ダイワボウホールディングスの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

ダイワボウホールディングスの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

ダイワボウホールディングスの2026年3月期3Q決算は、売上高1兆円を突破し過去最高を更新。繊維事業の独立を経て、ITインフラ流通と産業機械の両輪が加速しています。人的資本投資を140億円へ積み増し、賃金ベースアップを断行するなど「社員の挑戦」を強力に支援する同社で、変革を担う専門人材の活躍機会を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

3Q累計売上高が1兆円を突破し過去最高を更新する

2026年3月期第3四半期累計の売上高は前年同期比23.8%増の1兆12億円に到達しました。Windows10サポート終了に伴う更新需要と、GIGAスクール第2期の本格納入が全体を強力に牽引しています。営業利益も48.7%増と大幅な増益を達成しており、圧倒的な市場シェアを背景にした安定した経営基盤は、IT流通の最前線でキャリアを築きたい人にとって極めて魅力的です。

人的資本投資を3ヵ年で140億円以上へ拡大する

新中期経営計画において、人的資本投資の枠を当初の100億円から140億円以上へ大幅に積み増すことを決定しました。2023年以降、グループ各社で継続的な賃金ベースアップを実施しており、今期もさらなる処遇改善や教育、福利厚生の充実に積極投資する方針です。社員の労働生産性向上を成長の源泉とする姿勢が鮮明であり、長期的な自己成長を望むエンジニアや営業職にとって働きがいのある環境が整っています。

繊維事業の独立を完了し事業ポートフォリオを変革する

2024年3月期末をもって長年の祖業であった繊維事業(大和紡績)の独立化を完了し、現在はITインフラ流通と産業機械の2軸に集中した経営体制へと移行しました。この躍進期において、IT人材育成に強みを持つBCC株式会社との資本業務提携を2025年11月に締結するなど、ソリューション領域への拡大を加速させています。事業変革の過渡期にある同社では、新たなサービス創出に携わるチャンスが豊富です。

1 連結業績ハイライト

ITインフラ流通事業での特需を確実に捉え、売上高は第3四半期累計で初めて1兆円の大台を突破しました。利益率の改善も進み、全ての段階利益で過去最高を更新しています。
連結売上高の推移

出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.5

売上高
1,001,231百万円
+23.8%
営業利益
32,735百万円
+48.7%
四半期純利益
22,452百万円
+46.0%

2026年3月期第3四半期の連結累計実績は、売上高1兆12億31百万円、営業利益327億35百万円となりました。主力のITインフラ流通事業において、PC出荷台数が前年同期比で約1.9倍の509万台に達するなど、記録的な出荷が寄与しています。また、売上総利益率が前年の6.7%から7.0%へと向上しており、増収効果に加えて収益性の改善も並行して実現しています。

通期業績予想に対する進捗状況については、売上高が74.9%となっており、非常に順調な推移と言えます。営業利益の進捗率は72.7%であり、通期目標の達成に向けて概ね順調に足場を固めています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

IT流通の圧倒的リーダー企業としての地位を固める一方、産業機械事業でも航空機やエネルギー関連の需要回復を捉え、全セグメントで成長を継続しています。
ITインフラ流通事業の概況

出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.13

ITインフラ流通事業(ダイワボウ情報システム)

【事業内容】 国内最大級のITディストリビューターとして、約1,500社のメーカーから290万アイテムを仕入れ、全国19,000社の販売パートナーを通じて企業や官公庁へ提供しています。

【業績推移】 売上高9,914億68百万円(+24.0%)、営業利益320億51百万円(+49.2%)と大幅な増収増益。

【注目ポイント】 サブスクリプション管理ポータル「IKAZUCHI(雷)」の取扱高が前年比39.2%増と急成長しており、ハードウェア販売に留まらないリカーリング(継続収益)ビジネスへのシフトが進んでいます。クラウド環境構築やAI関連サービスの提案力が問われるフェーズにあり、高度な専門性を持つテクニカルセールスの需要が高まっています。

注目職種: MS(マーケティング・スペシャリスト)、クラウドエンジニア、ソリューション営業

産業機械事業(オーエム製作所)

【事業内容】 立旋盤(中・大型で国内シェアNo.1)や鉄道向け車輪旋盤、食品・医薬品向けの自動包装機械などの製造・販売を行っています。

【業績推移】 売上高97億63百万円(+7.0%)、営業利益6億75百万円(+26.8%)。

【注目ポイント】 航空機、造船、エネルギー業界からの国内受注が継続しており、特に収益性の高いオーバーホールやメンテナンス等のサービス売上が伸長し利益を押し上げています。長岡工場の増築による生産体制強化も進んでおり、グローバル市場でのシェア拡大を担う機械設計や海外営業の重要性が増しています。

注目職種: 機械設計エンジニア、フィールドサービス、海外営業

3 今後の見通しと採用の注目点

特需後の反動を「AI PC」の市場浸透やDX投資の拡大でカバーする戦略です。積極的なM&Aも視野に、事業領域のさらなる拡充を目指しています。
人的資本戦略

出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.29

今後の成長戦略において、特筆すべきは「AI PC」への期待です。Windows更新需要が一巡した後も、AI機能搭載による製品単価の上昇や用途拡大が市場の伸びしろとして意識されています。また、IKAZUCHI(雷)を中心としたクラウド関連領域の関与を深めることで、フロー型からリカーリング型への収益構造変革をより確実なものにしようとしています。

M&A戦略についても、AI、セキュリティ、ヘルスケア等の成長領域をターゲットに積極的な検討を進める方針です。業績好調を受けて期末配当の増配(50円から55円へ)も発表されており、株主還元と成長投資を高いレベルで両立させています。キャリア採用においては、既存の枠組みに捉われず、「事業ポートフォリオの変革」を自ら推進できる意欲的な人材が求められる時期と言えるでしょう。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

「国内シェアNo.1のIT流通網」という圧倒的な武器を持ちながら、繊維事業の独立やソリューション領域への進出など、変革を恐れない社風に注目しましょう。単なる「モノ売り」から脱却し、IKAZUCHI(雷)のようなプラットフォームを通じて「日本のDXを支える」という大義に共感を示すことが有効です。また、人的資本投資140億円以上という具体的な数字を挙げ、社員を大切にする文化の中で自身の専門性を発揮したいという意欲が響きます。

Q&A 面接での逆質問例

・「IKAZUCHI(雷)の急成長により、現場のMS(マーケティング・スペシャリスト)に求められる役割やスキルセットはどのように変化していますか?」
・「BCC株式会社との提携など、ソリューション機能の拡充に向けた具体的なロードマップについて伺えますでしょうか?」
・「人的資本投資の拡大を掲げられていますが、中途採用者が早期に能力を発揮できるよう、具体的にどのような育成環境の整備を進めていますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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数字をだした人はもちろん評価される

数字をだした人はもちろん評価されるが、年功序列の風土も根強く残っている。

(30代前半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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他部署を転々とすると評価は下がる傾向

また他部署を転々とすると、キャリアアップするはずだが、評価としては下がる傾向にあるため、特定の部署に長くいるほうがよい。

(30代前半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

    • ダイワボウホールディングス株式会社 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
    • ダイワボウホールディングス株式会社 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。

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