0 編集部が注目した重点ポイント
① 本社移転と人的資本投資を加速させる
2025年8月に本社を赤坂グリーンクロスへ移転し、構造改革を加速させています。新人事制度に基づく評価・登用を開始し、幹部・専門人材の拡充を推進するなど、人的資本への投資を拡大中。企業体質の抜本的な改善を通じて、2035年に向けた強固な経営基盤の構築を目指しており、組織の変革期でのキャリア機会が広がっています。
② 顧客基盤が拡大し契約施設数は248件に
厳しいコスト削減要求が続く事業環境下でも、主力サービスである「オペラマスター」の契約施設数は前期末比で8件の純増を達成し、累計248施設となりました。単なる製品販売ではなく、病院経営の効率化に資する付加価値提案が評価されており、大病院への手術集中化という市場トレンドを捉えた営業戦略が着実に成果を出し始めています。
③ マレーシアに新会社を設立し海外展開
ASEANを中心とした海外事業の積極展開に向けて、マレーシアに販売会社を設立しました。シンガポールやインドネシアの既存拠点に加え、基幹病院への製品導入を強化しています。国内で培った手術効率化のノウハウを海外市場へ移植するフェーズにあり、グローバルな市場開拓を担える人材にとって挑戦しがいのあるフィールドが整いつつあります。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明 P.6
当第3四半期は、病院経営の厳しさを背景としたコスト削減要求や競合他社との競争激化により、売上高は前年同期を下回りました。営業利益についても、原材料費の増大に加え、構造改革に伴う一時費用(本社移転関連等で4.49億円)が発生したため減少。しかし、これらは中期経営計画に基づく先行投資という側面が強く、営業利益は想定の範囲内で着実に推移しています。
通期計画に対する進捗率は、売上高が73.1%で概ね順調、営業利益については75.0%に達しており順調なペースです。下期からの増売フェーズ移行を見込んでおり、通期目標の達成に向けた基盤は維持されています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明 P.15
キット製品
事業内容:手術に必要な医療材料を使いやすい形状でセット化した「プレミアムキット」等の製造・販売。
業績推移:売上高193.2億円(前年同期比96.7%)。プレミアムキットは微増も全体では減少。
注目ポイント:手術準備時間の短縮や安全性の向上を実現する高付加価値化を推進しています。働き方改革対応が求められる医療現場において、看護師の業務負荷軽減に直結する提案力を持つスペシャリストの需要が高まっています。
DX商材(情報・システム)
事業内容:手術室稼働状況の可視化サービス「オペラマスター」や手順書作成ツール「OPERA-Note」等の提供。
業績推移:契約施設数は着実に増加。8月には医療用スマートレコーダー「OPeDrive」の事業を譲受。
注目ポイント:モノ(キット)だけでなく情報(DX)を組み合わせた「ソリューションプロバイダー」への再生を掲げています。データ分析に基づき病院経営を改善するDX商材の拡充に伴い、ITと医療現場を繋ぐ人材の獲得を急いでいます。
不織布・その他
事業内容:医療用ガウン・ドレープ等の不織布製品、滅菌包材「メッキンバッグ」等の展開。
業績推移:不織布は前年同期比91.8%と苦戦。メッキンバッグは103.5%と好調に推移。
注目ポイント:不織布製品は厳しい環境にあるものの、メッキンバッグはOEMを中心に安定した需要を獲得。調達改革やソーシング機能の強化により、高騰する原材料費の抑制を進めており、製造・調達の生産性向上に寄与できる専門人材が求められています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明 P.2
同社は現在、長期ビジョン「Vision 2035」達成のための土台作りとなる「構造改革」フェーズにあります。2026年度診療報酬改定を控え、医療提供体制の効率化ニーズは一層高まっており、中長期的には大病院への手術集中化が進行する見通しです。これに対し、従来の製品供給にとどまらない「付加価値提案」で応える戦略です。
特に、ASEAN市場での販売子会社設立を通じた海外展開の加速や、AI・DXを活用した社内生産性の向上は喫緊の課題。これにより、グローバルビジネスの経験者や、最新技術を実務に落とし込めるエンジニア等の採用需要が継続的に発生すると予想されます。新本社での新たな働き方のもと、組織の変革を自らリードしたい求職者にとって、参画の好機と言えるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社の変革キーワードである「ソリューションプロバイダーへの再生」に注目しましょう。「製品の安定供給という信頼基盤を活かしつつ、病院経営の課題解決をデジタルで支援したい」という軸は、同社の戦略と合致し、説得力のある志望動機になります。また、マレーシア等への海外事業展開への関心も、今後の成長ドライバーとして高く評価されるポイントです。
面接での逆質問例
「Vision 2035の達成に向けて、中途採用者に期待される役割の変化をどう捉えていますか?」といった質問が有効です。また、「マレーシアなどの海外新拠点と国内拠点とのシナジーを最大化させるために、どのような組織連携を強化している最中でしょうか?」など、現在進行中の改革に踏み込むことで、意欲と理解度の高さを示せます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
右肩下がりかよくて現状維持が精一杯
なにかしらキット製品に続く別の柱となる製品を立ち上げない限り、右肩下がりかよくて現状維持が精一杯かと思われる。
(20代後半・企画営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料:
- 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料
- 2026年3月期 第3四半期決算短信



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。