0 編集部が注目した重点ポイント
① 連結売上高が前年比15.9%増の3,338億円に到達し成長を加速させる
2025年12月期において、売上高が前年比15.9%増の3,338億円、営業利益が24.6%増の461億円と、計画を大きく上回る実績を残しました。データとAIを活用した新規顧客の獲得・定着施策が奏功しており、第4四半期にはオフィス関連商品の需要増も追い風となりました。利益成長が売上成長を上回る好循環に入っており、事業の盤石さが際立っています。
② エンタープライズ事業が23.5%増と躍進し大企業市場の開拓が進む
大企業連携を主軸とするエンタープライズ事業が売上高1,063億円に達し、前年比で23.5%という高い成長率を記録しました。新規のシステム接続企業が拡大しているだけでなく、既存顧客の拠点内浸透率を高める営業活動も強化されています。全社売上に占める構成比も32.9%まで上昇しており、B2Bプラットフォームとしての存在感が急速に高まっています。
③ 投資額504億円の次世代物流拠点「水戸DC」建設により供給力を強化する
将来の成長に向けた巨大インフラ投資として、茨城県に「水戸DC」の建設を決定しました。投資総額は504億円にのぼり、2028年5月の稼働を予定しています。出荷能力は1日あたり30万行、在庫点数50万点を誇る国内最大級の自動化倉庫となる見込みです。2025年5月の着工以降、計画通り進捗しており、物流オペレーションのさらなる進化がキャリア機会を創出します。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 決算概要 P.3
2025年12月期の通期実績は、連結売上高が前年比15.9%増、営業利益が24.6%増と、すべての利益項目で20%を超える大幅増益を達成しました。特に単体事業において、データサイエンスを駆使した新規獲得・リピート促進策が実を結び、商品総利益率が改善。さらに物流生産性の向上により販管費率が低下するなど、効率的な経営体制が際立っています。
通期計画に対する進捗状況については、売上高が101.7%、営業利益が107.4%となっており、業績は極めて順調に推移しています。期初予想を上回る着地となったことから、期末配当も計画の16.0円から18.0円へ増配が予定されており、株主還元への姿勢も強化されています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 決算概要 P.33
MonotaRO.com事業
事業内容:中小企業や個人事業主をメイン顧客とし、2,885万点超の間接資材をワンストップで提供する国内最大のB2Bオンラインストア運営です。
業績推移:売上高は注文件数・注文顧客数ともに前年比増。新規顧客獲得とLTV(生涯価値)向上施策が成功し、安定した成長を維持しています。
注目ポイント:データサイエンスとAIを駆使したマーケティングが強みです。現在、購入カテゴリー拡大に向けたカタログ戦略や、サイト上での納期日指定機能のリリースなど、CX(顧客体験)の高度化を推進しており、テクノロジーに精通した人材が求められています。
エンタープライズ事業
事業内容:大手企業の購買管理システムと直接連携し、組織全体の調達プロセスを一元化・効率化するソリューション提供型ビジネスです。
業績推移:売上高1,063億円、前年比23.5%増と爆発的な成長。接続企業数は大企業市場(売上300億円以上)で1,842社に達しています。
注目ポイント:単なる物品販売にとどまらず、顧客企業の「購買の見える化」を支援するコンサルティング要素が強まっています。拠点浸透率の拡大が課題となっており、大手企業向けのアカウント営業体制を強化中。営業プロセスの型化と生産性向上が急務となっています。
海外事業(韓国・インドネシア・インド)
事業内容:韓国のNAVIMROやインドのIB MonotaROなど、日本で培ったB2B ECモデルを各国の市場特性に合わせて展開しています。
業績推移:韓国事業が粗利率改善により営業黒字化を達成。インドでは中小企業へのシフトが完了し、サービス品質向上により返品率が低下しています。
注目ポイント:各国でサプライチェーンの強化を継続しており、特にインドでは独自の物流・配送管理を徹底することで競争優位を築いています。グローバル基準のIT開発拠点も設置されるなど、国際的なキャリアを志向するエンジニアにとって魅力的な環境が整っています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 決算概要 P.42
2026年12月期の計画では、連結売上高3,813億円(前期比14.2%増)、営業利益530億円(前期比14.9%増)を目指しています。引き続き売上成長を上回る利益成長の継続を掲げており、営業利益率は2025年度と同水準の14.7%を維持する方針です。中長期的にも「売上成長率15%超」という高いハードルを設定しており、攻めの姿勢を崩していません。
成長を支える柱として、AIを活用した「名入れ加工サービス」や「組立設置サービス」など、商品の販売前後の利便性を高める新サービスの提供を強化しています。また、2028年稼働予定の水戸DCに向けたエンジニアリング需要も拡大しており、物流×ITの融合領域での採用が活発化しています。海外子会社の株式評価損といった一時的なマイナス要因を乗り越え、自己資本比率60%超の健全な財務基盤を背景に、さらなるシェア獲得へ向けた投資が進められます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「国内EC市場における圧倒的なシェア」だけでなく、「エンタープライズ事業へのシフト」や「物流への巨額投資」に注目しましょう。例えば、「2,800万点を超える膨大なデータを、いかに顧客の利便性向上へ結びつけるか」という視点は、同社のデータドリブンな文化に合致し、説得力のある志望動機につながります。
面接での逆質問例
- 「2028年稼働予定の水戸DCプロジェクトにおいて、現場のエンジニアが裁量を持って取り組める具体的な課題はありますか?」
- 「エンタープライズ事業での拠点浸透率10%からの拡大に向けて、新規接続とは異なるどのような営業スキームを構築中ですか?」
- 「AIを活用した納期指定機能など、IT内製化によるCX向上の取り組みにおける開発体制の現状を教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
重要なポジションにも女性が入っている
女性の管理職も多く、重要なポジションにも女性が入っている。育児休暇も取りやすく、産後復職される方も多い。時短勤務も柔軟に対応してくれる。
(40代前半・プロジェクトリーダー・男性) [キャリコネの口コミを読む]規模に見合った会社になりつつある
会社の規模が急成長しているため、ルールも適宜変更される。ベンチャー気質が強かったが、規模に見合った会社になりつつあるように思える。一事業で働いているためか、社員の仲間意識は強いように思える。
(40代前半・プロジェクトリーダー・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社MonotaRO 2025年12月期 決算概要 (2026年2月公表)
- 株式会社MonotaRO 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結) (2026年2月3日公表)



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