0 編集部が注目した重点ポイント
① 米国連結子会社のIPO検討と開示方針を刷新する
当第3四半期より、米国連結子会社2社の海外証券取引所への新規株式公開(IPO)に向けた検討を開始しました。これに伴い、情報管理の適正化を目的として米国事業の単体業績等の開示を停止。グローバル展開の加速に向けた大きな構造的変化であり、米国の拠点管理やファイナンス関連の専門職にとってキャリアの大きな転換点となる可能性があります。
② IFRS任意適用で財務情報の比較可能性を高める
2025年3月期の有価証券報告書より、従来の日本基準から国際財務報告基準(IFRS)への任意適用を開始しました。海外投資家への訴求や経営効率化を目的としており、当第3四半期の資料も同基準で作成されています。会計基準の刷新により、グローバル基準での管理会計や財務報告に精通した人材へのニーズが急速に高まっており、コーポレート部門での活躍の場が拡大しています。
③ 米国で「本物の日本食」を軸にした新事業を始動する
「Round One Delicious」プロジェクトとして、2026年度夏より北米でハイエンドな日本食レストランの出店を開始します。ラスベガスやニューヨーク等の主要都市をターゲットに、客単価700ドル(予定)という高付加価値ビジネスを展開。既存のアミューズメント施設に留まらない、グローバルな飲食事業開発や店舗運営のプロフェッショナルが裁量を持って挑戦できる環境が整っています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期決算 現況と今後の展望 P.4
売上収益
1,356億円
前年比 +7.1%
営業利益
195億円
前年比 +7.9%
調整後EBITDA
518億円
前年比 +3.3%
※調整後EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 非支出費用。キャッシュ創出力を測る指標として同社が重視しています。
当第3四半期末時点での進捗状況は、通期利益予想178億円に対し当期利益が113億円となっており、概ね順調に推移しています。例年、冬休みや春休みを含む第4四半期に売上が大きく伸びる季節性があるため、現時点での進捗率は計画の範囲内と言えます。人件費や光熱費の増加を、売上の拡大とリース減価償却費の減少で吸収し、営業利益率は14.4%と高水準を維持しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期決算 現況と今後の展望 P.7
日本セグメント
事業内容: 国内99店舗(2026年1月末)を運営。ボウリング、アミューズメント、カラオケ、スポッチャを展開する総合レジャー施設事業です。
業績推移: 売上収益は785億円(前年比6.8%増)、セグメント利益は151億円(同106.7%増)と大幅な増益を達成しました。
注目ポイント: クレーンゲーム機の増台や、月間25件前後のコラボキャンペーン実施により既存店が好調です。一部店舗での「平日13時まで1時間100円」などの新料金設定や、オンラインを活用した「ROUND1 LIVE」イベントなど、デジタルとリアルを融合させたマーケティング施策が成果を上げており、企画・販促ポジションでの活躍の場が広がっています。
米国セグメント
事業内容: 北米58店舗を運営。アミューズメントを中心とした大規模施設に加え、日本食フードホールを併設した新形態を推進中です。
業績推移: 売上収益は561億円(前年比8.1%増)、セグメント利益は62億円(同47.6%減)となりました。新規出店費用が先行しています。
注目ポイント: IPO検討に伴う体制強化が最重要事項です。既存施設内に日本で高評価を得たラーメンやたこ焼きの名店を集結させた「ジャパニーズフードホール」を順次展開しており、北米全域での出店加速に向けた店舗開発や、グローバル基準の財務・労務管理体制の構築が急務となっています。
その他セグメント(Round One Delicious)
事業内容: ハイエンド和食レストラン事業の海外展開を担当。ラスベガス・ストリップ地区などへの出店準備を専門に行います。
業績推移: 2026年度夏からの本格稼働に向け、現在は出店準備費用および職人研修費用が先行して発生しているフェーズです。
注目ポイント: 客単価700ドルの高級寿司・割烹・天ぷら店をユニット展開する極めて野心的なプロジェクトです。日本の名店からレシピ提供や技術監修を受け、自社で雇用した職人を育成・派遣するビジネスモデルを構築しています。食を通じたグローバルブランディングを担う専門人材や、海外拠点マネージャーの需要が高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期決算 現況と今後の展望 P.8
今後の成長戦略として、国内では年間数店舗、米国では「積極的な出店」を継続する方針を堅持しています。特に米国では、既存のアミューズメント施設に「ジャパニーズフードホール」を併設し、回遊性と客単価を向上させるモデルを確立させます。2026年3月期には新規5店舗の出店を計画しており、期末総店舗数は162店舗に達する見込みです。また、連結子会社のIPO検討は、財務体質の強化とともに、北米でのブランド認知度向上と優秀な現地人材の確保に向けた重要なステップとなります。為替レートは1ドル=146.03円を前提としており、グローバルな利益管理能力を持つ人材への期待が高まっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は現在、アミューズメント企業から「グローバルな日本食×エンターテインメント企業」への変革期にあります。「米国子会社のIPO検討」や「高級和食レストラン事業の立ち上げ」といった具体的な挑戦に触れ、自身の経験がグローバル展開の加速にどう貢献できるかを語ることが有効です。特に、日本の良質なコンテンツを海外市場に合わせてローカライズ、あるいはそのままの価値で提供する戦略への共感を示すのがポイントです。
面接での逆質問例
「米国子会社のIPO実現後、日本本社と米国拠点の組織的な連携や人材交流はどのように変化すると想定されていますか?」「Round One Deliciousにおける職人の育成システムにおいて、現場のマネジメントが果たすべき最も重要な役割は何ですか?」「国内事業の利益率改善に向けたデジタル施策(ROUND1 LIVE等)について、今後の拡張ロードマップを教えてください」など、事業の構造的変化に踏み込んだ質問が好印象です。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
賞与は無いに等しいが月間の給与が良いのでそこまで気にならない
賞与は無いに等しいが、月間の給与が良いのでそこまで気にならない。非喫煙者手当が年々増加してきているのでそこは良い。
(20代後半・その他・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社ラウンドワン 2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
- 株式会社ラウンドワン 2026年3月期 第3四半期決算 現況と今後の展望(決算説明会資料)



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