んだ、高付加価値なソリューション提案ができる技術者への期待が高まっています。

注目職種: 金型設計エンジニア、生産技術、品質保証(医療機器)

3 今後の見通しと採用の注目点

中期経営計画の目標達成に向け、研究開発投資の継続と欧州市場の健全化を推進。
2026年6月期 第1四半期 決算のポイント

出典:2026年6月期 第1四半期 決算説明資料 P.2

朝日インテックは、2030年に向けた成長を加速させるため、研究開発への積極投資を継続しています。当四半期も研究開発費を前年比+207百万円増強しており、売上高比率は8.2%と高い水準を維持しています。次世代の医療ニーズに応える新製品開発が今後の鍵となります。

市場環境における最大の変化は、欧州市場での価格改定です。東欧などからの不適切な流入を防ぐため、第2四半期より段階的に実施されます。これにより一時的な売上減のリスクはありますが、ブランドの健全性を維持するための重要な施策です。こうした戦略的な市場コントロールを担う管理部門や、グローバルでのサプライチェーン最適化に携わる人材の活躍が期待されています。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

朝日インテックは、独自の「線材加工技術」を武器に世界シェアを拡大しており、現在はニッタモールド社の買収を通じて金属×樹脂の複合技術という新たなフェーズに突入しています。「日本の高度なモノづくりを世界へ届けたい」「M&Aによる事業拡大の最前線で、技術の融合に携わりたい」といった意欲が、同社の成長スピードと強くマッチするでしょう。

Q&A

面接での逆質問例

・「ニッタモールド社とのシナジーを最大化するために、私の経験(例:金型設計)がデバイス事業の成長にどのように貢献することを期待されていますか?」
・「米国での販促強化に伴い、臨床開発チームと海外営業チームの間ではどのような連携が行われていますか?」
・「欧州市場での価格改定という大きな決断の背景にある、ブランド戦略の長期ビジョンについて教えていただけますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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休日出勤はほとんどない

休日出勤はほとんどないのではないでしょうか。

(30代後半・研究開発・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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福利厚生を期待することはできない

大企業並みの福利厚生を期待することはできないと思います。成長中の企業ですので、今後こうした部分が手厚くなっていくことを期待するのみです。

(30代後半・研究開発・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年6月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 2026年6月期 第1四半期 決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。

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