東和薬品の転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

東和薬品の転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

東和薬品の2026年3月期3Q決算は、増産体制の構築と海外受託製造の好調により増収増益。175億錠への生産能力拡大や大塚製薬との製造協業など、供給責任を果たすための構造改革が進んでいます。本記事では、医薬品の安定供給を支える現場で求められる役割や、今後の成長戦略を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

生産能力を2026年度に175億錠へ引き上げます

安定供給責任を果たすため、生産体制を大幅に強化中です。2025年10月には山形工場の第三固形製剤棟が本格稼働を開始しました。3工場の年間生産能力を2024年3月末の140億錠から175億錠へ増加させる計画を推進しており、供給不安の解消に向けた基盤構築が着実に進んでいます。

大塚製薬との製造協業で持続可能な供給体制を築きます

2026年3月以降、大塚製薬との間で長期収載品(特許期間が経過した先発医薬品)の承継や製造受託を開始する基本合意を締結しました。これは国内医薬品産業の構造改革に向けた重要な一歩であり、将来にわたり治療上必要とされる長期必須医薬品の安定供給を実現する新たなエコシステムの構築を目指しています。

2025年4月の吸収合併により健康関連事業を統合しました

当3Qより「三生医薬ほか」セグメントにおいて、2025年4月1日付で実施された三生医薬を存続会社とする吸収合併(カマタを消滅会社とする)の影響が反映されています。健康維持・増進のための製品やサービスを多角的に展開する「健康関連事業」のシナジー創出を加速させており、予防・介護分野でのキャリア機会が拡大しています。

1 連結業績ハイライト

生産数量の増加に伴う販売増により増収増益を達成。海外受託製造の伸びが国内の課題をカバーしています。
連結業績概要

出典:2026年3月期 第3四半期決算補足説明資料 P.4

売上高

2,040億円

+5.3%

営業利益

194.9億円

+4.7%

経常利益

239.8億円

+10.3%

当第3四半期累計の連結業績は、売上高・各利益ともに前年同期を上回りました。国内における限定出荷解除後の伸びが想定を下回る製品があったものの、東和薬品での生産能力増強による供給増と、海外セグメント(Towa INT)における欧州BtoB受託製造の拡大が寄与しました。経常利益については、デリバティブ評価益約45億円の計上により、前年同期比で二桁増の大幅な伸びを見せています。

通期計画に対する進捗率は、売上高が72.9%、営業利益が72.2%となっており、資料内の記載に基づくと「進捗率は低調に推移」との評価です。一方で、経常利益はデリバティブ評価益の影響で94.8%と極めて高い水準にあります。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

コアの国内ジェネリック事業に加え、海外BtoB受託製造が成長。健康食品事業も多角化の鍵となっています。
セグメント別業績

出典:2026年3月期 第3四半期決算補足説明資料 P.15

東和薬品ほか(国内ジェネリック医薬品事業)

事業内容:ジェネリック医薬品の研究開発・製造・販売。国内市場への安定供給を担うコア事業。

業績推移:売上高1,416億円(前年比+5.9%)、セグメント利益217億円(前年比+3.8%)。

注目ポイント:生産数量が前年同期比で16.6%増加するなど、供給体制の拡充がダイレクトに業績へ寄与しています。9月の限定出荷解除後の市場動向を注視しつつ、追補品の拡売に注力しており、生産管理や品質管理体制を支える専門人材のニーズが非常に高まっています。

注目職種:生産技術、品質保証(QA)、品質管理(QC)、製剤研究

三生医薬ほか(健康関連事業)

事業内容:健康食品の受託製造および販売。三生医薬を中心としたヘルスケア領域の多角化事業。

業績推移:売上高220億円(前年比+5.6%)、セグメント利益10億円(前年比-22.5%)。

注目ポイント:国内健康食品事業は伸長したものの、競争激化により高利益率な事業の一部で失注が発生し、減益となりました。現在、新規顧客開拓と営業活動の強化を急いでおり、市場競争に打ち勝つための戦略的な企画・営業人材が求められるフェーズにあります。

注目職種:法人営業、新規事業開発、マーケティング、生産管理

Towa INT(海外セグメント:欧州・米国)

事業内容:欧州および米国市場におけるジェネリック医薬品の製造・受託製造(BtoB)。

業績推移:売上高408億円(前年比+4.3%)、セグメント利益0.3億円(前年同期は赤字)。

注目ポイント:欧州でのニトロソアミン基準厳格化を前に、駆け込み需要による受託製造が大幅増となり、前年のセグメント損失から黒字転換を果たしました。米国の売上悪化を欧州の伸びで補う構造となっており、グローバルな規制対応やサプライチェーン管理のスキルが活かせる環境です。

注目職種:海外営業(BtoB)、海外SCM、薬事、国際法務

3 今後の見通しと採用の注目点

「第6期中期経営計画」に基づき、国内の増強とグローバルシナジーの創出を加速させます。
今後の戦略

出典:2026年3月期 第3四半期決算補足説明資料 P.14

東和薬品は、2026年度に向けた「第6期 中期経営計画 PROACTIVE III」の着実な遂行に注力しています。国内では生産能力を175億錠まで引き上げるための設備投資を継続しており、品質マネジメントシステム(QMS)の導入など、製造ガバナンスの強化も同時に進めています。

また、大塚製薬との協業のような、他社との連携による「持続可能な産業構造」への変革は今後も重要なテーマとなります。生産能力向上のための委託数量増加に向け、現在複数企業と交渉中であることも明かされており、アライアンスマネジメントや大規模な製造受託プロジェクトを牽引できるリーダー候補の採用が活発化すると予想されます。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

同社は現在、単なる薬の製造を超え、「医薬品の安定供給エコシステム」を構築するという社会貢献性の高い変革に挑戦しています。「175億錠への生産能力増強」「大塚製薬との戦略的協業」といった具体例を挙げ、自身のスキルがどのように日本の医療インフラを守ることに貢献できるかを語ると、強い納得感を与えられるでしょう。

Q&A

面接での逆質問例

「山形工場の本格稼働やQMS導入により、現場の製造・品質管理体制はどのように進化していますか?」や、「海外セグメントの黒字化を受け、今後国内・海外の生産シナジー(マルトレージャス工場での日本向け製造など)をどのように強化していく方針ですか?」といった、事業の進展に踏み込んだ質問が有効です。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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顧客のニーズに柔軟に対応できるのが強み

ジェネリック医薬品の供給に力を入れており、設備投資が活発です。そのため、製造部門では常に人材を求めている状況です。多様な品種を取り扱っているため、顧客のニーズに柔軟に対応できるのが強みです。

(30代前半・コンサルティング営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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もっと実用的な福利厚生があればと感じる

福利厚生の一部であるリロクラブの活用が進んでいない点が気になります。保養所の利用など、もっと実用的な福利厚生があればと感じます。

(20代後半・システムエンジニア・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 2026年3月期 第3四半期決算補足説明資料

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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