0 編集部が注目した重点ポイント
① リテールメディア最大手を子会社化
2026年1月に、国内最大規模のリテールメディアネットワークを運営するカタリナマーケティングジャパン(CMJ)を完全子会社化しました。当第3四半期までは未連結ですが、第4四半期より業績に反映されます。1.5億IDの購買データを活用したマーケティング支援が加わることで、リテールDX領域でのキャリア機会が飛躍的に拡大する見通しです。
② 調整後営業利益を通期で上方修正
足元の好調な進捗を踏まえ、通期の調整後営業利益を429億円へ上方修正しました。当初予想から9億円のプラスとなります。システムサービスや製品販売が堅調に推移しており、人件費や研究開発費の増加を増収効果で吸収できる高い収益性を維持しています。
③ 重点領域の利益成長が加速する
注力領域であるファイナンシャル、リテール、OTインフラなどのコア事業が前年比で10%を超える増収を達成しています。特に金融機関向けの勘定系・フロント系サービスや、店舗DX需要を捉えたリテール領域の成長が顕著です。高収益なサービスモデルへの転換が着実に進んでいます。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明会 P.4
売上収益
3,068億円
+9.9%
調整後営業利益
308億円
+27.0%
※調整後営業利益 = 売上収益 - 売上原価 - 販売費及び一般管理費(事業の経常的な業績を測る指標)
第3四半期までの累計実績は、売上収益・利益ともに大幅な伸長を見せています。システムサービスが好調なほか、ネットワーク機器やサーバー販売などの製品販売も好調を維持しました。利益面では、M&A関連費用(5億円)などの一時的な経費増を、売上総利益の拡大で十分に吸収し、20%を超える営業増益を達成しています。
通期予想に対する進捗率は、売上収益で約71.8%、調整後営業利益で約71.7%となっており、第4四半期への積み上がりを含めると業績は概ね順調に推移しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明会 P.5
システムサービス
事業内容:ソフトウェアの請負開発業務、SEサービス、コンサルティング。DX戦略の策定から実装までを一貫して支援。
業績推移:売上収益1,005億円(前年比+7.5%)、セグメント利益355億円(前年比+11.3%)と主力事業として成長を牽引。
注目ポイント:金融機関、小売、電力事業者向けの案件が好調です。特に金融分野では勘定系システム「BankVision」に加え、フロント系サービスの採用が拡大しています。上流工程のコンサルティング人材や金融SEへの期待が非常に大きい領域です。
アウトソーシング
事業内容:情報システムの運用受託、クラウドサービスの提供、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)。
業績推移:売上収益677億円(前年比+8.6%)、セグメント利益156億円(前年比+16.0%)と高い増益率を達成。
注目ポイント:「BankVision」の稼働金融機関増加やインフラ運用案件の獲得が寄与しています。他社クラウドサービスの利用増加も追い風となっており、マネージドサービスやクラウド移行支援のスキルを持つ人材が求められています。
ソフトウェア・ハードウェア
事業内容:ソフトウェアの使用許諾契約および機器の売買契約による提供。ネットワーク構築やデバイス導入支援。
業績推移:ソフトウェア売上336億円(+19.1%)、ハードウェア売上519億円(+18.1%)といずれも大幅増収。
注目ポイント:官公庁や製造業、研究機関向けの大型案件が相次いで計上されました。特にリテール領域では電子棚札(ESL)等の店舗デジタル化需要が旺盛です。最新のデバイス・ソフトウェアを組み合わせたソリューション営業が活躍できる環境です。
サポートサービス
事業内容:ソフトウェア・ハードウェアの保守サービス、導入支援、ヘルプデスク業務。
業績推移:売上収益442億円(+3.1%)と増収を確保する一方、セグメント利益は139億円(-2.9%)と前年を下回る。
注目ポイント:リベート影響等により利益は減少しましたが、価格改定の進捗により収益性は改善傾向にあります。子会社のユニアデックスを中心に、マルチベンダー保守などの強みを活かしたサービス体制の再構築が進んでいます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明会 P.3
BIPROGYは、CMJの子会社化を機に「生活者起点のデマンドチェーン」の構築を加速させます。2030年には注力領域のリテール事業で売上収益600億円以上、営業利益率20%以上を目指すという野心的な目標を掲げました。これは、従来のSI事業からデータ利活用を軸としたプラットフォームビジネスへの転換を意味します。
また、2026年4月には社内基幹システムの刷新が予定通り本番稼働を迎える予定です。これによりグループ経営基盤が強化され、意思決定の迅速化や業務効率の向上が期待されます。DX支援事業「Data & AI Innovation Lab」や新ブランド「GASSAI」など、先端技術を駆使した新サービスも続々と市場投入されており、0から1を創り出す新規事業開発の機会も豊富に存在しています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
BIPROGYは今、単なるシステムインテグレーターから「社会課題解決型企業」への変革の真っ只中にあります。特にリテール領域では「リテールメディア」と自社のDXソリューションを融合させる新たな挑戦が始まっています。「業界横断型のプラットフォーム構築に携わりたい」、あるいは「データ利活用によるマーケティング変革を主導したい」といった意欲は、現在の経営戦略と非常に高くマッチします。
面接での逆質問例
・「カタリナマーケティングジャパンの子会社化により、既存の店舗DXソリューションと具体的にどのようなシナジーを想定されていますか?」
・「2026年4月の社内基幹システム刷新後、現場の生産性向上やデータ活用はどのように変化すると予測されていますか?」
・「注力領域であるファイナンシャルやリテールにおいて、自社サービス比率を今後どのように高めていく方針でしょうか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
全体的に休みが取りやすい環境
有給休暇の取得がしやすく、全体的に休みが取りやすい環境です。特に土日祝日はしっかりと休めるため、プライベートの時間を大切にしたい方には魅力的です。テレワークも導入されており、柔軟な働き方が可能です。全体としては、ワークライフバランスを重視する方にとっては良い職場です。
(40代前半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]評価制度が不透明
技術力の向上を目指す方には、少し物足りなさを感じるかもしれません。評価制度が不透明で、努力が正当に評価されているのか疑問に思うことがあります。
(40代前半・システムエンジニア・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期 決算説明会資料
- 2026年3月期 第3四半期 決算短信〔IFRS〕(連結)



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。