0 編集部が注目した重点ポイント
①大型バイオマス発電所の連結化で営業利益が200%超の増益を達成する
2025年9月より「合同会社唐津バイオマスエナジー」を新たに連結子会社化しました。前期に稼働した御前崎港バイオマスや徳島津田バイオマスの通年寄与もあり、営業利益は前年同期比206.8%増という驚異的な成長を遂げています。大規模拠点の運営体制が強化されており、プラント管理や事業開発のキャリア機会が大きく広がっています。
②国内初の小規模分散型PF組成で事業モデルの再現性を確立する
2025年11月、全国約1,300箇所の小規模太陽光発電所を対象とした223億円のプロジェクトファイナンス(PF)を組成しました。AIを活用した開発プロセスの標準化により、Non-FIT(補助金に頼らない)太陽光事業の「大型化」に向けた道筋が確定。2030年度の0.9GW目標達成に向け、金融・DX・開発パートナー管理などの多角的な専門人材が必要とされています。
③系統用蓄電事業の本格始動により次世代の収益柱を構築する
2025年10月に初の系統用蓄電所(姫路蓄電所)が営業運転を開始し、新たに安来蓄電所の投資意思決定も完了しました。電力需給に応じて充放電を行う「需給調整市場」や「容量市場」での最適運用知見を内製化する方針を明確にしています。エネルギーマネジメントやマーケット運用という、GX(グリーントランスフォーメーション)の最先端領域での挑戦が可能です。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期決算補足資料 P.4
売上収益
64,016百万円
+31.6%
営業利益
7,759百万円
+206.8%
EBITDA
24,197百万円
+45.6%
※EBITDA = 売上収益 - 燃料費 - 外注費 - 人件費 + 持分法による投資損益 + その他の収益・費用(減価償却費などの現金支出を伴わない費用を差し引く前の利益指標)。
第3四半期累計の業績は、複数の大型バイオマス発電所の貢献により大幅な増収増益となりました。親会社の所有者に帰属する利益については、唐津バイオマスの連結化に伴う再測定による利益(約16.7億円)の計上もあり、3,643百万円を達成しています。燃料価格の低下や本社経費の削減も利益を後押ししました。
営業利益の通期予想(9,300百万円)に対する進捗率は83.4%に達しており、業績は極めて順調に推移しています。親会社帰属利益については、既に通期予想を大幅に上回る242.9%の進捗となっています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期決算補足資料 P.23
再生可能エネルギー発電等事業
事業内容:太陽光、バイオマス、風力、地熱などの発電所の操業および系統用蓄電所の運営を通じた売電・蓄電事業。
業績推移:売上収益は63,406百万円(前年比+31.0%)。バイオマス事業の稼働増が牽引。(注:唐津バイオマスは当期から連結)
注目ポイント:バイオマス発電はFITからコーポレートPPA(電力需要家への直接販売)への切り替えが進み、環境プレミアムを上乗せした売電を実現しています。また、1,200MWを超える大規模な運営容量を抱え、AIによる発電量予測やO&M(保守点検)の高度化が急務です。データサイエンティストやプラントエンジニアの活躍の場が拡大しています。
開発・運営事業
事業内容:新規発電所・蓄電所の設立・開発支援、および開業後の運営支援。外部パートナーとの協業推進。
業績推移:売上収益は4,112百万円(前年比+40.2%)。事業開発報酬の増加が寄与しています。
注目ポイント:小規模分散型太陽光では「全国1,300箇所を同時並行で管理する」という前例のない開発モデルを確立。パートナー企業との全国ネットワーク構築や、国内最大級のプロジェクトファイナンス組成など、高度なスキーム構築力が求められています。事業開発やファイナンスの専門家にとって、社会的意義の大きいプロジェクトが目白押しです。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期決算補足資料 P.35
レノバは「2030年度にNon-FIT太陽光で0.9GW(運転中・建設中)」という野心的な中期経営目標を掲げています。足元では阿武隈風力や苓北・天草風力などの大型案件が着々と進捗しており、総容量301.6MWが建設中のフェーズにあります。今後は、FIT制度(固定価格買取制度)に頼らない、自立した再生可能エネルギービジネスへの転換が加速します。
特に注目すべきは「蓄電事業」の拡大です。北海道から静岡、島根まで全国で大型蓄電所の開発が進んでおり、電力システムの安定化に貢献する「GXインフラ企業」としての地位を固めています。また、米国のテキサス州やフィリピンなどの海外展開も具体化しており、グローバルなキャリア機会も生まれつつあります。
4 求職者へのアドバイス
HINT 志望動機のヒント
レノバは単なる「発電会社」から、AIや金融スキームを駆使して「再エネを主力電源化する」プラットフォーマーへと変貌しています。志望動機では、バイオマス発電の安定操業や、Non-FIT太陽光の標準化といった具体的な戦略への共感を示すのが有効です。「蓄電事業の最適運用知見の内製化」などの最新動向に触れ、自らの専門性がGXのどの工程で貢献できるかを具体化しましょう。
Q&A 面接での逆質問例
- 「蓄電事業の運営戦略立案機能を内製化するにあたり、現在どのようなスキルを持つ人材が最も必要とされていますか?」
- 「地域共生を最重視した開発を徹底されていますが、小規模分散型太陽光の大量展開において、地域との合意形成を効率化するための独自の工夫はありますか?」
- 「米国やアジアでの海外事業において、日本国内で培った標準化モデルをどのように転用していく計画でしょうか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
- 2026年3月期 第3四半期決算補足資料



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